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株式会社ウラシコ|愛知県名古屋市の原状回復工事業者

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原状回復に伴う内装解体工事の期間はどれくらい?居抜き・スケルトン仕上げの工事のスケジュール感を解説します。

内装解体工事にどれくらい期間がかかるのか、また、居抜きやスケルトン仕上げの工事はどのようなスケジュールで工事が進むのか参考にしたいと方もいらっしゃると思います。今回は、それぞれの大まかな目安をご紹介したいと思います。

また、オフィスの原状回復は特に行程が多い作業です。オフィスの原状回復で必要な工事、手続き、行政処理はこちらの記事でまとめていますので、ぜひ合わせてご参考ください。

内装解体工事にかかる期間

内装解体工事にかかる期間は、建物の大きさ、その建物を使った期間、内装解体工事をどの程度までやるかにより、期間は左右されます。簡単な工事であれば数日で終わることもあります。

大きなものや特殊な条件があるのであれば1ヶ月など、長い期間がかかることもあります。様々な事例がありますので、ご紹介したいと思います。

オフィスのスケルトン解体事例

・規模…約300平方メートル
・工事期間…約10日

飲食店のスケルトン解体事例

・規模…約120平方メートル
・工事期間…約5日

飲食店の内装解体事例

物販テナントのスケルトン解体事例

・規模…約80平方メートル
・工事期間…約5日

期間は工事内容により大きく異なりますのであくまでも目安の参考にしていただければ幸いです。また、工事の内容によっても工事期間は変動してきます。次に、内装解体工事にどんな種類があるのか、解説していきます。

期間や工事内容に関しましては、私たちの施工事例をご確認ください。年間1,500以上の現場を承っておりますので、皆様のパターンに近い事例も確実にあるかと思います!施工事例はこちらからご参照ください。

スケルトン仕上げ

スケルトン仕上げ

スケルトン仕上げとは、間仕切り、床、天井などといった、建物の構造以外の内装工事で作られたものを全部解体して撤去する作業のことをいいます。

この際に、エアコンや電気配線などもすべて撤去されます。鉄筋コンクリート造りのマンションみたいな場合は、コンクリート打ちっぱなしの状態まで戻します。

スケルトン仕上げは、「スケルトン解体」や「スケルトン工事」とも呼ばれています。

居抜き

居抜きとは、店舗やテナントを明け渡す時に設備や内装、家具などを残したままにして借主に返すことをいいます。

基本的には内装など全てを撤去して物件を空けなくてはいけませんが、借主と相談をして承諾を貰えると、次の購入者のために内装をそのままにして渡すことができます。

そのため、工事費用を抑えられたり、速く明け渡せたりと色々なメリットもあります。

内装解体工事をするためのスケジュール

内装解体工事をするためのスケジュール

ここからはどういったスケジュールを立てていくのか、ご紹介していきたいと思います。

貸主・借主間の契約と入念な打ち合わせ

内装解体工事は色々な人に影響を与えてしまいます。ですので、最初にその物件の所有者である賃貸人と、建物の一部を借りている賃貸人のお互いの合意がないと内装解体工事は行えません。

お互いに納得の行く契約を出し、不安や疑問があるのであればその場でしっかり解決をしましょう。

見積り

お互いに納得の行く契約ができたら、解体業者に見積もりを出してもらいます。オーナー指定業者がある場合でも見積もりは一社だけにせず、複数の解体業者に見積もりをしてもらいましょう。

複数の会社に見積もりをしてもらえば、一社だけでは気づけない細かいところまで見つけることができます。そのため、無駄を省くこともでき、解体費用を安く済ませることもできる可能性があります。

現地調査、近隣調査

解体業者に現地調査をしてもらいます。現地調査をしてもらわないと、口頭や資料だけでは伝わらないこともあり、それによって工事の遅延や追加の費用が掛かってしまうことがあります。

また同時に近隣の調査もしてもらいましょう。騒音や振動など、近隣の住居や店舗に迷惑がかかる可能性があります。そのため、調査をしてもらい、工事をする時間、予防策をしっかりと取ってもらいましょう。

近隣への挨拶

工事をする際に騒音などの迷惑がかかる可能性があることを挨拶にいきます。店舗がある場合、営業時間を教えてもらうこともでき、対策を立てることに役立つこともあります。

予防策などはしっかりしていることなども理解してもらうことも大事です。

店舗内の片づけ

まずは店舗に残っている家具や食器などを撤去する作業をします。この作業は解体業者にお願いすることもできます。

しかし、その分費用はかかってしまいます。そのため、自分で運び出せる作業は自分でやったほうが、結果費用は抑えることができます。

なお、運び出した物はリサイクルショップに出すことにより、費用の足しにできる可能性があります。

ライフラインの停止

水やガスなど、ライフラインの停止をします。請求書などに記載されている契約会社に連絡をします。

ただし、建物自体で契約している時もあり、また、解体後に再使用する場合もあるため、ライフラインの停止日を相談しておきましょう。

停止日は、内装解体工事をする日と相談して遅れないようにしっかり決めましょう。

足場・養生の設置

通常の解体工事と同様に作業するための足場を整え、同時に内装解体の時もしっかりと養生を設置しなくてはなりません。

工事中に発生する粉塵が影響をして営業中の他の店舗に被害を及ぼしてしまうと、トラブルになってしまうので、しっかりと対策をしなくてはなりません。

内装材・床材の撤去

養生などの下準備が整いましたら、まずは電気やガラスといった内装材を撤去します。撤去した内装材はしっかり分別をして、ちゃんとした処分をそれぞれにしましょう。

次に床材の撤去をします。床材によって撤去の方法が異なるため、作業の方法に気を付けながら、下地を傷めないように慎重にやりましょう。

最終仕上げ

内装の解体が終わったら、清掃をしてごみを処理し、原状回復をさせます。どこまで原状回復するかは契約した所まで元通りにすれば問題ありません。

まとめ

今回は内装解体工事の期間、工事のスケジュールについてご紹介しました。工事期間を上手に調整し、内装解体工事を成功させるための参考になれば幸いです。

また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。

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内装解体工事で必要な各種届出・行政手続きまとめ|業者との連携方法と合わせて解説します。

内装解体工事に必要な書類届出や行政手続き

内装解体工事を行う際には、工事前や工事後などに必要な書類届出や行政手続きが多くあります。届出を怠ると罰則が科せられます。後から知らなかったと言っても許されません。そうならないように、この記事を読んで内装解体工事で必要な各種手続きや行政手続きについて理解を深めておきましょう。

特に、賃貸オフィスの原状回復は行程が多い作業です。オフィスの原状回復で必要な工事、手続き、行政処理はこちらの記事でまとめていますので、ぜひ合わせてご参考ください。

建設リサイクル法について

建設リサイクル法について

まずは、解体工事の行政手続きの基本となる建設リサイクル法の概要を抑えておきましょう。建設リサイクル法とは、「建設工事に係る資源の再資源化等に関する法律」の略称です。この法律は特定建築資材の分別解体や特定建設資材廃棄物のリサイクル促進を目的に制定されたものです。

建築リサイクル法の対象となる建物の解体工事を行う際には、工事を行う7日前までに、各都道府県知事に届出しなくてはなりません。この届出は原則として依頼主が行います。しかし、解体業者が代理で行ってくれる場合もあります。後ほど詳しく解説します。

建築リサイクル法の対象となる解体工事

床面積80平米以上の建築物の解体工事、工事費用が500万円以上の解体工事が対象となります。ただし、特定建設資材(コンクリート、木材、アスファルトなど)を用いた建築物の解体工事であることが前提です。

参照:名古屋市の建築リサイクル法の概要についてのページ

特定建築資材の対象

・コンクリート
・コンクリートおよび鉄からなる建設資材
・木材
・アスファルトコンクリート

特定建築資材廃棄物の対象

・コンクリート塊
・建設発生木材
・アスファルトコンクリート塊

内装解体で必要な届出や手続き

内装解体で必要な届出や手続き

1.届出書
2.分別解体等の計画等
3.付近見取図
4.対象建築物の写真(平面図等があるものは図面でも良い)
5.解体工事業の登録又は建設業法の許可を受けた書類の写し
6.工程表(届出書の「工程の概要」欄内に記入しきれない場合)
7.委任状(代理者が届け出る場合)
8.道路使用許可
9.ライフラインの停止
10.アスベスト解体工事の届出

これらが主に必要な書類です。以下詳しく説明します。

1.解体届出書

工事を行う物件が属する地域の都道府県知事へ提出する届出書です。依頼主が作成し提出します。届出書の内容は工事の概要や元請業者、工程表などについて記載します。

2.分別解体等の計画等

1の届出書の別表として提出する書類です。この書類では、建物の構造、建物の状況、石綿の有無、分別作業の場所や搬出経路の確保または必要な許可の届出の有無等、工程ごとの解体方法、廃棄物発生見込み量といった内容を記載します。

分別解体等の計画では、専門知識が不可欠な項目のため一般的に業者が書いてくれます。

6.工程表(届出書の「工程の概要」欄内に記入しきれない場合)

それぞれの作業工程の具体的な日程を明らかにするものです。届出書の「工程の概要」欄内に記入しきれない場合別表で提出します。

7.委任状(代理者が届け出る場合)

届出書の提出は原則依頼主が行いますが、解体業者が代理で行ってくれることがあります。その場合、解体業者に対して委任状が必要になります。

1~7までの書類の手続き方法

手続きの義務を負う人:依頼者
手続きをする場所:各自治体の管轄部署
期日:工事着手の7日前まで

8.道路使用許可

道路使用許可

解体工事中、敷地が狭く道路上に作業用車両や資材用車両を停めることになった場合に、管轄の警察署長に道路使用許可を申請する必要があります。解体工事を行う敷地内に車両が入るスペースがあれば申請は不要です。

手続き方法

手続きの義務を負う人:解体業者
手続きをする場所:管轄の警察署
期日:工事着手の約2週間前まで(地域により異なる)

9.ライフラインの停止

ライフラインの停止

解体工事期間中は、ガスや電気、電話やインターネットなどのライフラインの停止や撤去が必要です。これらのライフライン停止の申請を怠ると工事中のトラブルにつながる可能性があります。

各担当の窓口に電話をして、いつから停止して欲しいのかを伝えておきましょう。(提出書類は特にありません)注意点として、水道は解体業者が工事の際に使うことがあるので、停止する前に業者の方に確認しておきましょう。

手続き方法

手続きをする人:依頼者
期日:約2週間前まで(最低でも工事開始の7日前)

10.アスベスト解体工事の届出

アスベスト解体工事の届出

アスベストを含む建物の解体を行う際には、大気汚染防止法や建築リサイクル法、労働安全衛生法などにより事前の届出が必要です。アスベストはその発塵性によってレベル1~3に分類されています。レベルによって提出すべき届出や提出先が異なるので注意しましょう。

レベル1:吹き付け石綿
レベル2:耐火被覆板(ケイカル板2種)・断熱材(煙突、屋根折板)・保温材
レベル3:スレート・石綿含有岩綿吸音板・Pタイル・ケイカル板1種・サイジング・石綿セメント板

レベル1 レベル2 レベル3
工事計画届
(耐火/準耐火建築
物の除去作業)
特定粉じん排出等作業届書
(除去/封じ込め/
囲い込み作業)

(除去/封じ込め/
囲い込み作業)
事前届出の実施
(特定建設資材への付着した吹付け石綿等の有無や除去等
の措置、その他計画届けについて届出書に記載)
建築物解体等作業届
(封じ込め/囲い込
み及び耐火/準耐火
建築物以外の除去
作業)

(除去/封じ込め/
囲い込み作業)

石綿を含有する建築物の解体等に係る届出について(厚生労働省)

解体業者との連携方法

解体業者との連携方法

内装解体工事をトラブルなくスムーズに進めていくためには、業者との連携が大切です。ここまで説明してきたように、内装解体工事では必要や書類届け出や行政手続きが多くあります。

手続きの義務は、依頼主だけでなく解体業者にもあります。どの書類を誰が提出しなければならないのか業者との間で細かく確認をしながら進めていきましょう。

信頼できる解体業者の選び方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。

まとめ

内装解体工事には様々な届出や手続き

いかがでしたでしょうか。内装解体工事には様々な届出や手続きが必要になります。申請を怠ったり忘れると罰則を科されてしまうだけでなく、工事を中断しなければならなくなる可能性もあります。

トラブルにならないように、解体業者としっかり連携をとって余裕を持ったスケジュールで手続きを行いましょう。手続きの仕方が分からなかったり困ったことがあれば、専門知識を持った私たちに気軽にご相談ください。

また、原状回復に関する行政手続きや書類作成方法はこちらのカテゴリページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。

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【3分でわかる】撤去工事と解体工事の違い。原状回復専門業者が詳しく解説します。

撤去工事の概要

建物を取り壊すときによく耳にする「撤去工事」と「解体工事」。どちらも取り壊し作業と思われがちですが、実は大きな違いがあるのはご存じですか?その違いについて知るには、それぞれの工事の内容を知っておく必要があります。

この記事では撤去工事と解体工事の概要から、2つの工事がどのように違うのか、わかりやすく説明します。工事を依頼する側も請け負う側も、それぞれの違いを把握し円滑な工事が進むようにしましょう。

また、解体工事の中でも内装解体に関しましてはこちらのカテゴリでまとめています。それぞれの工事の理解を深めるために、こちらもあわせてご参照ください。

撤去工事と解体工事の違い

撤去工事と解体工事の違い

撤去工事は「取り去る」解体工事は「取り壊す」

撤去と解体の言葉の意味は下記のとおりです。

  • 建物の工事における「撤去」とは、建物やそれに付随したモノをすべて取り除くこと。
  • 建物の工事における「解体」とは、その建物(造作、構造、躯体など)を壊すこと。

上記のように、撤去工事と解体工事は、工事の意味、目的がまったく異なります。

撤去工事は、取り去る工事。解体工事は、壊す工事と覚えておきましょう。当然ながら、基本的に解体工事が先に行われ、次に撤去工事の順になります。

また、解体工事に関しては、内装解体、原状回復、部分解体など、一部のみを解体する工事もあります。

撤去という言葉が示すもの

先程述べたとおり、撤去は建物やモノを取り除くことを指す言葉です。イメージしやすいように撤去工事の例を上げると、建物本体の撤去工事であれば、工事後は更地になっている状態です。

照明器具の撤去工事の場合は、工事後は天井は残っていますが、照明装置(蛍光灯や電球)がすべて取り去られている状態です。

また、撤去には、重機や手壊し作業を介さない作業もあります。例えば、ゴミの撤去、残置物の撤去、樹木の撤去などです。これらは、〇〇撤去、〇〇撤去作業と呼ばれます。

解体という言葉が示すもの

解体は建物やモノを壊すことを指す言葉です。ただし「解」の文字が入っているとおり、いくつかのパーツを組み合わせた構造物を壊す場合に用いられます。そのため、一体となっているモノを壊す場合は、解体という言葉は使いません。

例えば、最終処分を目的とした、木材やコンクリート材などの材料そのものを壊すときは「破砕」という言葉が使われます。

また、壁や床のコンクリートなど、一つの固まった躯体を壊すときには「斫り(はつり)」という言葉が使われます。

このように解体はあくまでもいくつかのパーツからなる構造物(建造物)を壊すときに使う言葉であることを理解しておきましょう。

撤去工事の概要

撤去工事とは

撤去工事は幅広い意味を持っているため、解体工事と間違えやすいのが現状です。厳密には、撤去工事は「取り去る」ことを意味しています。

つまり、工事現場で不要になったものを撤去するのが撤去工事です。本来、撤去工事には、取り壊す作業は含まれていません。

具体的な施工事例は下記の通りです。

  • 建物の解体撤去工事
  • 建築作業に伴った足場の撤去工事
  • フェンスの撤去工事
  • 配管の撤去工事
  • 照明の撤去工事

撤去工事は、解体作業と一緒に行う事業者も多くあります。その場合、撤去するものや設備によって、どの建築業の許可を取っているのかが重要になってきます。

特に、必須といっても過言ではない「産業廃棄物」に関する許認可を持っているかどうかは必ず確認しておきましょう。悪質な撤去工事業者による「不法投棄」は未だに根強く残っています。

解体工事の概要

解体工事の概要

解体工事は名前のごとく、物を壊す作業のことです。イメージが湧きやすいのは家屋や建物の解体作業ではないでしょうか?

解体工事は、2016年6月1日に建設業法の一部が改正されました。これにより「とび・土工・コンクリート」工事に分類されていた解体工事は大きな変化が起きます。

施工前は請け負う金額は関係なく解体工事が進められた「とび・土工・コンクリート」工事ですが、現在は500万円以上(税込)の解体工事をする場合、解体工事業許可が必要になっています。

また解体は物件や周囲の状況に応じて工法を変えていかなければいけません。そのため、建築物についての豊富な知識が求められています。

解体工事の代表的な工法

解体工事の代表的な工法

解体工事と聞くと重機で取り壊すイメージがありますが、それだけではありません。実際に多く使われている解体工事の工法は以下の3つです。

  • 圧砕機工法
  • 手壊し工法
  • 重機併用工法

鉄筋コンクリート造のような建物は頑丈なため、圧砕機を使って解体作業をします。意外に感じるのが手壊し工法です。これは人の手によって壊す作業のことで、工期が長くコストもかかります。

現場に重機が持ち込めない場所や、騒音や振動に配慮が必要な場所に使われる工法です。しかし手壊し工法が使われることは稀です。もっとも目にするのが重機併用工法でしょう。

この工法は重機を使いながら解体していく作業です。工期やコスト面でも非常にバランスの取れた工法のため、解体作業では主流となっています。日本の解体工事で用いられる工法はこちらの記事で詳しくまとめています。是非こちらも合わせてご参照ください。

解体工事を行うには資格が必要

解体工事を行うには資格が必要

解体工事を行うには、特定の資格を取得しなければいけません。資格は下記のいずれかが必要です。

  • 建設業許可
  • 解体工事業登録

解体業許可は請け負う作業によって許可の種類が異なりますが、各都道府県ごとに行います。また、事業者と作業員によっても必要な資格が異なります。

建設業許可を持っていない場合は、500万円以上(税込)は工事として請け負えません。一軒家なら500万円内で収まりますが、アパートやマンションまで仕事を取りたいときは、資格を持っておく方が無難です。

ちなみに撤去工事には、特定の資格は必要ありません。その代わり、撤去するものや設備によって必要になる資格もあるため、注意が必要です。

まとめ

撤去工事と解体工事のまとめ

撤去工事と解体工事の大きな違いは、工事の目的と資格です。解体業者の中には、撤去作業まで一連の流れで行うこともあります。

撤去工事自体には資格保有は求められていません。しかし、対象となるものによって資格や許可が必要なこともありますので、慎重に行わなければいけないことを頭に入れておきましょう。

また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。

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【オーナー向け】抵当権(ていとうけん)とは?解体撤去工事は抵当権の有無に注意しましょう

抵当権に注意した解体工事

家屋や建物を解体する際に注意しなければならないのは「抵当権」です。抵当権の有無によって建物の解体手続きなどが違ってきます。抵当権とは一体何なのか、抵当権が付いている建物の解体についてこの記事で解説します。

なお、こちらのページでは行政に関する手続きなどについての記事を解説しております。よろしければこちらも合わせてご参照下さい。

抵当権とは

抵当権とは

借金などの債務を負担する際、その借金を担保するために所有している不動産を「抵当に入れる」ことがあります。「抵当に入れる」とは法的に言えば、その不動産に「抵当権」を設定するということです。

分かりやすく言い換えると、抵当権とは、債務者または第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産等を他の債権者に先立って自己債権の弁済を受ける権利のことです。

住宅ローンでお金を借りた人が借金を返済しなかった場合、抵当権者はその権利を実行する事が出来ます。権利を実行することで、住宅ローンを借りていた借主の家や土地を競売にかけて、その買い手から支払いを受けてお金を受け取ることができます。

なお、抵当権について民法では以下のように明記されています。

抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。(民法369条)」

抵当権が付いている建物を解体するには

抵当権がある建物の解体

抵当権が付いている建物はそのまま解体してはいけません。抵当権が付いた建物を壊すということは、抵当権者の権利を無断で奪うことになりますので、後々損害賠償請求をされる可能性があります。

そのため、抵当権が付いている建物の解体をするためには抵当権者に同意書を書いもらう必要があります。抵当権者が誰なのかを確認して同意を得ましょう。

住宅ローンの返済をする

抵当権者から解体の同意を得るためには、住宅ローンの完済しておくことが望ましいです。これは、住宅ローンを完済してしまえば抵当権の効力が生じることがなくなるからです。完済後に、抵当権の抹消手続きを行いましょう。

住宅ローンの返済が終わっていない時(終わらない時)

住宅ローンの返済が終わっていない時点で建物の解体をしなければいけない場合、まずはお金を借りている金融機関に相談しましょう。ローン完済前に建物の解体をすると、設定していたローンの担保がなくなるということなので無担保での借入が可能なように金融機関に承諾を得る必要があります。

しかし、無担保にすることは金融機関にとっても大きなリスクになるので原則禁止している金融機関が多いです。残債の額や滞りなく返済してくれる確証があれば、ローン完済前に抵当権の抹消を行ってくれることもあります。

解体前の抵当権抹消手続き

解体前に行う抵当権抹消手続き

抵当権者から解体工事の同意書をもらったら、その建物と土地を管轄する法務局にて抵当権抹消登記申請の手続きを行いましょう。申請に期限はありませんが、抵当権者から同意書をもらったらなるべく早めに申請しましょう。

抵当権抹消手続きに必要な書類

抵当権の抹消手続きには以下の書類が必要です。申請書と登記免許税以外は、抵当権者から預かってくるものになります。

  • 抵当権抹消申請書
  • 登記にかかる登記免許税
  • 登記原因証明情報
  • 登記済証
  • 会社法人番号と代理権限証明情報

解体後の滅失登記

解体工事の滅失登記の期限

建物の解体後は1ヵ月以内に滅失登記をしなければなりません。抵当権抹消時と同様に抵当権者の同意が必要になります。1か月内に登記しなかった場合、10万円以下の過料を支払わなければならないこともあるので気をつけて下さい。

抵当権付きの建物を解体した場合、抵当権者の同意書を添付して建物滅失届を管轄の法務局に提出すれば建物滅失登記申請は完了します。

滅失登記に必要な書類

  • 登記申請書
  • 解体業者の建物取毀証明書
  • 解体業者の印鑑証明書
  • 会社の資格証明書と抵当権者の同意書

まとめ

抵当権が付いている建物を解体する時

いかがでしたでしょうか。抵当権が付いている建物を解体する時には必要な手続きがいくつかあることを説明しました。解体工事をする前には必ずその建物の抵当権が付いているか確認しておきましょう。

抵当権の有無の確認やその後の抵当権抹消登記申請滅失登記申請は、対象の建物の管轄をする法務局ですぐ確認・申請する事が出来ます。

解体工事についても、優良な業者へ依頼すると様々な相談に乗ってくれます。優良な解体業者の選び方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。

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擁壁(ようへき)とは?解体費用と撤去する方法を解体工事のプロが解説

高低差のある土地の上に建物を建てるとき、擁壁(ようへき)と呼ばれる構造物を設けて建築することがあります。擁壁が老朽化して安全でないと判断した場合には、擁壁の解体・建て替えが必要となります。

本記事では擁壁の解体費用、撤去する方法を解体工事のプロが分かりやすく解説します。

また、こちらの記事では建築資材で建物の壁や床の下地材である石膏ボードについて詳しく解説をしています。ぜひ合わせてご参照ください。

擁壁(ようへき)とは

擁壁とは簡単に説明すると、斜面の土を留めるための壁状の構造物のことを言います。高低差のある土地に建物を建てる時、高い土地に荷重や圧力がかかると斜面が崩れる可能性があります。その斜面の土を留めるためにつくられる壁状の構造物です。

擁壁(ようへき)の種類

擁壁にはいくつかの種類があり、素材や形状などそれぞれ異なります。素材としては鉄筋コンクリート造り、コンクリート造り、石造りなどがあります。

鉄筋コンクリート造り

最も多く使用されている素材が鉄筋コンクリートです。基礎部分を鉄筋で組みコンクリートで壁を作っていくという造りです。鉄筋を使用することで強度が上がり、安全面で安心できる素材です。

コンクリート造り

無筋コンクリート造りとも言われ、鉄筋コンクリート造りとは違って鉄筋で基礎部分を作っていません。重い材料で構築することで圧力に対抗する擁壁になっています。

石造り

擁壁の解体費用や解体方法について

石を積み上げて造られた擁壁のことです。石造りの中でも練積み式は、石を積み上げて間にはセメントやモルタルを流し込み、堅固に連結させる手法で擁壁を作っています。

一方、空積み式と言われる石造りは石を積み上げ、間にセメント等を流し込まない作りで擁壁の中で最も簡単な造りになります。

擁壁(ようへき)の解体費用

擁壁の解体費用はその構造や素材、大きさ立地などによって変わってきます。鉄筋コンクリートなどの強度が高い構造・素材の擁壁は、強度が高い分専撤去する費用も高くなります。

また、大きさはもちろん大きいほど費用が高くなります。立地に関しては道路の狭さや近隣の家との距離などが関わってきます。道路が狭いと工事の際に運搬車を停めるスペースがなくなり、工事道具などを運ぶための人件費が高くなり結果総費用が高くなります。

また、費用を抑える分離発注についてこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。

擁壁(ようへき)の撤去方法

擁壁の撤去方法

擁壁の撤去する方法は、擁壁の種類によっていくつかの方法があります。それぞれの種類の撤去方法を以下解説します。

練積み式擁壁

練積み式とは、石やブロックを積み上げて作った擁壁のことを言います。練積み式は結合部分の強度が低いため下の方に圧力をかけると一気に壁が崩壊してしまう恐れがあります。そのため上の方からショベルカーなどで少しづつ解体していく必要があります。

コンクリートを使用した擁壁

コンクリートを使った擁壁には、「重力式擁壁」L型擁壁」があります。これらの擁壁は「バースター工法」と言って、油圧ブレーカーを使ってコンクリート擁壁を静的に打破します。

こういった壁は、壁の後ろの斜面から強い圧力がかかっていることが多いので、壁を破壊することで急に土砂崩れを起こさないように、斜面の土留めをしながら工事する必要があります。

擁壁(ようへき)を解体するタイミング

擁壁を解体するタイミング

では擁壁を解体すべきタイミングとはどのような時なのでしょうか。

年数が経っている時

当然擁壁を建てて年数が経っていると、劣化してきてしまいますのでそのままにしておくと危険です。一般的にコンクリート擁壁の場合、耐用年数は30~50年です。耐用年数は擁壁の厚みや環境の違いによっても変わるので不安な時は早めに調査してもらいましょう。

擁壁を全て解体してやり替える必要がなくても、擁壁にヒビが入っている時などには補修・補強工事を行う必要があります。

建物の敷地スペースを広げたい時

所有している敷地をより広く活用したい時、擁壁を解体して広げることがあります。具体的には、擁壁の一部分を解体したり、削るなどししてその部分の土地を活用するという方法です。

敷地のスペースを広げるために擁壁の解体をする時は、解体後の安全面をしっかり考慮したうえで解体を行っても大丈夫かどうか判断しましょう。

まとめ

擁壁の種類「石造り」

いかがでしたでしょうか。斜面の土を留めるための建築物である擁壁ですが、その解体方法や費用は種類によって変わってきます。擁壁を解体する時、するべきか悩んでいる方は専門知識をもった人に相談しましょう。

数多くある業者の中でも、私たちは過去に多くの実績がありお客様に寄り添った相談・作業をしております。是非私たちにお任せください。

また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。

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【四日市市版】テナント退去までの原状回復・内装解体の進め方|基本的な流れを解説します

三重県四日市市でのテナント退去

テナントの退去が決まったけれど何をすれば良いのかわからなかったり、三重県四日市での手続きは何をすれば良いのかわからないというお悩みはありませんか?

もちろんテナントを初めて退去する方も多いと思います。何もわからないまま進めてしまうと、必要書類の提出が遅れていたり、原状回復工事が間に合わなかったりします。

そのようなことにならないためにも、まずはテナント退去の流れを押さえましょう。本記事ではテナント退去の流れから、三重県四日市での手続きまで初心者でもわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。

店舗・テナント退去における原状回復

店舗・テナント退去における原状回復

まずは店舗やテナントにおける原状回復においてポイントを押さえましょう。特に賃貸用住宅とは原状回復義務の範囲が違うので注意が必要です。

原状回復とは

まず、原状回復について説明します。原状回復とは、店舗やオフィスなどの賃貸物件を、借りた時の状態に戻すことです。借主は、退去時に借りていた部屋に対して、原状回復を行う義務があります。

店舗・テナントにおける原状回復義務の範囲

原状回復工事の範囲と内容は多岐にわたりますが、基本的には退去時に入居時と同じ状態になっていることが求められます。

つまり、居抜き物件を借りている場合は、借りた当初と同じ造作の状態に、スケルトン物件を借りたときはスケルトン仕上げの状態で返却することが必要です。

原状回復工事を始める前に、賃貸借契約書を確認し原状回復の責任範囲を明確にしておきましょう。原状回復につきましてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。

三重県四日市市でのテナント退去の流れ

店舗やテナント退去の基本的な流れは大きく分けて5つあります。

①賃貸借契約書を確認

まずは賃貸契約書の契約した原状回復の範囲やテナントの退去予定日を確認します。早めに確認することで、最後に「工事が期限内に間に合わなかった」という事態を避けることができます。特に店舗やテナントの場合は賃貸住宅と条件が違いますので、早めに動き始めましょう。

②解約予告を知らせる

オーナーや管理会社に退去を申請することが退去予告です。一般的に解約期間は6ヶ月になっています。また、物件ごとに退去予定日などは変わりますので、賃貸契約書をよく確認するようにしましょう。

③三重県四日市市での各行政機関への手続き

店舗が閉店した場合には各行政機関に手続きが必要となります。必ず提出しなくてはならない税務署や都道府県税事務所、保健所は次の章で詳しく解説します。

四日市警察署一覧

四日市消防署

四日市の公安職業安定所

四日市の日本年金機構

四日市の労働基準監督署

④原状回復の工事

次に原状回復工事を着工します。原状回復には金銭面や周辺住人とのトラブルが発生するケースがよくあります。悪徳な原状回復業者に当たらないように注意が必要です。

⑤保証金・敷金の返還

最後に保証金や敷金の返還があります。基本的には償却分を引いた額が返ってくるようになっています。しかし、保証金がほとんど返ってこなかったという例もありますので、相違がないかしっかり確認しましょう。

万が一原状回復のトラブルが起きてしまった際の相談先はこちらの記事でまとめています。こちらも合わせてご参照ください。

三重県四日市市の各行政機関へ書類を提出

三重県四日市市での各行政機関への提出

最後に三重県四日市市での各行政機関の提出先や連絡先についてです。三重県の四日市市で店舗が閉店した場合、どこの行政機関に届出をすれば良いのかを3つまとめました。

四日市の保健所

飲食店の閉業の場合、開業時に受け取った食品営業許可証の返還と廃業届を提出します。廃業日から10日が提出期間です。廃業届はこちらのURLからダウンロードできます。

四日市保健所

三重県の税務署

税務署で提出する主な書類は以下の4つです。

個人事業の場合は個人事業廃業届出を提出します。提出期限は廃業日から1ヶ月以内です。

  • 従業員を雇っていた場合は給与支払い事務所等の開設・移転・廃止の届出を提出します。提出期限は廃業日から1ヶ月以内です
  • 青色申告が承認されていた場合は所得税の青色申告の取りやめ届出書を提出します。提出期限は申告をやめる年の翌年の3月15日までです。
  • 課税事業者の場合は事業廃止届出書を提出します。期限は廃業後すぐです。

参照:税務署所在地・案内(三重県)

四日市県税事務所

店舗やテナントがあった場所で管轄にあたる都道府県税事務所に届出を提出します。また、各都道府県によって提出期限や様式が異なるので、管轄の都道府県に確認しましょう。

三重県四日市の県税事務所連絡先はこちら

まとめ

四日市市のテナント退去

最後に三重県四日市市でのテナント退去の流れをおさらいしましょう。

  • 賃貸借契約書を確認
  • 解約予告を知らせる
  • 各行政機関への手続き
  • 原状回復の工事
  • 保証金・敷金の返還

テナントを退去するときは思いの外時間がかかります。もし不測の事態が起こっても対処できるように早め準備をして行きましょう。

また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。

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店舗・事務所の原状回復とは?退去時に注意するべきポイントを解説します。

店舗・オフィスの原状回復

本記事では、店舗・事務所を原状回復する際、気を付けるべきポイントを解説していきます。店舗や事務所から退去する際、借主には原状回復の義務が課せられます。

しかしこの原状回復は多くのトラブルが発生しやすくなっています。余計なトラブルを未然に防ぐためにも、知っておくべきポイントがいくつか存在します。

原状回復とは?

原状回復工事とは

原状回復とは、店舗やオフィスなどの賃貸物件を、借りた時の状態に戻すことです。借主は、退去時に借りていた部屋に対して、原状回復を行う義務があります。

店舗・事務所での原状回復は、住宅用物件とは違い、通常消耗、経年劣化も含められています。通常消耗とは、借りている物件を普通に使用する中で発生する傷のことを言います。例えば、家具や設備を置くことによってできる、床の傷やへこみです。

経年劣化とは、年月の経過によって、物件が劣化したり、消耗したりすることです。例を挙げると、太陽光による壁紙の日焼けなどが挙げられます。店舗やテナント退去時に必要な「原状回復工事」について詳しくまとめています。詳細に関しては以下の記事をご参照ください。

店舗・事務所での原状回復義務の範囲

店舗・事務所での原状回復義務の範囲

店舗や事務所を退去する際は、基本的には入居時の状態に戻して明け渡します。どこまで原状回復を行うかについてですが、これは契約内容によって変わってきます。

設備の撤去、床や天井、壁の修繕作業の工事だけの場合もあれば、それに加えて、柱や外壁、梁など建物の基本構造をすべて撤去し、スケルトン状態までしなければならない場合もあります。

入居時の賃貸借契約書をしっかりと確認してから、工事に取り掛かることが大切です。

原状回復を始める際の注意点

次に、実際に原状回復に取り掛かる際に、気を付けて欲しいポイントをまとめます。

原状回復を契約期間中に工事を終わらせる

原状回復を始める際の注意点

借りている物件の契約満了までに、工事を終えて引き渡しましょう。理由として、もし契約期間を過ぎて引き渡し日に間に合わなくなってしまうと、追加で家賃が発生したり、最悪の場合は契約違反で違約金が発生したりしてしまうからです。

工事中に思わぬトラブルが発生した時に備え、日程は余裕をもって組むことをオススメします。

原状回復工事業者が決まっていることがある

原状回復工事業者が決まっていることがある

オーナーや管理会社によっては、原状回復の工事業者があらかじめ決められている場合があります。こちらの知り合いに工事業者がいて、そちらのほうが費用を抑えられるとしても、実績不足などの理由から、オーナーや管理会社が断る可能性がほとんどです。

ですが、オーナーや管理会社と交渉し、別の業者に変更可能な場合もあります。こちらが業者を指定したい時は、とりあえず一度相談してみるのも一つの手です。

見積価格が相場よりも高額になる場合がある

見積価格が相場よりも高額になる場合がある

事前に調べておいた原状回復工事の相場よりも、高額な費用になることがあります。土地の広さや店舗の規模によって大体の相場がありますが、先述したように業者が指定されていたり、消耗や損傷が激しかったりする場合は、費用が通常よりも多くかかってしまいます。

また、物件を利用し始める際に設備の増設を行っていた場合も、高額になる傾向にあります。その他には、飲食店の店舗では、物件のメンテナンスやクリーニングの費用が上乗せされるケースもあります。

原状回復工事前に注意すべき点はいくつかあります。特に見積もり時や請求時にはトラブルが発生する可能性が高いので、事前に押さえておきましょう。ぜひ合わせてご参考ください。

トラブルにならないために行うべきこと

原状回復のトラブルは、些細なことでも裁判に発展してしまうこともあります。そうならないためにも、事前に入念な準備をすることが大切です。ここでは、トラブルを起こさないためのポイントを押さえていきます。

原状回復工事の費用相場を調べる

原状回復工事の費用相場を調べる

原状回復工事の費用相場は、坪単価で大体の目安を知ることができます。ただ、建物の立地やグレードなどが影響し、相場には相当な幅が存在します。

また、悪質な管理会社や業者によっては、不当に高額な価格を提示してくる場合があります。その場合は、見積書が出された時点で相場よりも高いのが普通ですが、事前に相場を調べておくことで、削減する余地がある可能性もでてきます。

入居時に契約書、物件状態をしっかり確認する

入居時に契約書、物件状態をしっかり確認する

物件を借りるときに契約内容をしっかり確認したり、最初の物件の状態を写真に撮っておいたりすることで、トラブルを回避できることもあります。

原状回復は、入居前の状態に戻すことが目的です。そのため貸主と原状回復について相談する時に、契約書の該当箇所や、実際の写真などを証拠として提示することができれば、問題解決につながることもあります。

入居前や、入居した直後で気になる傷や汚れがあった場合は、必ず写真等で記録しておきましょう。

貸主と綿密に打ち合わせをする

貸主と綿密に打ち合わせをする

特にどこにどんな工事が必要なのかを貸主に確認することが重要です。また、指定の工事業者があるかどうか確認する必要もあります。工事に入る前の段階で、お互いの齟齬(そご)をなくしておきましょう。

見積書の内容を念入りに調べる

見積書の内容を念入りに調べる

なぜその項目がその費用なのか、その根拠を知るためには見積書の確認が必須です。中には前の借主が作った設備や傷の修繕費、次の貸し出しのための増設費などが余分に含まれているケースも見られます。

また、夜間工事にスケジュールが組まれていて、通常よりも割高に設定されている場合もありますので、注意が必要です。オーナーや原状回復業者と契約を結ぶ前に確認しておくだけで、余計な出費をなくすことができるので、見積書の内容確認は忘れずに行ってください。

第三者に相談する

業者とトラブルにならないために行うべきこと

やはり自分で調べた知識のみでは不十分だと感じることもあるかと思います。その場合には、専門家に相談して交渉するのも一つの手です。不動産取引に強い弁護士や一般社団法人不動産適正取引推進機構など、その道のプロに相談することがおすすめです。

もしトラブルが起きてしまったら

どんなに準備をしていても、想定外のトラブルが発生してしまう可能性もあります。冷静に対処するためにも、いくつか対処法を知っておきましょう。

契約書を見直す

トラブルが起きてしまったときはまず、契約書を細かく見直しましょう。契約書に記載されているかどうか、再度確認してみてください。基本的なことですが、つい忘れていたという方も煎るのではないでしょうか。

また、契約書に記載のない内容の場合は、貸主・オーナーと相談になるため、合意内容については、書面で残しておくほうが後で確認しやすいです。

専門家に相談する

専門家に相談する

大きなトラブルに発展してしまいそうな場合や、自分で見極めるのが難しい場合は、やはり専門家などの第三者に相談しましょう。

契約内容は弁護士に、費用に関することは信頼できる業者や適正か判断する査定員などの、、トラブルの内容についてよく知るその道のプロにお願いするのも手です。

トラブルの相談先についてはこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご参照ください。

まとめ

原状回復に関するトラブル

以上原状回復の基礎知識と、トラブル回避の手段について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。原状回復はトラブルが起こりやすい箇所なので、綿密な確認、準備が必須です。今回解説したポイントが、皆様のお役に立てれば幸いです。

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内装解体の付帯工事とは?工事の条件と具体例について解説します

内装解体の付帯工事

一般的に建設工事の施工は許可を受けた建設業者以外は受注できないことになっていますが、中には許可が不要なケースもあります。1つは請負金額が500万円以下の軽微な工事の場合です。

もう1つはメインの工事に伴って行なわれる「付帯工事(ふたいこうじ)」の場合です。今回の記事では、この付帯工事にはどんなものが当てはまるのか、具体例や注意点も交えてご紹介します。

付帯工事とは

付帯工事とは

付帯工事とは、メインの工事(主たる工事)に関連して行われる「従たる工事」のことをいいます。この付帯工事は建設業の許可がなくても施工することができます。

なぜかというと、大工工事業者なら大工工事だけを、左官工事業者なら左官工事だけしか行えないというように区分することは、建設工事の実情に即しているとは言えず、注文者の利便を著しく損なうことがあるからです。

そこで「付帯工事」と認められる工事に関しては、許可を受けていない業種の工事であっても、施工しても良いことになっています。(ただし、メインの工事について許可を受けていない建設業者についてはこの限りではありません)

信頼できる解体業者の選び方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。

付帯工事と認められるための条件

付帯工事と認められるための条件とは

それではどのような工事が付帯工事として認められるのでしょうか?それには主に次の3つの条件があるとされています。

①メインの工事に関連性や一体性がある工事で、全体として「ひとつの工事」と判断できること

②注文者の利便性の観点から、メインの工事を施工するにあたって、その従たる工事の必要性及び相当性が総合的に認められること

③従たる工事(付帯工事)の請負金額が主たる工事のそれを下回ること

これら3つの条件を加味して、注文者の利便性を損なわないように、総合的な観点から判断されるとされます。

付帯工事の2つのパターンと具体例

付帯工事の具体例

上記で説明した判断基準に照らして、付帯工事に当てはまると考えられる2つのパターンとそれぞれの具体例をご紹介します。

①メインの工事を施工するために発生する工事

1つ目はメインの工事を施工するうえで必要となる工事です。具体例としては以下のようなものが挙げられます。

  • 石垣の築造を石工工事業者が行う場合に必要となる基礎部分の堀削やコンクリートの工事
  • 配線改修に伴う電気工事に必要となる内装の仕上げ工事
  • 防水工事をする際に必要な仮設足場工事

②メインの工事を施工したことで発生する工事

2つ目はメインの工事を施工した結果として必要となった工事です。具体例としては以下のようなものが挙げられます。

  • エアコンの設置工事をした結果必要となったエアコン設備の熱絶縁工事
  • 屋根の改修工事に伴って必要となった塗装工事

付帯工事に関する注意点

付帯工事に関する注意点

500万円以上の付帯工事

工事金額が500万円以下の工事は軽微な工事として許可はいらないので、問題となるのは500万円以上の付帯工事です。この場合、施工方法は次の2通りになります。

①その付帯工事を専門とする他の業者に発注して依頼する

②自社で確保した「専門技術者」を配置し自社で施工する

それぞれ詳しく解説していきます。

①その付帯工事を専門とする他の業者に発注して依頼する

自社で施工できない場合は他の許可業者に下請けで仕事を発注することになります。ただしこの時メインの工事の全部やその一部を他の業者に丸投げしないように気をつけましょう。

そのためメインの工事と付帯工事の分け方に留意し、どこまでが付帯工事になるかの判断は慎重に行う事が求められます。

②自社で確保した「専門技術者」を配置し自社で施工する

配置する専門技術者は、ある一定の条件を満たす者でなければなりません。塗装工事で言えば、1級建築管理施工技士や2級建築施工管理技士(仕上げ)などの資格を有していたり、10年以上の実務経験を積んでいたり、などが必須の要件となります。

また必ずしも専門技術者は個別に用意する必要はなく、要件を満たしていれば、メインの工事の主任技術者、管理技術者などが兼任しても構いません。

施工の際に登録が必要となる付帯工事

また建設業法以外の法律で施工しても良い業者が限定されるケースもあります。例えば「電気工事」や「消防設備工事」を施工する場合、「電気工事士」や「消防設備士」の有資格者でなければ工事を行ってはいけないと定められています。

また「電気工事」を行っていいのは「電気工事業の登録」を受けた業者に限るということにも注意が必要です。

費用を抑える分離発注についてこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。

まとめ

内装工事の付帯工事

付帯工事とはメインの工事に関連性や必要性・相当性のある工事を指し、請負金額が500万円以上の場合のみに関係してくるということを学びました。そしてその付帯工事に関しては2つのやり方があります。

  • 工事を丸投げしないように気をつけ、他の許可業者に下請けに出すこと
  • 自社で施工する場合、専門の技術者を配置すること

そのためどこからが付帯工事となるのかの判断は厳格に行う必要があります。自分だけで勝手に判断するのではなく、判断に困ったら役所や行政書士などにも相談して適切な付帯工事を行いましょう。

また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。

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【後編】オフィス・テナントの内装解体工事の種類と流れを徹底解説!費用の目安もご紹介します

オフィスの原状回復

こちらの記事は前編「工事を開始するまでの準備」と後編「実際に行われる工事の流れ」に分かれています。こちらの記事は後編です。前編も合わせてご参照ください。

実際の工事の流れ

ここからは、実際の工事の流れを見ていきます。実際に作業を行うのは解体業者ですが、その工事の工程や流れを知っておくことで、見積もりの際にきちんとした業者かどうか判断する材料になります。

こちらの要望をしっかりと実現してくれるかどうか見極めるためにも重要な要素となってくることもありますので、大まかな流れを把握しておきましょう。

工事前準備(足場や養生の設置)

足場や養生の設置

養生という言葉に聞き覚えがある方もいらっしゃるかと思いますが、通路やエレベーターなどを傷つけないように保護するものです。引越しの時にも玄関あたりから廊下、階段、エレベーターにまで養生を施して作業する光景を見たことのある人も少なくないかと思います。

解体工事の際にも解体で出た廃材や不要物を外に搬出する際に壁などを傷つけないように養生を設置します。また、養生は破損防止の役割だけでなく、騒音や振動の軽減、ほこりや粉じんの飛散防止にも効果があります。

この養生をしっかりしておかないと、工事の際傷を受けて後からトラブルになることも考えられますので、入念に設置することが必要になります。足場に関しては、設置しなくていいことも考えられますので、解体業者の判断に任せていいでしょう。

内装材の撤去

内装材の撤去

本格的な工事の一発目としては、内装材(電気、壁紙、ドア、ガラスなど)の撤去から始まります。掃除などでも上から下に向かって行っていきますが、そのイメージです。内装材の撤去の際にはかなりのほこりや粉じんが発生します。

このときに近隣に迷惑をかけてしまうことも考えられますので、事前のあいさつや周知などは必ずやっておきましょう。また、電気やガラスなどを撤去した後の処分に関しては、各自治体のルールなどがありますので、きちんと分別して処分する必要があります。

床材の撤去

床材の撤去

内装材の撤去が終われば次は床材の撤去です。ひとことで「床材」といってもさまざまな種類があり、設置されていない場合もあります。その場合は撤去不要ですが、基本的にはそれぞれのケースに合わせた方法で撤去していきます。

床材を撤去した後には、地面がデコボコな状態になるため、これを平らにするのも工事の一環となります。全体的に時間のかかる工程ですが一つ一つ丁寧な作業が求められます。場合によっては貸主との話し合いで、床材の撤去を行わなくて良いとなれば、この工程は不要になります。

産業廃棄物の処理

産業廃棄物の処理

内装解体工事で発生したごみや廃材、廃棄物などは全て産業廃棄物となり、相応の処理をしなければなりません。具体的には、産業廃棄物処理法の規定に則って処理します。間違っても不法投棄などの方法を取ってはいけません。

処理の流れを確認できるものとして、マニフェストというものがあります。これは、解体業者に発行を依頼しますが、これは産業廃棄物の処理の流れを記したもので、産業廃棄物の種類、数量、運搬業者名や処分業者名が記載されています。

これを見れば、どのように処理したかわかりますし、逆にこれを発行してくれないところは怪しい業者ということになります。

産業廃棄物の処理として、不法投棄などがされていた場合、責任の所在が曖昧になり、最悪の場合所有者(工事の依頼者)が処罰されてしまう可能性もありますので、十分注意してください。

産業廃棄物に関してはこちらの記事で詳しくまとめています。こちらも合わせてご参照ください。

清掃

内装解体の清掃

最後は解体後の物件の清掃です。貸主に明け渡すときであろうと、次の入居者に引き渡すときときであろうと、きちんと清掃して出ていくのがマナーであり礼儀であると思います。最後の最後まで気を抜かずしっかりと行いましょう。

内装解体工事費用の相場

内装解体工事費用の相場

工事費用はどうしても高くなってしまいがちです。専門的な作業になるため仕方ない部分もあるかもしれませんが、少しでも抑えたいというのが本音だと思います。ここでは、工事費用の大まかな相場と費用を抑えるための方法を簡単に紹介したいと思います。

見積もり時のポイント

見積もりの際に押さえておくべきポイントが2つあります。①工事範囲と②立ち合いでの見積もりをしてもらうことです。このほかにもある場合もありますが、それは各自で確認してください。

①工事範囲

工事の見積もり前までに、貸主と明け渡しに関する打合せを行っているはずですので、その打合せで確定した工事範囲を明確にしておく必要があります。

床材はそのままにしておいていい、エアコン以外は撤去しなければならないなど、様々なパターンが考えられますが、見積もりの際に、「残しておくもの」と「撤去するもの」をはっきりと答えられるようにしましょう。

どの程度処分するかで処分費用などが変わってきますので、正確な見積もりを出すことができなくなります。

②立ち合いでの見積もり

業者によっては、電話やメールなどで見積もりを出そうとしますが、解体工事に関しては、近隣の状態や内装の状態などを自分の目で見て確認しないと見えてこない部分もあります。可能であれば、貸主も踏まえて3者で見積もりに望むのが望ましいです。

あいまいな状態で工事を行ってしまうと、依頼が漏れていた撤去物の追加費用が発生したり、残しておかなければならないものまで撤去してしまい、再度設置する費用が発生してしまったりと、あとあと面倒なことになります。

費用相場

内装解体の場合には、物件の面積によってある程度の相場が存在します。ただし、内装の状態や階数、立地条件、特殊工事必要性のによって変動してきますので、あくまで目安としいて参考にしてみてください。

特殊な工事が必要な場合としては、アスベストが使用されていた場合があります。アスベスト除去工事が必要になると、さらに費用が発生します。

建物の種類 費用相場(1坪当たり)

・オフィス 1.3万~3.7万
・飲食店 1.5万~4万
・一般店舗 1.3万~4.5万

費用節約のためのポイント

少しでも費用を抑えるための方法を紹介します。必ずしも安くなる、節約できるものではありませんが可能性は上がるかと思いますので、試してみてください。

指定業者以外の見積もりをとる

見積もりで費用を抑える

内装解体工事を依頼する業者を選定する際に、1社だけで決めてしまうのではなく、指定業者以外の業者に見積もりを依頼し、工事相場をつかむとともに費用交渉の材料にすることもできます。ただし、見積額が安いというだけで施工業者を決めてしまうのは良くありません。

しっかりと要望を伝え、話を聞いたうえで本当に信頼できるところを選んでください。業者の選び方に関しては、こちらの記事を参考にしてみてください。

不用品を自分で処理する

先にも少し触れましたが、不用品をリサイクルショップなどに引き取ってもらったり、友人知人に譲ったりすることで、少しでも工事費用の足しにできるだけでなく、処分費用を抑えることができます。

実際にはいくらになるかわかりませんが、一度試してみる価値はあるかと思います。また、解体業者に処分を依頼することもできますが、業者が処分すると産業廃棄物扱いとなり、通常よりも処理費用が高くなります。

そのため、費用を抑えたい場合には、各自治体のルールにしたがって、ご自身で処分されることをお勧めします。

まとめ

内装解体工事の基本的流れ

いかがでしたでしょうか。今回は、内装解体工事のあれこれを紹介してきました。大まかな流れは説明できたと思いますので、少しでも疑問や悩みを解決する役に立ったのであれば幸いです。

また、途中で何度か別記事を紹介していますが、そちらのほうが詳しく書いているというのもには、別の記事を紹介していますので、そちらも参考にしてみてください。

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【知って得する】原状回復のa工事b工事c工事ってなに?工事区分について解説します

原状回復の工事区分

テナントを借りるときに行う工事に、a工事、b工事、c工事があるのは知っていますか?それぞれがどのような区分の工事なのかは、退去する際の原状回復工事にも関係してきます。

今回は、原状回復のa工事、b工事、c工事の工事区分について解説していきます。ポイントは、工事をおこなう業者の発注と指定、工事費用の負担を誰がするのかです。

原状回復とは

原状回復とは

まず原状回復について簡単に説明します。原状回復とはテナントを退去するときに、店舗の業態に合わせた家具や内装、設備などをすべて元の状態に戻し、テナントの劣化や破損の修理をすることを指します。

原状回復を行う際に行われる工事を、原状回復工事と呼びます。入居する際、新しくに設置した設備は撤去しなければいけません。また、損耗が生じた場所にも原状回復工事を行う義務があります。

店舗やテナント退去時に必要な「原状回復工事」について詳しくまとめています。詳細に関しては以下の記事をご参照ください。

原状回復工事を行うときにも工事区分が関係してくる

原状回復工事を行うにあたっても、a工事、b工事、c工事のどの工事区分になるかによって変わります。違いはテナントの入居者側とオーナー側で工事の発注、業者の指定、費用の負担です。それらによって3つの区分に分けられます。

3つの工事区分

原状回復における3つの工事区分

行われる原状回復工事がa工事、b工事、c工事の3つのうちどの区分になるかは、基本的にビルの工事区分表に記載されているので、必ず入居前にも確認しておきましょう。

A工事

工事の発注:オーナー

業者の指定:オーナー

費用の負担:オーナー

まずa工事は、テナント全体でオーナー側の資産となる建物全体や共用の通路、壁、床、空調設備、防災設備などに対し行われる工事を指します。工事の発注、業者の指定、費用の負担まですべてオーナー側が行います。

テナント退去時の原状回復工事において、a工事の場合は入居者側に工事の負担はありませんが、入居者側に費用負担が生じるケースもあります。入居者側が誤って共用部分を破損してしまった場合には、オーナー側から修理費用を請求されることがあります。

B工事

工事の発注:入居者

業者の指定:オーナー

費用の負担:入居者

次にb工事は、内装や空調設備、照明などを入居者側の希望で借りたときの状態から変える工事のことを指します。a工事との違いは、工事の発注と費用の負担は入居者側ですが、工事業者の指定はオーナー側によって行われます。

b工事の例を挙げると、入居者側がパソコンなどを多く使用するので、電気容量を増やす工事を行う場合や、飲食店などで新しい厨房設備を増やしたい場合などに行う工事です。

こうした工事は入居者側の要望で行うため、原状回復工事においてもb工事が主体です。一方で、工事業者の指定は、オーナー側が行うことになります。これは、建物の構造をよく知る業者に依頼することにより、トラブルや工事の作業ミスを減らすことができるからです。

C工事

工事の発注:入居者

業者の指定:入居者

費用の負担:入居者

3つ目のc工事は、テナントの資産に分類される設備や品物に対して行われる工事なので、入居者が費用を負担することになります。b工事との違いは、工事の発注から工事業者の指定、工事費用の負担まで全て入居者側が行うことです。

例えば、配線工事や床、壁紙の貼り替え、照明器具の取り付けや撤去など内装工事がc工事にあたります。

工事して設置したものの所有権は入居者側にあるので、原状回復工事にも関係してきます。入居時に行った内装工事は、退去時には解体するため原状回復工事が必要です。

しかし、テナントの原状回復工事はオーナー側指定の業者に依頼することが多いため、b工事に分類されることが多いです。契約の内容によっては、内装工事を入居者側で依頼したところに原状回復工事も依頼することができるので、その場合はc工事となります。

工事区分を知って得するポイント

工事区分を知って得するポイント

今まで紹介してきた3つの工事の違いを知ることで、原状回復工事で得するポイントがあります。

①事前にトラブルを回避できる

a工事、b工事、c工事の区分は、あいまいな部分も多く、テナントによって異なります。そのためどの工事区分になるのかでトラブルになることも多くあります。

a工事の場合、すべてオーナー側の負担で工事を行うため、入居者側は原状回復をする必要がありません。しかし、入居者側が付けた傷などと判断されると原状回復を行う必要があるといわれるのです。

入居する前にある傷や破損は写真を撮って残しておくか、内見の際に、オーナーと一緒に確認しておくと良いです。また、工事区分や原状回復についての契約内容は最初にしっかり確認しましょう。契約書の中に記載されていると工事区分や費用負担を変更することができなくなります。

ある程度の知識を入れておくことと契約内容をしっかり把握することで、事前にトラブルを回避することができます。

②退去にかかる費用を安くできる可能性がある

原状回復の工事区分

b工事では、費用を負担するのは入居者側ですが、入居した物件の所有権は、多くの部分がオーナー側にある点に注意が必要です。原状回復工事を行う場合、オーナー側としてはできるだけ信頼のある業者に頼みたいので、高くても安心して任せられる業者を選ぶことが多いです。

そのため値段交渉があまりされず、見積もりが費用相場より高くなりやすい傾向にあります。店舗やオフィスなどテナント移転や退去の際、思いのほか工事費用が高くなってしまう可能性があるのです。

工事費用の見積もり内訳をみて疑問に思う部分があれば、工事区分表を確認し、別の業者と相談しながらオーナー側に費用の交渉することもできます。

原状回復工事の際は、b工事として行われる見積もりの中に、c工事として行うことができるものが含まれることもあります。工事区分が変わるだけで、費用の削減にもつながりますので、工事区分と見積もりの内訳はしっかり確認しましょう。

原状回復工事前に注意すべき点はいくつかあります。特に見積もり時や請求時にはトラブルが発生する可能性が高いので、事前に押さえておきましょう。ぜひ合わせてご参考ください。

まとめ

アパレル店舗の原状回復工事

3つの工事区分を簡単にまとめると、a工事はテナント全体の工事のことを指し、オーナー側が業者を指定・発注し、工事費用もすべてを負担します。

テナントの構造に関わる重要な工事も所有権を持っているオーナーは行うことができます。具体的には、建物の外装、階段、エレベーター、消防設備、共用トイレなどを工事はa工事となります。

b工事は入居者が必要な工事を発注し、工事費用を負担しますが、オーナーが指定した業者が工事をおこないます。b工事に区分されるものは、テナントの安全性に影響を与える可能性が多くあるため、オーナー側が指定した業者で工事を行うのです。

具体的には、排水設備、換気設備、防水設備、配線などの工事がb工事となります。原状回復工事もb工事の区分で行われることがほとんどです。

c工事は、内装工事を指すことが多いです。具体的には、照明器具の設置、壁紙の張り替え、床の張り替え、仕切りの設置、カウンターの設置などの工事がc工事となります。3つの違いを知っておくことで、事前にトラブルを回避できたり、工事の費用を安くできたりします。

3つの工事区分の違いを把握しておき、業者との交渉をスムーズに進めましょう。その他、原状回復についてわからないことは、お気軽にお問い合わせください。

オフィスの原状回復は特に行程が多い作業です。最低でも半年から3ヶ月程度の期間を要するとされています。オフィスの原状回復で必要な工事、手続き、行政処理はこちらの記事でまとめていますので、ぜひ合わせてご参考ください。