賃貸などでオフィスを退去する際には原状回復が必要です。今回の記事では、賃貸オフィスの退去の際にフローリングなど、床についてしまう傷の対処方法や、それらの費用を抑えるためのポイントについて解説していきます。
最初に押さえておきたいのは住宅用賃貸とオフィスの原状回復範囲が違うということです。原状回復をめぐるトラブルとガイドラインについてはこちらの記事で詳しく解説しています。是非こちらも合わせてご参照ください。
目次
オフィスの原状回復で自己負担すべき範囲
オフィスの原状回復は基本的に借主がほぼ100%負担することになります。なぜかというとオフィスの原状回復費用は事業者様によって負担が大きい場合もあるからです。
具体的には床のタイルカーペットや壁のクロスなどの経年劣化や通常損耗、ひどい汚れではなくても基本的には借主の負担になることが多いです。
店舗やオフィス退去時に必要な「原状回復工事」について詳しくまとめています。詳細に関しては以下の記事をご参照ください。
フローリング床のリフォーム修繕費用の相場
フローリングを修繕する際の費用としては、傷の修復部分のみなら傷の大きさによりますし、床の張替えをまるごと行う場合は何畳の賃貸オフィスかによって費用が変わってきます。
また費用の中には、作業員の交通費なども含まれます。床のリフォームの方法として代表的なものが以下の2つです。
①張替え工法
これは、既存の床材を撤去したあとに新しく張り替える方法で、材料費もかなりかかりますし、作業員による手間もかかります。費用の相場としてはフローリング材ですと、1畳あたり3~6万円が相場となります。
②重ね張り工法
これは、もともとある床材の上に新しい床材を貼る方法で、廃材となるものも出てきませんし、材料費も抑えられるので、工事を1日で終わらせたい場合などに適しています。こちらの費用の相場は張替え工法よりも多少安くなって2~5万円ほどが相場になります。
フローリング以外の床材の修繕費用の相場としては、クッションフロアですと2~6万円、フロアタイルですと4~7万円、カーペットですと1~1.5万円が相場となります。(全て1畳あたりの料金)
原状回復(フローリングの傷跡)の費用を抑えるためのポイント3つ
①自分で修繕できる場合は自分で行う
現在ホームセンターなどで床の少しの傷なら消すことができる消しゴムなども売っています。そのため床の張替え工事までも必要ないなとお考えの方はぜひ一度、ご自身での修繕を試みてみましょう。
しかし注意点として、シンナーなどを使用して床の汚れを消そうとして逆に床が傷つき修繕費用が増したといった事例もあります。そのため、むやみに傷を治すのではなく、修繕可能か一度検討してみてください。
②入居時の傷の様子を写真に撮って分かりやすく記録しておく
入居時に元々あった傷などをチェックして、借主自身がつけた傷でないことを証明しておきましょう。そうすることで入居時に支払う敷金がより多く返済してもらえる可能性が高まります。
管理会社によっては入居時の賃貸オフィスや賃貸アパート・マンションの部屋の状態を細かい項目でチェックできるリストをもらえる場合もあります。その際はなるべく早くチェックを行い、自身がつけた傷でないことを記録しておくことが理想です。
③直射日光などフローリングへの負担を少なくする
フローリングは直射日光や露結などにより腐食が早く進んでしまいます。そのため直射日光をあてないようにするであったり、露結などでフローリングが濡れた場合は、こまめに乾いたタオルで拭くなどしてこまめなメンテナンスを行いましょう。
さらに、椅子やテーブルを置く場合も、下にカーペットを敷いた状態で利用するとフローリング床への負担も少なくて済みます。
まとめ
これまで原状回復時におけるフローリングの傷などの対処法についてお話してきましたがいかがだったでしょうか。少しでも自分の負担を減らすためには、床の掃除はもちろんのこと、水回りや換気扇など元々の設備の清掃もこまめに行うことにより劣化も防ぎ、自分が負担する費用も抑えることができます。
フローリングの傷は一度ついたら中々簡単に取ることも難しいため出来るだけ傷をつけないよう心掛けて借主は利用しましょう。原状回復やリフォームに関するお困りごとがありましたら、いつでも私たちまでご相談ください。
また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。