飲食店を閉店廃業する際、意外とやるべきことが多いということを知っていましたか?閉店しなければいけないとなった時、トラブルなくスムーズに撤退できるように理解を深めておきましょう。この記事では飲食店の閉店開業の流れを分かりやすく解説します!
また、こちらの記事では退去を決めてから現状回復工事を依頼する前に注意するポイント詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。
目次
テナント退去の流れはYouTube動画でも解説しています!
テナント退去の流れとスケジュール感はウラシコのYouTubeチャネル【ウラシコチャンネル】でも解説しています。賃貸テナントの退去の流れは、契約の解除から原状回復工事、引き渡しまで複雑な行程があります。基本の流れとスケジュール感を押さえて、スムーズな退去を実現しましょう!
店舗物件の解約手続きをする
部屋を解約する時と同じように、物件やテナントの解約手続きは同じように行います。
大きく二つ必要なのが電話での連絡と解約届の提出です。契約の内容によって手続きをどれくらい前に行わないといけないかは違ってきますので、契約内容をしっかり確認しておきましょう。
また、原状回復をどの程度行う必要があるのかも確認しておきましょう。特に飲食店は汚れてしまうことや損傷を出してしまうことが多々あるので、それに伴い原状回復を行う必要があります。閉店日は退却日から原状回復にかかる期間も考慮して逆算したうえで決めましょう。
各行政機関へ閉店、廃業に関する届け出を提出
閉店する際には以下の行政機関への届け出や連絡が必要です。各行政機関で手続きの仕方や期限、フォーマットが違いますので、早めに確認しておきましょう。
保健所
所轄の保健所へ専用の「廃業届」を提出するとともに、「飲食店営業許可証」も返納しましょう。提出期間は10日と短いので注意しましょう。
名古屋市保健所一覧
https://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/19-9-3-0-0-0-0-0-0-0.html
警察署
深夜にお酒を提供しているお店であれば「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」というものを警察署に提出しているので「廃業届出書」の提出が必要です。
「風俗営業許可証」を所有していればそちらも返納します。提出期限は保健所と同様に10日と短いので注意しましょう。許可証の手続きを怠ると30万円以下の罰金に処せられます。
名古屋市警察署HP一覧
https://www.pref.aichi.jp/police/syokai/sho/kouhou/nagoyashi.html
税務署
税務署に提出する書類は4種類あり、それぞれ該当する書類の提出をしましょう。
- 個人事業の場合、「個人事業廃業届出」を廃業日から1ヶ月以内に提出しましょう。
- 従業員を雇用していたり専従者がいた場合は「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」を同様に廃業日から1ヶ月以内に提出しましょう。
- 所得税の青色申告が承認されていた場合は、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を申告をやめる年の翌年の3月15日までに提出しましょう。
- 課税事業者の場合、廃業後速やかに「事業廃止届出書」を提出しましょう。
名古屋市税務署一覧
https://www.nta.go.jp/about/organization/nagoya/location/aichi.htm
消防署
廃業した日を解任日として「防火管理者解任届」を提出しましょう。提出期限は特にありませんができるだけ早く提出しましょう。各地域の消防署HPから入手できます。
名古屋市消防署一覧
https://www.city.nagoya.jp/kurashi/category/404-11-2-0-0-0-0-0-0-0.html
公共職業安定所
従業員を雇って雇用保険に加入していた場合は、「雇用保険適用事業所廃止届」「雇用保険被保険者資格喪失届」「雇用保険被保険者離職証明書」の3種類の書類を提出しましょう。
提出期限は「雇用保険適用事業所廃止届」のみ廃業日から5日以内、それ以外の2つは10日以内と違うので注意しましょう。
名古屋市公共職業安定所一覧
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-hellowork/list/hw_syozaiti_kankatuitiran.html
日本年金機構
従業員を雇って健康保険・厚生年金保険・雇用保険のいずれかに加入している場合は、日本年金機構の事務所にも書類を提出する必要があります。健康保険・厚生年金保険適用事業所全喪届と雇用保険適用事業所廃止届の二つを廃業日の5日以内に提出しましょう。
名古屋市日本年金機構一覧
https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/page/0000007772.html
労働基準監督署
従業員を雇って労働保険にも加入していた場合は、「労働保険確定保険料申告書」を廃業日の50日以内に提出しましょう。提出先は労働基準監督署、都道府県労働局、全国の銀行や信用金庫のいずれかです。
名古屋市労働基準監督署一覧
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/kantoku/kantoku.html
その他
・レンタル品の返却
・従業員への報告
・取引先への連絡
・原状回復
余分なお金や様々な人に迷惑をかけないようにこれらの作業も忘れずに行いましょう。また、書類の手続きだけでなく原状回復を行うことも忘れないようにしましょう。
また、内装解体に関する手順も知っておくことで、レンタル品の返却に関するトラブル等もなく原状回復の手順をふめますので、ぜひ合わせてご参照ください。
覚えておきたい!届出作成時のポイント
飲食店が閉店になったら様々な手続きがあるので慌ただしくなります。「忙しくて提出できなかった」ということがないように早めに動いておくことをおすすめします。またポイントを押さえておくことでスムーズに届出の準備ができるようになります。
カレンダーに提出期限を記しておく
カレンダーに提出期限をつけておくことで、うっかり忘れを予防することができます。飲食店閉店時は何かと忙しくなるので、忘れてしまうことも多々あります。また、届出を提出期限内に提出できないと罰金を払わされる可能性があるので十分注意しましょう。
各種問い合わせ先の届出をダウンロードしておく
提出先1つ1つに出向いて資料をもらうのは効率が悪いので、事前にダウンロードしておきましょう。時間の節約であったり、空いた時間に書類を書くことができるのでおすすめです。
疑問は早めに問い合わせておく
届出を書いている際にわからない点が出てくる場合があります。この場合は疑問を早めに解決することで二度手間になることを防ぎます。そのため、わからないものは各行政機関の相談窓口に頼りましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。解説してきたように飲食店の閉店廃業の際には開店時と同じくらいたくさんしなければならないことがあります。
閉店の際に面倒なトラブルを起こさないように、抜け目ない手続きと原状回復を行いましょう。原状回復は実績があり信頼のできる業者に依頼しましょう。
信頼できる解体業者の選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。