「今運営している飲食店の移転を考えているだけど、退去費用はいくらぐらいかかるんだろう?」
「飲食店の退去費用をできるだけ抑えるためにはどうしたらいいんだろう」
このように、飲食店の退去を考えているけど、退去費用がどのくらいかかるのか不安に思っているオーナーの方は多いのではないでしょうか。
この記事では、飲食店を退去する際の費用相場から、退去費用を抑えるポイントを詳しく解説していきます。飲食店の退去費用は、正直なところ、依頼する解体業者によってさまざまです。
なにも考えずに決めてしまうと費用が高額になってしまったり、悪質な業者に捕まってしまう可能性が。飲食店の退去で失敗しないためにも、この記事を参考にして、適切な解体業者を選ぶようにしましょう。
私達ウラシコは、解体から原状回復リフォームまでを一括して対応できる原状回復の専門業者です。店舗・オフィス・住宅のリフォーム、リノベーション、リニューアルは私達にお任せください!私達の設計施工部門「サイファー」の詳細はこちらをチェック!
目次
店舗テナントの退去費用に関してはYouTubeでもご紹介しています!
店舗テナントの退去費用の内訳、見積もり時のポイント、値段交渉時のポイント等はこちらのYouTube動画でもご紹介しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。
飲食店の退去で必要な「原状回復」とは?
まずはじめに、飲食店の退去のときに必要な作業「原状回復」を理解しておきましょう。原状回復とは、賃貸物件の退去時に、入居前の状態(借りた当時の状態)に戻す作業、義務、工事等を指す言葉です。
それぞれ、原状回復を目的とした作業や行為全般を「原状回復」、原状回復に対する義務を「原状回復義務」、原状回復のために必要な工事を「原状回復工事」と言います。
飲食店を退去に際しては、ほとんどの場合、「原状回復工事」が必要になります。この原状回復工事の範囲や内容は、賃貸契約ごとに異なります。基本的に賃貸借契約書に詳細が記載されているので、必ず確認しておきましょう。
さらに、この原状回復工事は大きく分けて、以下の2つに分類されます。
①スケルトン解体
スケルトン解体は内装の全てを取り払う解体工事です。内装が何もないコンクリートむき出しの状態を思い浮かべるとわかりやすいと思います。飲食店の解体の中で一番費用がかかるものがスケルトン解体です。
基本的に、スケルトン状態で入居時した場合は、スケルトン解体をして退去します。また、入居時に内装が残っていた状態でも、退去時にスケルトン解体を求められる場合もあります。そのため、原状回復の内容は早めに管理会社や物件オーナーに確認しておきましょう。
②内装解体
内装解体は多くの工事種目を指す言葉ですが、狭義では飲食店に設置されている間仕切りやカウンター、クロス、床材、厨房機器などの内装を撤去する工事を指します。
内装解体は撤去する部材や設備の内容によって、料金が大きく変動します。基本的に、解体する内装や設備が多いほど費用が高くなります。
飲食店の原状回復工事費用の相場
飲食店の解体工事(原状回復工事)の費用相場を把握しておくことは、悪質な業者を見抜く一つの手段です。しかし、繁忙期や閑散期などの時期によっても左右されるため、参考程度にお控えください。
スケルトン解体の場合
スケルトン解体の費用相場は、1坪あたり40,000円前後になります。高くても1坪あたり60,000円までです。20坪の飲食店をスケルトン解体する場合は、1坪40,000円計算で最低でも800,000円ほどかかると考えておきましょう。
内装解体の場合
内装解体の費用相場は、1坪あたり20.000円〜40,000円ほどです。スケルトン工事と比べて多少安くなります。20坪の飲食店を内装解体すると、400,000円〜800,000円ほどかかると考えておいてください。ただし、解体撤去する部材によって大きく変動いたします。
飲食店の解体費用が高額になってしまうポイント
飲食店の解体費用が高額になってしまう原因は以下の3つです。
- 解体工事の時間帯や場所
- 内装の部材や設備が複雑で多い
- 内装の素材が特殊
上記3つの原因を理解することで、解体業者と費用に関わるトラブルを防ぐことができます。
解体工事の時間帯や場所
解体工事の時間帯が深夜や早朝などになってしまう場合は、人件費が余分にかかり高額になります。周辺環境で日中に解体工事ができない際は、注意が必要です。
周辺のテナントとトラブルを起こさないためにも、解体工事ができる時間帯を物件のオーナーまたは管理会社に確認しておきましょう。また、エレベーターが設置されてない建物や、車の駐車スペースがない場合も解体費用が割増になる可能性が高くなります。
内装の部材や設備が複雑で多い
個室が多い居酒屋や焼肉店は、内装で使用する部材や設備が多く、解体費用が高くなります。使用している内装の部材が多いと、廃棄物の搬出に多くの時間と人手が必要なためです。
また、焼肉屋などの煙が多く出る業種は、無煙ロースターや排気ダクトが多く使用されており、解体に多くの時間と手間がかかるため、費用が高額になる可能性が高くなります。
内装の素材が特殊
コンクリートやアスベストが内装に使用されている場合は、注意が必要。コンクリートを解体するには、はつり工事が必要で、一般的な解体工事より複雑で手間がかかります。
アスベストは身体に害を及ぼす素材であるため、アスベストの飛散基準を満たす必要性や都道府県に届出を出す必要があり、解体費用が高くなる可能性が高いです。
施工事例ページでは、実際にかかった日数の実例を提示しております。私たちの施工事例はこちらからご参照ください。
解体費用以外にかかる費用
飲食店の退去では、解体工事以外にも「廃棄物処理費用」と「クリーニング費用」がかかります。解体工事以外の費用を把握しておかないと、痛い目を見ることになるので気をつけましょう。
廃棄物処理費用
飲食店で使用される設備などは、一般のゴミに出すことができません。産業廃棄物扱いとなるため、産業廃棄物運搬の許可をもらっている業者に依頼する必要があります。
解体工事業者の中には、産業廃棄物を処理できる業者もあるので、一括で簡単に終わらせたい場合は、解体作業と一緒に産業廃棄物処理もお願いするといいでしょう。気をつけなければならないのが、悪徳業者です。
産業廃棄物処理を悪徳業者に依頼して、山や川などに捨てられてしまうと、不法投棄で依頼主が訴えられてしまう可能性があります。
最悪な事態を避けるためにも、産業廃棄物運搬の許可証を確認し、契約書や処理のガイドラインなどを作成してもらうようにしてください。
クリーニング費用
解体工事後に出たゴミなどを綺麗にする、内装クリーニング費用がかかります。スケルトン解体などは、借主自身で掃除をすれば済みますが、内装解体は原状回復の場合は、内装クリーニングの業者に依頼するのも一つの手段となるでしょう。
たとえば、油汚れやカビなどの普通の掃除では取れない汚れを、専門的な薬剤で除去する場合が挙げられます。費用はクリーニングする範囲や使用する薬剤、業者によって変わるので確認してみてください。
飲食店の退去費用を抑える方法
飲食店の退去費用を抑える方法はさまざまありますが、現実的な方法をこれから紹介していきます。
余裕を持って解体業者を手配する
解体工事の業者手配は、早ければ早いほどいいでしょう。ギリギリに手配してしまうと、最適な業者を選ぶことができず、費用が高くなってしまったり、悪質な業者に捕まったりする可能性が高いです
退去の計画をしっかり立て、解体工事着工日から逆算して解体業者の手配をおこないましょう。
解体工事の業者を借主が決められるようにする
解体工事業者を決めるのは物件のオーナーの場合が多いです。建物の構造を把握している業者に任せたいためです。しかし、物件のオーナーが斡旋している業者は、費用交渉ができないため費用が高くなります。
解体工事費用を抑えたいのであれば、物件のオーナーと交渉して、解体工事業者を借主が決められるようにしましょう。
廃棄物をできるだけ減らす
廃棄物をできるだけ減らし、廃棄物処理の費用を抑えることも退去費用を抑えるためには、有効な手段です。使用しない飲食店の設備を買取業者に買い取ってもらったり、知り合いに譲ったりするといいでしょう。
買取業者に依頼すると、売れた分の現金が入ってくるので、退去費用の足しにすることができます。
また、原状回復に関する節約術は、こちらのカテゴリページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください
まとめ
この記事では、飲食店を退去する際の費用相場から退去費用を抑えるポイントを詳しく解説してきました。この記事の重要ポイントは以下の通りです
- 解体工事は「スケルトン解体」「内装解体」「原状回復」の3つに分けられる
- スケルトン解体の費用相場は1坪あたり40,000円前後
- 内装解体の費用相場は1坪当たり20.000円〜40,000円ほど
- 解体工事の時間帯が深夜・早朝になると費用が高くなる
- 個室の多い居酒屋や焼肉屋は使用部材が多く設備が複雑なため費用が高くなる
- コンクリートやアスベストが内装に使用されていると費用が高くなる
- 解体工事以外にも産業廃棄物処理の値段とクリーニング費用がかかる
- 日数に余裕を持った状態で解体工事業者を手配する
- 解体業者の選定を借主ができるようになると費用を抑えられる
- 買取業者に依頼して廃棄物をできるだけ減らす
飲食店の退去でかかる解体工事の費用を把握しておくことで、スムーズに退去の段取りを踏むことができるでしょう。上記のポイントを参考にして、適切な解体業者選びをしてみてください。
優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。