店舗の開店準備やリノベーションの際に躯体(くたい)という言葉を聞いたことはありますか?躯体は建物そのものの構造強度に関わるため非常に重要な部分です。
そのため躯体とは何かを知ることで、業者への解体工事を依頼する際や、新たな物件選びの際に参考にすることができます。本記事ではそんな躯体の意味や種類についてを解説したします。
また、躯体の中でも代表的な「ALC(軽量気泡コンクリ)」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
目次
躯体(くたい)とは
躯体とは建造物の構造体(骨組み部分のこと)を指します。骨組み部分とは、建物を支える柱や屋根、壁、床をイメージされるとわかりやしいでしょう。その他にも以下のような部分を指します。
基礎
建物の重みを地盤に伝えるための部分です。地中に杭を打ち付ける杭基礎、最下部の床と柱を一体化させたベタ基礎など複数の工法があります。
斜材(しゃざい)
筋交い(すじかい)とも呼ばれる、柱と柱の間に斜め方向に配置する構造部分です。建築基準法施行令第45条では一定の割合で筋交いの使用が義務付けられています。
梁(はり)
柱と連携して建物の重みを支えています。床に張り巡らされた床梁や、屋根を支える小屋梁などがあります。
小屋組み(こやぐみ)
屋根を支える部分の骨組みで、トラスとも呼ばれます。小屋組みは屋根の重みや風圧を下部の基礎に伝える役割を持ちます。なお、骨組み以外の建物の内装、外装、什器(じゅうき)、その他店舗設備といったものは躯体には該当せず、これらは仕上げと呼ばれます。
代表的な躯体(くたい)の種類
躯体に使われる素材はいくつかありますが、日本の建築物に使われる素材は大きく分けて以下の4つに絞られます。本項ではそれぞれの項目について解説します。
- 木造の躯体
- 鉄骨造の躯体
- 鉄筋コンクリート造の躯体
- 鉄骨鉄筋コンクリート造の躯体
木造の躯体(W造)
躯体の殆どが木材で構成されている躯体です。木造住宅の構造は複数ありますが、一般的な工法は「木造軸組工法」(もくぞうじくぐみこうほう)です。木造軸組住宅は柱と梁を組むことで作られています。
木造の躯体を使った建物としては、日本では昔から一般住宅として広く使われています。木造躯体は主に梁と柱が組み合わされてできていることで耐震性を確保しています。軽量のため土地に悪影響を与えにくい利点はありますが、木材が変形しやすいため高い建物には使われません。
鉄骨造の躯体(S造)
鉄骨造は躯体の中でも特に主要な部分が鉄や鋼の建材でできています。ただその他の、例えば外壁などはただ鉄骨を覆っているだけに過ぎません。鉄筋コンクリート造よりは軽量で工期も短くできるため、工場、体育館などの大きな空間を必要とする建物で使用されることが多いです。
また、鉄骨造は建材の厚みによって軽量鉄骨と重量鉄骨に分類することができます。軽量鉄骨は一般住宅等に、重量鉄骨は低層マンションなどに使用されます。鉄骨造の躯体は、耐震性の殆どを鉄骨でできた基礎部分が担っています。
鉄筋コンクリート造の躯体(RC造)
鉄筋とコンクリートで躯体の大部分が構成されているため耐久性や耐火性にも優れています。そのためマンションやビルで多く採用される躯体となっています。鉄筋コンクリート造の躯体は構造が頑丈にできているため、高い耐震性能を持ちます。
鉄骨鉄筋コンクリート造の躯体(SRC造)
鉄筋コンクリートに鉄骨を内蔵させた躯体構造をしています。躯体の中では一番強度に優れているため、その分躯体を細くすることが可能です。そのため高層のビルやマンションによく使われます。
スケルトン解体工事とは
解体工事の一種にスケルトン工事があります。スケルトンとは躯体のこと。つまりスケルトン解体とは、建物を躯体だけを残してその他を撤去する工事ということです。
物件を退去した時などに聞くスケルトン工事とは一体何か?こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
まとめ
躯体の種類や内装解体工事の内容によって工事金額は大きく異なります。そのため業者に任せきりにしていると、気づかないうちに高額な工事金額になっていることもあります。
思わぬ出費を抑えるためにも少しづつこうした建築に関する知識をつけていきましょう。店舗やテナント退去時に必要な「原状回復工事」について詳しくまとめています。詳細に関しては以下の記事をご参照ください。