建物の解体工事を行っている際に地中埋設物が発見される場合があることを聞いたことがありますか?地中埋設物とは一体どのようなものなのでしょか。
また、地中埋設物が見つかった時追加費用がかかってしまうことがありますが、その費用を抑える方法はあるのでしょうか。そういった内容をこの記事で簡単に解説します。
目次
地中埋設物とは?
地中埋設物は別名、地中障害物とも言います。名前の通り、地中に埋まって工事の邪魔になっているものです。廃棄物やゴミ、その他のものを指します。原則、解体工事の見積もりに初めから地中埋設物が含まれることはありません。
自分の家には地中埋設物がないと思っていても、工事を進める上で見つかるケースがあります。その時は地中埋設物を撤去しなくてはいけないので、追加費用がかかります。
なぜ撤去しないといけないのか?
地中埋設物の撤去をしないと新しく家を建てる際、基礎工事の障害になるからです。地中埋設物が存在する状態で基礎を作ってしまうと地盤が弱くなってしまいます。
そのため、地中埋設物が見つかったらその工事中で撤去をしなくてはいけません。では地中埋設物とは具体的にどのようなものがあるのかを紹介していきます。
地中埋設物の種類
今回は地中埋設物としてよく発見されるものを4つ紹介します。
岩・石
地中から大きな岩や石が出てくることがあります。基礎を掘る深さの違いによって以前の建物では妨げになっていなかった岩や石が工事の妨げになってしまうこともあります。
岩石があまりにも大きすぎる場合撤去せずに工事を進めることもありましが、基本的に解体工事後に影響を及ぼさないように撤去を行います。
建築廃材
地中埋設物として一番多く発見されることが多い種類です。主に、瓦やコンクリート片などのゴミです。これらは以前の建物を解体する際に出た建築廃材であり、それらをそのまま地中に埋めてしまった可能性があります。
建物の基礎・杭
以前の建物の基礎や杭が出てくることがあります。基礎や杭とは、建物の強度を保つために地中深く打ち込まれているものです。
地中深くまで埋まっているため、除去にとても手間がかかるのです。手間と費用がかかるため以前の建物の解体時に除去せずそのまま残していることがあります。
浄化槽・井戸
浄化槽とは生活で排出される汚水を浄化する設備のことです。都市部ではあまり見られないかもしれませんが、地方では大きなタンクの浄化槽が埋まっていることがあります。
浄化槽は掘り起こして撤去しなければなりませんが、以前の解体工事の際に手間がかかるためそのまま埋めこまれていることがあります。
また、最近は井戸を掘っている家など少ないですが、上水道が発達していなかった昔は井戸を掘っていました。そのため井戸が地中から見つかることもあります。
また、費用を抑える分離発注についてこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
地中埋設物による追加費用を抑える方法
解体工事の際に地中埋設物が見つかった場合追加費用を請求されてしまうことは仕方のないことです。地中埋設物は解体工事業者も予測できないことです。
では追加費用を少しでも抑える方法や、せめて納得のできる追加費用にするためにはどうすればいいのでしょうか。
事前に出来るだけ情報提供をしておく
地中埋設物が予測できないことは仕方のないことですが、予測できるように少しでも多くの情報を提供しておくことが業者側にも依頼側のためにもなります。
例えば、建物の設計図や以前の建物の図面などがあれば杭や基礎が見つかる可能性は予測できるかもしれません。そうして事前に相談しておけば余分な費用と工事の遅延を起こさないよう対策できるかもしれません。
解体前の地中埋設物の調査を行う
事前に地中調査を行うことで100%ではありませんが様々な方法で地中埋設物を発見することもできます。方法としては地歴調査、非破壊検査、ボーリング調査などがあります。その分この調査にもそれなりに費用がかかります。
契約書に盛り込む
契約書に盛り込む内容は、万が一地中埋設物が見つかった場合どのように対応するのかということです。例えば、地中埋設物が見つかった時は作業を一時中断し追加費用の請求がありそうな場合、依頼側が追加費用の理由を確認しその費用に納得したら工事を再開するという内容です。
このような内容を契約書に含んでおくと、工事を中断せず、追加費用の確認、承認がないまま工事を進めた場合追加費用を払う必要はないです。
廃棄するのが有料になる産業廃棄物に関してはこちらの記事で詳しくまとめています。こちらも合わせてご参照ください。
まとめ
地中埋設物はなかなか予測できるものではありません。ですが、万が一工事中に地中埋設物が見つかった際に余分な料金を請求されないよう、過去に多くの実績がありしっかりと事前の説明があるなど信頼のできる解体業者に工事を依頼しましょう。
信頼できる解体業者の選び方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。