家屋やビルの解体工事を行う際は、信頼できる解体業者に依頼する必要があります。しかしながら、解体業者の中には、悪徳業者も存在しているのが現状です。
優良業者と悪徳業者の見分け方がわからないと、金銭面などの様々なトラブルに遭う危険性があります。そこで本記事では、これから解体業者を探す方向けに、信頼できる解体業者の見分け方10選と優良業者選びのコツやポイントについて解説致します。
解体工事では、残念ながら”悪徳業者”も数多く存在します。「壊せば終わり」と考えている業者には要注意です!こちらのページでは解体工事でよく起こるトラブルや、悪徳業者の手口、対処法、優良業者の選び方を体形的にまとめています。ぜひこちらもご覧ください。
悪徳業者の見分け方はYouTube動画でも解説しています!
悪徳業者の見分け方と対策はウラシコのYouTubeチャネル【ウラシコチャンネル】でも解説しています。解体業者の目線でリアルな事例をわかりやすく説明していますので、ぜひこちらもご参照ください!
信頼できる解体業者の見分け方10選
1解体業者の所在地が明確かどうか
悪徳業者の中にはあえて所在地を不明にしている業者もあります。所在地が不明な会社に解体を依頼するのは危険です。まずは所在地を確認しましょう。
所在地が明らかな場合でも、マンションの一室などの一般的な住居の場合は注意が必要となります。Google Maps等で事務所や倉庫があるか確認しましょう。その際に口コミや実績も合わせて確認することをおすすめします。
2解体業に必要な許可を得ているかどうか
解体工事を行うには「建設業許可」(土木工事業、建設工事業、とび・土木工事事業、解体工事業)もしくは、「解体工事業登録」が必要です。
- 500万円(税込み)未満の解体を解体業者に依頼する場合は解体工事業登録
- 500万円(税込み)以上の解体を解体業者に依頼する場合は建設業許可の解体工事
上記の許可証の確認が必要となります。許可の保有確認方法は、解体業者の名刺やホームページを見ることで確認できます。入念に確認する場合は、解体業者の担当者から許可証のコピーをもらい、役所に照会をしてもらうことで確認できます。
3重機を所有しているかどうか
解体業者が重機を所有していない場合、注意が必要です。重機を所有していない場合、リース(重機を他社から比較的長期にわたり賃貸する事)を行い、解体工事を行います。
その場合、解体費用の中にリース代がかかってしまうため、できるだけ自社で重機を所有している解体業者を選びましょう。
4マニフェストを発行しているかどうか
参照:三重県ホームページ
解体業者のマニュフェストとは、解体工事で生じた「産業廃棄物の管理伝票」です。マニフェストには、生じた産業廃棄物の種類や運搬業者名から、廃棄物の最終処理業者が記載されています。解体工事で生じた廃棄物がどのような手順で処理されているかが示されています。
このマニフェストを確認する理由は、解体業者が、産業廃棄物を建築リサイクル法等に則り適切な処理をされているかどうかを見極めるためです。もし、解体業者が不法に廃棄物を処理している場合、施主も罰則が課せられてしまいます。
産業廃棄物とマニフェストの関係は、こちらの記事でより詳しく解説しています。解体工事を依頼される際は、必ず理解しておきましょう。
5解体業者の保険に加入しているかどうか
解体工事の際に、隣の家屋を傷つけてしまったなどの「万が一の事故」が発生した場合に備え、解体業者は第三者賠償保険に加入している必要があります。保険の種類は主に、「会社で加入する保険」、「現場ごとに加入する保険」、「重機や設備ごとに加入する保険」の3種類に分かれます。
解体業者の中には、保険料を削減するために、保険に加入しない業者も存在します。万が一に備えて、保険に加入しているかどうか確認しましょう。
6自社施工(責任施工)であるかどうか
解体業者の中には、工事の受注のみを請け負い、施工に関しては下請け業者に流す(丸投げ)という業者も存在します。その場合、中間マージンで解体費用が増してしまう恐れがあります。
さらに下請けとのやり取りの中でトラブルに合いやすくなってしまいます。下請けに依頼する場合は、どこまでを下請けに依頼するのか、元請業者としてきちんと責任をとってくれるのか確認しましょう。
7解体業者の見積もりや契約書が妥当であるかどうか
解体業者から提示される見積や契約書は、工事内容がはっきりと記載されているかどうかを確認してください。妥当性を確認する要素をいくつかご紹介いたします。
見積書
- 数量や費用が、一式表示など省略記載されていないかどうか
- 工事工程や範囲が分かりやすいように記載されているかどうか
- 追加費用などの注意事項が記載されているかどうか(詳しくは8を参照してください)
契約書
- 工事内容・期間が正しく記載されているかどうか
- 万が一の問題が発生した場合の責任について記載されているかどうか
- 支払い金額・起源・方法が正しく記載されているかどうか
上記の内容を確認することで、依頼時だけでなく、工事が始まってからのトラブルや認識のずれを予防することができます。契約前に契約書の雛形を担当者から見せてもらいましょう。
8解体業者から追加費用等の説明があるかどうか
見積書の確認でも軽く触れましたが、追加で発生する可能性のある費用に関して、担当者から事前説明を行ってもらうことも大切です。
優良業者の場合、見積書の注意欄に記載している、あるいは、契約の際に追加費用が発生する場合についての説明があります。
もし解体業者の事前説明がない場合にはこの下記2点を確認することを推奨します。
- どのような場合に追加費用が発生するか。
- その場合、解体業者はどのような対応を行うのか。
9営業担当者の対応が安心できるものかどうか
解体業者の担当者の対応や態度が安心できるものかどうかも注意したい点です。
解体業者の対応に関しては
- 言葉遣いや立ち振る舞いが適切か
- 身だしなみがきれいかどうか
- 納期を順守するかどうか
- こちらの不明点や相談に快く対応してくれるかどうか
この4点を確認することで、契約・工事のトラブルだけでなく、営業担当者が近隣住民へ正しく対応できるかどうかも見極めることができます。
10解体業者の支払方法が適当かどうか
支払方法が適切とは、解体業者が解体の進捗に応じて支払を請求するかどうかや、分割払いの選択を提示しているかどうかです。事前に高額な支払を一括で請求する解体業者などには注意が必要です。
解体業者側の都合を押し付けてくる業者には特に注意しましょう。優良業者は、支払いの方法やタイミングを曖昧にせず、相談の上で契約書を作成して対応してくれます
優良解体業者選びのコツとポイント
ここまで信頼できる解体業者の見分け方10選を紹介致しました。優良業者を選ぶために最も重要なコツを1点ご紹介します。
内容が理解できるまで詳しく説明を行ってもらう
見積もり等の説明を受けた際に、どういった手順や内容で進めていくかわからない場合は、必ず理解できるまで、説明をしてもらいましょう。解体工事には様々な専門的な作業や行程があります。理解せずに工事を進めてしまうと、トラブルに繋がりかねません。
また、悪徳業者はあえて専門的な難しい用語を多用して、ごまかして説明を行うことが多いです。優良業者選びのために、必ず理解できるまで説明を行ってもらいましょう。
こんな悪徳解体業者にご注意ください
最後に悪徳業者の見分け方をご紹介します。悪徳業者の見分け方は様々ありますが、とりわけ注意したいのは以下の2点です。この2点だけは入念にチェックするようにしましょう。
他社と比べて見積もりがとても安い業者
相見積もりを行った際に、ほかの業者と比較して極端に安い業者は、注意が必要です。解体工事には、人件費や保険料、重機の使用量など、定量的なコストがかかります。そのため、ある一定の相場や適正価格が存在します。初めは安く見積もって、施工後に追加請求をしてくるという事例が多発しています。
不法投棄する業者
不法投棄による費用削減を目論む業者はあとを立ちません。また、「想定外の廃棄物が見つかった」として、高額な追加費用を請求するといった手口もよくあります。見積もり提出前に丁寧に現場確認をしてくれる業者、産業廃棄物マニフェストをきちんと発行してくれる業者を選びましょう。
最後に
- 1解体業者の所在地が明確かどうか
- 2解体業者が必要な許可を得ているかどうか
- 3解体業者が重機を所有しているかどうか
- 4解体業者がマニフェストを発行しているかどうか
- 5解体業者の保険に加入しているかどうか
- 6解体業者の自社施工であるかどうか
- 7解体業者の見積もりや契約書が妥当であるかどうか
- 8解体業者の追加費用等の説明があるかどうか
- 9解体業者の対応が安心できるものかどうか
- 10解体業者の支払方法が適当かどうか
信頼できる解体業者の見分け方10選、優良業者選びのコツとポイントについてご紹介致しました。解体工事には、法律や工事の専門知識などの様々なことが絡んでいます。
そのため、わからないことがあれば、専門業者や役所にご相談することを推奨します。本記事が解体業者を探している皆様にとって、少しでも役立つ内容であれば幸いです。
私達ウラシコにご依頼いただいた場合のお問い合わせから工事完了までの一連の流れについてはこちらのページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。