店舗からの撤退を考えられている方は、できるだけ安く費用を押さえたいと考えられていると思います。ただし、自社や個人で原状回復工事を行うのは難しい場合が多く、業者に頼む場合も、原状回復に掛かる費用は安くありません。
今回はその掛かる費用を少しでも安くする方法を詳しく解説したいと思います。また、原状回復に関する節約術は、こちらのカテゴリページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください
①自分たちの店舗の特徴を理解する
実際に工事を依頼する際に、自分たちの店舗はどのような特徴があり、どのような場所に立地しているか確認をすることが大事です。例えば、間仕切りや造作物が多い店舗では解体費用が高くなりやすいです。また、排気ダストが多いケースでも解体費用が高くなる可能性があります。
ただし、設置機器や重量物などについては、場合によっては買取りを応じてもらえるケースがあります。他にも、建物内にアスベストが使用されている場合は別途追加費用の対象になります。このような条件を考慮しつつ、自分たちの店舗の特徴を理解しておくことも大事です。
②費用を抑えるために物件オーナーと話し合う
原状回復工事にかかる費用は決して安くありません。その中でも少しでも費用を抑えたい店舗オーナーの方は多いと思います。その場合、物件オーナーと話し合うことも有効です。原状回復工事は基本的に入居時に戻すことが求められますが、物件オーナーによっては多少交渉に応じてくれることもあります。
全ての要求を受け入れてもらうことは困難ですが、交渉によっては作業不要となる部分も出てくることがあります。原状回復に必要な工程が減れば、その分費用は抑えることができます。物件オーナーと話し合い、少しでも費用を削減できる部分を見つければ、積極的に交渉をしてみましょう。
③不動産業者の書類を確認する
物件に入居する際には、不動産業者から様々な書類を受け取ることになりますが、その中に賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書があるかどうか確認をしましょう。例えば、一般住宅を借りた場合には、賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書についての説明が行われます。その後、書面が交付されることがあります。
これらは原状回復について細かくルールが定められた物ですが、一般住宅は業務用の物件と比較をしますと、回復工事の項目が少なく、費用も比較的安く抑えられます。基本的にこちらの書類は一般住宅向けの物ですが、事業向けと一般向けの両方の物件を取り扱う不動産業者の場合では、事業用の物件でもこの書類が交付されることがあります。
また、事業用でも小規模な物件であれば、条例の適用を受けられるケースもありますので、書類の内容を読み、不動産業者と交渉を行えば、回復工事の費用を抑えて安くできることもあります
④指定業者以外の工事業者に見積もりを依頼する
退去をする際に、店舗に指定された工事業者に依頼をすると、賃貸契約書に指定されているケースがあります。この場合、こちらで料金を安い業者を選んだりすることができないため、費用の面でデメリットになってしまうことがあります。
しかし、このような契約内容でも、一度、他の原状回復業者に見積もりを依頼してみましょう。そうすると、必要のない工事を要求されている場合が判明することがあります。その場合、不動屋によっては交渉をして不要な工事の分を減らすことができる場合があります。
また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。
⑤現場調査と工事内容の確認
工事業者へ問い合わせを行いましたら、現場調査を行ってもらいましょう。業者によっては電話やメールだけで見積りを済ませようとする所もあります。しかし、必ず現場調査を行ってもらうように依頼しましょう。実際に現場を見てもらわないと分からないことも多いです。
どの程度工事をするのか、残しておくものはあるのか、新しく設置しなくてはならないものがあれば、それらの確認も含めて工事内容の確認を行います。この際、わからないことがあれば質問をしましょう。質問やコミュニケーションを通して工事業者の対応を確認することも重要で、本当に信頼をできる業者か見極めるのもポイントです。
まとめ
今回、原状回復工事の費用を安くするための方法をお伝えしてみました。確認することも多く、色々な手数を踏まなくてはいけませんが、今回のことをしっかりと実行すれば、工事の費用を安くすることができる可能性が大きくなります。今後、原状回復工事をしようと思っている方は、是非試していただきたいと思います。
万が一、費用面でトラブルが起きてしまった際の相談先はこちらの記事でまとめています。こちらも合わせてご参照ください。