解体工事を依頼する業者を選ぶ時、複数の業者の見積書を比較することが大切です。しかし、実際その見積書のどこを比較したらいいかよく分からない方も多いのではないのでしょうか。
この記事で見積書の内訳についてそれぞれの意味を理解し、特にチェックしておくべきポイントも知っておきましょう。
また、ウラシコのYouTubeチャンネルでは、内装解体・原状回復工事など、退去費用の見積もり書の見方は動画でも解説しています!ぜひこちらも合わせてご参照ください。
また、こちらのページでは実際に弊社が作成している見積書を掲載しています。チェックポイントも合わせてご紹介していますので、ぜひこちらも合わせてご参照ください。
解体工事業者の見積書の主な内訳
まずは見積書に記載されている基本的な内訳項目についてそれぞれどんな費用なのかを解説します。仕訳の基礎から内装解体で使う勘定科目、節税対策などはこちらの記事で詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。
仮設工事費
解体工事を行う前の準備にかかる費用のことです。例えば仮設工事費作業員の安全を確保するための足場や、工事の際に破片が散らないようにしたり防音目的で設置する養成シートなどです。近隣へ迷惑を掛けないためにも養成シートは必ず必要です。絶対に確認しておきましょう。
解体工事費
言葉の通り解体工事にかかる費用のことです。全体の費用の大部分を占めます。解体工事はさらに内部解体と外部解体に分けられます。
内部解体は建物全体を解体する前に、建物内部の造作物や残置物を撤去する作業です。この作業は主に人の手作業で行うので人件費がかかります。
一方外部解体は、建物そのものを解体する工事です。この工事は重機を使って行います。また、外部工事に基礎部分の解体も含まれることがあります。解体工事費全体の内訳として、人件費、機械費などがあり、費用にはかかる日数も関係してきます。
廃材運搬費
解体工事を行った際に出た廃材、産業廃棄物を所定の処分場まで運搬する費用のことです。廃材や産業廃棄物は正しい分別方法で、廃材運搬専用のダンプトラックで処分場まで運搬されなければいけません。
廃材処分費
運搬費とは別で、廃材や産業廃棄物を処分する費用のことです。もちろん処理は正しい方法で行わなければなりません。
悪質な解体業者は廃材処分を適当な場所に捨てること(不法投棄)があります。それが発覚した場合、解体業者だけでなく依頼側も罰則を受けることがあります。そうならないためにきちんと処理場で処理することを確認しておきましょう。
設備撤去費
電気、ガス、水道、電話などのライフラインの撤去にかかる費用のことです。電気や電話は各会社(地元の電力会社やNTTなど)に連絡をすることでほとんどの場合無償で撤去してくれます。
その他のライフラインについては、それぞれ安全な形で撤去するため誰が撤去するのかを話し合い、知っておく必要があることを覚えておきましょう。
付帯工事費
建物本体以外の工事にかかる費用のことです。解体工事では、外構構造物(樹木、ブロック塀、門扉、倉庫など)のメインの建物以外の解体工事も行うことがあります。付帯工事の費用は何を解体するかによって費用が変わってきます。
原状回復の抑える方法につきましてはこちらの記事で詳しくまとめています。是非こちらも合わせてご参照ください。
解体工事業者の見積書の特にチェックすべき項目
続いて、数ある項目の中でも特にチェックしておくべき項目について詳しく解説します。
廃材処分費の項目
この項目の費用が極端に安かったり簡単に記載されている場合は、不法投棄をする悪質な解体業者かもしれません。安いと依頼する側として嬉しいと思いますが、他の業者と見積書を比較して極端に安いと分かった場合は注意しましょう。
「一式〇〇円」と書いてある項目
見積書では「一式〇〇円」と書かれている欄があるかもしれません。これはつまり、工事内容の詳細を書かずに工事費用を一括で出しているということです。
このような見積書は工事内容が不透明で、高額な費用を請求してくる悪質な業者の可能性があります。詳細な内訳を明らかにした見積書を出してもらうよう要求しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。解体工事を正しく安全に行うために依頼者ができることは見積書をしっかりと見ておくことです。見積書の内訳の意味、チェックすべきポイントを理解しておくだけで適切な解体業者を選ぶことができます。正しい判断で優良な解体業者へ工事を依頼しましょう。
また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。