賃貸物件の退去時には、ハウスクリーニング費用というものを請求されることがあります。基本的には敷金で補填されますが、汚れがひどい場合などは、逆に請求されていまうこともあります。このハウスクリーニング費用は借主が負担しなければいけないのでしょうか?
退去時に貸主とトラブルにならないようにハウスクリーニングについては知識を持っておくことが必要です。この記事では、ハウスクリーニングの基本知識や負担について、相場などを簡単に解説します。
株式会社ウラシコは退去時の原状回復・清掃の専門業者です。オフィスやテナントのハウスクリーニング(オフィスクリーニング)で気をつけることはこちらの記事で紹介しておりますので、ぜひ合わせてご参照下さい。
目次
退去時のハウスクリーニングとは
退去時のハウスクリーニングとは、簡単に言うと借りていた部屋の掃除のことです。通常の掃除ではなかなか手の届かない天井や水周りの部分まで、専門の業者に依頼することで徹底的にきれいにします。
普段はあまり利用されないハウスクリーニングですが、賃貸物件の退去時にはほぼ必ずでハウスクリーニングが行われます。退去時のハウスクリーニングは普段のハウスクリーニングと異なり、ハウスクリーニングの前にクロスの張替えや配線工事などが含まれる場合があります。
物件退去時のハウスクリーニングに含まれる掃除の内容
- キッチン、浴室、トイレなどの水回りの掃除
- 室内の掃除(ワックス掛け含む)
- エアコンの掃除
- ベランダ・バルコニーの掃除
- 窓サッシの掃除
これらの場所で、素人では手の届かない細かい部分まで、プロの手で汚れを除去します。
ハウスクリーニングと原状回復の違い
ハウスクリーニングとよく混同されがちなのが、原状回復です。違いを明確にしておきましょう。原状回復とは、生活した中で故障したり壊れた部分を元に戻すことです。
原状回復では、クロスの張替えや床の撤去、畳の張替え、追加した造作物の撤去が行われます。二つの違いを分かりやすい言葉で例えると、ハウスクリーニングとは掃除で、原状回復とはリフォームです。
退去時のハウスクリーニングの費用相場
退去時のハウスクリーニング費用は、間取りや掃除をする部分によっても違ってきます。こちらはあくまでも相場ですので必ずこの費用内に収まるとは限りませんのでご注意ください。
間取り別の費用
間取り | クリーニング費用相場 |
1R,1K | 15,000円~25,000円 |
1DK,1LDK | 30,000円~40,000円 |
2DK,2LDK | 30,000円~70,000円 |
3DK,3LDK | 50,000円~80,000円 |
4DK,4LDK | 80,000円~ |
ハウスクリーニングを行う時期による費用の違い
ハウスクリーニングにも閑散期と繁忙期があります。引っ越しシーズンの2月~4月、大掃除シーズンの11月~12月はハウスクリーニングの繫忙期ですので費用が高くなることがあります。逆に、年明け~2月までの間や9月~11月の間はハウスクリーニングの閑散期になりますので、比較的安い費用で依頼することができます。
依頼する業者による費用の違い
ハウスクリーニング業者は数多くあります。業者のホームページを参照しながら複数の業者を比較して信頼のおける業者へ依頼しましょう。見積もりの費用が極端に安すぎると、きちんと掃除が行き届いていなかったりしてまた追加で費用がかかってしまう可能性もあります。
退去時のハウスクリーニング費用の負担はどっち?
退去時のハウスクリーニング費用は、貸主と借主、どちらが負担するべきなのでしょうか?国土交通省の原状回復をめぐるトラブルとガイドラインによると、下記のように定義づけられています。
貸主は家賃という対価を得ている以上、借主(入居者)に対して使用収益させる義務を負っており、貸主は使用収益させるための修繕義務を負っている |
つまり、ハウスクリーニング費用は原則、貸主が全額負担するべきものとされています。
しかし、実際のところの賃貸借契約では、ほぼ100%、特約(原状回復特約・ハウスクリーニング特約)を契約書内に記載しています。この特約では借主に対するハウスクリーニング費用の負担額や負担割合が明記されています。この記載内容によって負担額が決まります。
逆にいうと賃貸借契約でハウスクリーニング費用の特約条項がなければ、ハウスクリーニング費用を負担しなくても良いということになります。契約時に、この部分については特に注意して確認しておかなければいけません。
退去時のハウスクリーニング費用が一律で決まっている場合
ハウスクリーニング特約の中には、「費用は一律〇〇万円とする」といったような記載がある場合があります、こういった場合は、退去後に貸主が指定のハウスクリーニング業者に依頼するため、費用が変動することは基本的にありません。
ただし、特別損耗などが発生している場合は、クリーニングではなく、原状回復工事が必要となり、追加請求されることがあります。特別損耗については、後ほど詳しく別の記事で解説します。
退去時のハウスクリーニング費用がが敷金から引かれる場合
賃貸契約書にハウスクリーニング費用を借主が負担する記載がある場合、その代金は入居時に支払った敷金から差し引かれます。また、費用が敷金を上回った場合は追加請求されます。こうならないためにも普段から掃除を心がけておくことは大切です。
また、この際は、通常損耗と経年劣化を考慮しましょう。これらは、通常借主が負担するべきではありません。通常損耗と経年劣化に関してはこちらの記事で詳しく記載していますので、合わせてご参照ください。
退去時のハウスクリーニングのまとめ
いかがでしたでしょうか。ハウスクリーニング費用は退去時にほとんどのケースで請求されます。退去時にトラブルとならないように契約時の内容をしっかりと確認しておきましょう。ほとんどの場合、賃貸契約書の特約欄に記載があります。
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また、中には悪徳業者がいるのが現実です。優良な業者を探す際は、悪徳業者の特徴と手口をよく理解しておきましょう。こちらの記事も合わせてご参照ください。