オフィスやテナントを契約するときに必要になる原状回復。原状回復は通常、内装解体として取り扱われます。その際の費用はどのようにして決まるのか気になりませんか?
ほとんどの解体業者では、解体費用の相場が定められています。この費用の相場を知っておけば、ある程度自分でも計算が可能です。
内装解体の相場を知っていれば、あらかじめ必要経費もわかり見積もり時も適切な値段を提示されているかわかるのでとても便利。この記事では目安となる内装解体費用の相場を紹介します。相場を把握して、自分でも計算してみましょう。
また店舗の原状回復の抑える方法につきましてはこちらの記事で詳しくまとめています。是非こちらも合わせてご参照ください。
目次
内装解体は坪単価が大きなカギ
内装解体の費用は、坪単価が元となっていることがほとんどです。まずは坪単価の相場がいくらなのか知っておきましょう。とはいえ、坪単価は場所により大きく変わります。そのため、必ずしも相場が正しいというわけではありませんので注意してください。
坪単価の相場
以下は平均的な坪単価の相場です。同じエリアでも重機が入りにくい場所は、坪単価は高く設定されています。また傾向として狭い物件ほど坪単価は高くなる傾向です。
坪数 | 坪単価 |
10坪 | 約32,000円 |
20坪 | 約28,000円 |
30坪 | 約28,000円 |
40坪 | 約58,000円 |
50坪 | 約14,000円 |
物件ごとの相場
内装解体で気をつけたいのは、坪単価以外に物件の構造によっても変わってくる点です。頑丈な建物はそれだけ解体作業も大変になるため、相場は高くなる傾向があります。
建物構造 | 坪単価 |
木造住宅 | 約25,000円 |
鉄骨造 | 約35,000円 |
鉄筋コンクリート | 約45,000円 |
【業種別】内装解体の費用は坪単価を元に計算
内装解体は業種によっても坪単価が変わってきます。ここでは業種別の相場を紹介します。もちろん、立地条件や構造によって坪単価は変化しますので、あくまでも目安と思っておいてください。
店舗系
業種 | 1㎡あたりの合計 |
カフェ | 5,500円~ |
居酒屋(小規模) | 6,500円~ |
居酒屋(大規模) | 7,300円~ |
焼肉店 | 8,000円~ |
アパレル | 5,300円~ |
美容院 | 6,400円~ |
エステ | 7,300円~ |
オフィス・事務所系
物件携帯 | 1㎡あたりの合計 |
雑居ビル | 6,000円~ |
マンション | 6,200円~ |
戸建てオフィス | 7,800円~ |
内装解体にかかる費用を項目別に紹介
内装解体するときは、おもに4つの項目で費用が発生します。作業内容によって相場が分けられているので、この部分を把握しておくだけでも内装解体費は計算しやすいでしょう。具体的にどんな作業が発生し、相場はどのくらい必要なのか見ていきましょう。
仮設工事
仮設工事とは、工事の騒音や粉塵を防ぐための作業です。内装解体でも周囲への騒音に配慮し、養生シートを使うこともあります。その場合、1㎡あたり500~1000円かかることがほとんど。もちろん、物件によってはこの作業が省略されることもあります。
内装解体工事
内装解体工事は、建物内の設備を取りのぞく作業です。ほとんどが手作業で進められるため、相場が高くなるのは仕方ありません。
とくに飲食店の場合、厨房や調理場といった大きな設備撤去が入りますので、坪数の広い物件はまとまった費用が必要です。内装解体工事の一般的な相場は、坪単価5,000~10,000円ほどかかります。
解体材処分
内装解体で撤去した廃材は、すべて所定の手続きを踏んで処理しなければいけません。このときに必要になるのが解体材処分です。
内装解体で出たゴミは産業廃棄物に値するため、廃材の運搬費用や処分費用なども含まれます。廃材は多ければ多いほど費用も膨らみ、坪単価10,000~50,000円と幅も広いのが特徴です。
現場諸経費
最後は諸経費です。諸経費には人件費や消耗品、交通費など多岐に渡ります。その中でも大きな割合を占めるのが人件費です。そのため地域によって人件費は大きく変わってきます。一般的には一人あたり15,000円が相場ですが、都心部ほど高くなります。
また、解体工事の中でも内装解体に関しましてはこちらのカテゴリでまとめています。それぞれの工事の理解を深めるために、こちらもあわせてご参照ください。
まとめ
物件の地域や坪数によって、内装解体費は大きく変わってきます。そのため、今回挙げた相場はあくまでも目安として受け止めておいてください。
ある程度の相場がわかれば自分でも計算しやすいため、費用がどのくらいかかるのか把握できるのもいいですよね。内装解体費は工夫すれば節約できる項目もあるので、そちらもしっかり調べておくといいでしょう。
また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。