飲食店閉店時に頭を悩ませるのが、大量の不用品の処分方法です。多種多様な不用品を処分するのは、本当に骨が折れますよね。とはいえ、何かとやるべきことが多い時期ですから、なるべく簡単な方法で不用品を処分したいとお考えことと思います。
今回は、飲食店閉店時の不用品処分の方法や手続きなどについて、コスト削減のポイントと併せて詳しくご紹介します。知っておいて損のない内容ですから、ぜひご覧ください。
目次
飲食店の不要ゴミを自治体回収で家庭ゴミとして出せない理由
飲食店の閉店で出た不用品は、事業系ゴミとして扱われます。したがって、自治体回収に可燃ゴミや不燃ゴミ・粗大ゴミなど、いわゆる家庭ゴミとしては出せないので注意しましょう。
万が一、事業系ゴミを家庭ゴミとして偽って出すと、廃棄物処理法違反となります。場合によっては、罰金が科されることがあるほか、社会的な信用を大きく失うので、絶対にやめましょう。
飲食店の閉店で出た不用品を処分する方法
ここでは、飲食店の閉店で出た不用品を処分するにはどんな方法があるか、具体的にご紹介します。
専門業者に依頼する
飲食店の閉店で出た不用品は、専門業者に処分を依頼するのが一般的です。専門業者に依頼すると、大量の不用品を1回にまとめて回収してもらえるほか、不用品を種類別に分けたりそれぞれ処分したりする手間がかかりません。
なお、必ず「産業廃棄物収取運搬許可」を取得済みの業者に依頼してください。無許可の業者に依頼した場合、廃棄物処理法違反と見なされることがあります。知らなかったでは済まされないので、気を付けましょう。
買取に出す
まだキレイで中古品として十分に使える状態なら、買取に出すとよいでしょう。買取に出すことで、新たな持ち主に再利用してもらえます。また、買取代金が手に入るのも大きなメリットです。
高額買取が期待できる不用品
不用品の中でも、以下のようなものは中古需要が安定しており、状態のよいものを中心に高額買取が期待できます。
- 厨房設備（業務用冷蔵庫・業務用オーブンなど）
- イス・テーブルセット
- 食器類
- レジスター
- 照明器具
不用品を高額買取してもらうコツ
不用品を高額買取してもらうには、以下のようなコツがあります。少しでも高く買取してもらうためにも、覚えておきましょう。
- 汚れをキレイに落としておく
- 購入時の使用説明書・箱・付属品をなるべく揃えておく
- 店舗の設備・備品の買取を強化している業者に依頼する
- なるべく多くの数量をまとめて買取してもらう
飲食店閉店時の不用品処分を業者に依頼する方法
飲食店閉店時の不用品処分を業者に依頼するには、以下の流れを参考にしてください。
不用品の回収希望日時や内容などをまとめる
まずは、不用品の回収希望日時や内容などをまとめましょう。事前にまとめておくことで、業者とのやり取りがスムーズに進みます。特に、買取を希望する不用品は、別途リストアップしておくと便利です。
なお、店舗が賃貸物件で退去予定日が決まっている場合は、原状回復の必要があるため、不用品回収を早めに済ませておきましょう。早めに済ませることで、余裕を持って原状回復を進めることができ、退去予定日を問題なく迎えられます。
信頼できる業者を選んで連絡する
次に、信頼できる業者を選んで連絡しましょう。具体的には、以下のようなポイントを満たす業者を選ぶと安心です。
- 飲食店などの不用品回収で豊富な実績がある
- 明確でリーズナブルな料金設定
- 買取も積極的に行っている
- 見積もりや査定は無料
- 都合のよい日時で回収してもらえる
- スタッフの対応が丁寧で感じがよい
- 顧客からの評判がよい
- 業務に必要な各種許可を取得済み
見積もりをもらって検討する
指定日時に業者がやってきて、現場視察を行った後に見積もりを作成します。このとき、よく分からないことがあったら、その場で質問してクリアしておくことが大切です。また、買取してもらいたいものがある場合は、同時に伝えておきましょう。
また、処分費用の支払い方法は、現金のみ、指定期日までに銀行口座に振り込み、クレジットカード払いなど、業者によって異なります。支払い時にトラブルにならないよう、きちんと確認しておきましょう。
正式に契約して不用品の処分を依頼する
見積もりの内容に問題がなければ、業者と正式に契約し、不用品の処分を依頼しましょう。改めて指定した日時に店舗へ業者がやってきて、不用品を回収します。追加で依頼したい不用品があれば、このときに伝えましょう。最後に、業者に処分費用を支払って完了です。
飲食店閉店時の不用品処分のコストを抑える方法
ここでは、飲食店閉店時の不用品処分のコストを抑える方法を、具体的にご紹介します。
処分と買取を同時に依頼する
業者によっては、不用品処分と買取を同時に依頼でき、大幅なコストダウンにつながります。不用品の処分費用と買取代金を相殺できるため、とても便利です。
また、それぞれ別の業者に依頼する手間がかからないのも大きなメリットといえます。飲食店の閉店時は何かとやるべきことが多く、時間に追われがちです。また、処分費用をできるだけ節約する意味でも、不用品の処分と買取を同時に依頼することをおすすめします。
安い費用で依頼できる業者を選ぶ
安い費用で依頼できる業者を選ぶことで、不用品の処分費用を節約できます。同じ物量・内容で依頼しても、業者によって随分金額に差が出るものです。
なるべく安い費用で不用品の処分を依頼するには、複数の業者に見積もりを依頼し、比較してみるのが有効です。ただし、閉店作業で多忙な時期に多数の業者へ見積もりを依頼するのは、手間と時間の無駄になるため、2～3社程度に絞るとよいでしょう。
自分たちで可能な限り処分しておく
自分たちで可能な限り処分し、不用品の物量を減らしておくこともコストダウンにつながります。たとえば、同業者や顧客に譲ると、譲った先に喜んで使ってもらうことが可能です。
同業者や顧客に不用品を譲る場合は、基本的に店舗へ取りに来てもらうと、運搬費用がかかりません。ただし、譲り受けてもらうためには、一定の期間を見ておく必要があるため、店舗の閉店が決まったら、早目に告知しましょう。
業者の定額料金プランを活用する
業者によっては、トラックに乗せ放題プランなど、不用品の物量に左右されない定額料金プランを用意していることがあります。特に物量が多い場合は、定額料金プランを活用すると、通常よりも2～5割程度割安になることがあるので、チェックしてみましょう。
なお、定額料金プランでは、回収できる不用品の種類が指定されていることがあります。回収当日に慌てないよう、どんなものが回収対象外になるのか、事前に確認してから契約しましょう。
まとめ
飲食店の閉店時に出る不用品は、専門業者に回収を依頼する、買取に出すなどの方法で処分できます。なお、事業系ゴミ扱いになることから、自治体回収に家庭ゴミとして出すことはできないので、注意してください。
まだキレイで十分に中古品として使用できるものは、買取に出すとよいでしょう。たとえば、厨房設備やイス・テーブルセット、食器類などは安定した中古需要があり、状態によっては高額買取が期待できます。
また、買取に出せないものも、なるべく資源を有効活用している業者に処分を依頼しましょう。なお、不用品の買取と処分を同時に依頼できる業者なら、それぞれ別の業者に依頼する手間がかからず、何かと多忙な閉店時に重宝します。
スケルトン解体の費用をお得にするポイントは動画でも解説しています！ぜひこちらも合わせてご参照ください。
