冬に欠かせないのが暖房ですが、エアコンで部屋を暖めるには時間がかかり、ヒーターなどを使用するには、それなりに場所が必要になります。
足元が温かいだけで体感がかなり変わりますので、床暖房の導入を考える方もいらっしゃると思います。今回は、床暖房を撤去する際の費用と作業について紹介していきます。
また、こちらのページでは実際に弊社が作成している見積書を掲載しています。チェックポイントも合わせてご紹介していますので、ぜひこちらも合わせてご参照ください。
目次
床暖房の種類
そもそも床暖房とは、床から直接足裏などに伝わる「伝導熱」と呼ばれる熱と、床から部屋全体に広がる「ふく射熱」と呼ばれる熱を組み合わせて部屋全体を暖めます。
エアコンのように温かい風が対流することで温めるわけではないため、ホコリがまったりする心配はありません。床暖房は、その構造により大きく温水式と電気ヒーター式の2つに分かれます。それぞれどのような特徴があるのか確認していきます。
温水式
温水式は、床の下に水を温める熱源機とチューブを設置し、チューブに流れる温水を専用のパネルや温水マットに循環させることで温めます。電源を入れてから部屋が温まるまでが早く、位置によって暖かさのムラが出にくいため、部屋を均一に温めることができる(ふく射熱の利点)という特徴があります。
暖房のために使用した温水は循環させることができるため、電気代は部屋の広さや数によってさほど変化せず、スイッチを切ってもすぐにお湯の温度が下がるわけではないので、急激に冷えるということはありませんので経済的です。
熱源機には、ガス給湯器や灯油ボイラー、電気温水器のほか、大気中の熱を利用するヒートポンプ式などがあります。床が直接温められますが、一番暑くなるところでも40℃程度ですので、低温やけどなどの心配はいりません。
温水式を導入する一番の懸念点は、熱源機が高額になるという点です。特にヒートポンプ式は構造が複雑な分4つの中で一番高額になります。また、寒冷地であれば循環させる水が凍らないように不凍液を用意する必要があったり、熱源機は約10年、お湯を通すチューブは約30年程度でメンテナンスや交換が必要になったりします。
電気ヒーター式
電気ヒーター式は、床下に電気ヒーターを設置し、電気を通すことで熱を発生させて部屋を暖めます。電気ヒーター式には、電熱線を都度通電して発熱させる「電熱線ヒーター式」、電気代の安い時間帯に発生させた熱を蓄熱させておく「蓄熱式」、床の温度によって自動で温度調節をする「PTCヒーター式」があります。
どれを導入する場合でも、温水式に比べたら設置の初期費用を抑えることができ、メンテナンスもほとんど必要ないため、メンテナンス費用も不要になります。
しかし、電気で直接熱を発生させるためには契約電力を大きくする必要があることや、電力使用量が大きく温水式よりも光熱費が高くなってしまうことが多いです。また、部屋全体を温めるまでに時間がかかり、温まり方にムラができてしまうこともあります。
床暖房の撤去
撤去(解体)方法
床暖房を撤去するのは、
①設置してから時間が経ち交換が必要になった、故障して使用できなくなった場合
②解体工事を行う場合
③使用しなくなったので撤去したい場合が考えられます。
どの場合でも、温水式を導入している場合には、パネル等の内部に循環している水を排水する必要がありますので、注意が必要です。
①設置してから時間が経ち交換が必要になった、故障して使用できなくなった場合
①の場合には、現在敷設してある床材と床暖房設備を撤去し新たなものに交換する必要があります。床材を撤去する場合、それまで使用していたものは、経年劣化と熱によるダメージで使い物にならなくなっている可能性が高いため、新たな物を設置しなければならない状況になることが考えられます。
また、床暖房を使用する時の熱で、床の仕上げ材が収縮や乾燥などでネジレて、隙間ができたりしないように、接着剤でがちがちに接着されています。そのため、床材と床暖房の設備をきれいにはがすことが困難な場合もありますので、使いまわるのは不可能であると考えておいてください。
②解体工事を行う場合
②の場合には、解体後再利用する場合には、きれいな状態で撤去しなければなりませんが、そうでない場合には、解体してから分別することになる可能性もあります。①の場合と同様に、床材とガチガチに接着されていた場合、使いまわしができないことが考えられます。
また、そのまま廃棄する場合には、適切な分別を行ったうえで処分が必要です。特に、電気ヒーター式の場合、電気ヒーターが設置されているわけですので、木材にくっつけたまま廃棄することはできないでしょう。
③使用しなくなったので撤去したい場合が考えられます。
③の場合は、まだ使用できるけれども使用しないから撤去したいということですが、使用しないだけであれば、温水式の場合には内部に循環されている水を抜いてそのままにしておくだけでも問題ありません。
もちろん、撤去してしまう方法もありますが、床材をそろえる費用と工賃がかかることになりますので、費用を検討して、希望するほうで対処してください。
撤去費用
撤去費用は、どの程度まで工事を実施するのか、工事する面積によって費用は変わってきますが、撤去費用だけで10万円~費用が発生することになります。
張り替えの場合には、追加で50万円~費用が発生します。単に床を張り替えるだけでも、床材の費用と工賃で約10万円~費用が追加になるでしょう。
詳しい金額は、自分がどのようにしたいかを解体業者やリフォーム業者、工務店に、どのような工事をするのがいいかを相談してください。
まとめ
今回は、床暖房の撤去について説明しました。設置している床暖房の種類にもよって変わってきますので、自分がどちらであるのかを確認したうえで、各業者に相談してみてください。
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