この記事では、原状回復する際の準備、スケジュールの立て方について紹介いたします。今までお世話になった部屋とお別れし、新住居やオフィスへ引っ越す際に、必ず目にする原状回復という言葉。原状回復についての意味や必要なプロセスを今一度確認しておきましょう。
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目次
原状回復の基礎知識はYouTube動画でも解説しています!
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原状回復とは?
原状回復とは賃貸住居の契約が終了した時に、借りていた物件を入居時と同じ状態に戻すことを指します。この原状回復を目的とした工事を「原状回復工事」と呼びます。賃貸物件を借りていた者には、退去する際に契約前の状態に戻さなければならない義務が課されています。これを「原状回復義務」と言います。そして、この義務は賃貸物件のすべてに当てはまります。
【借主側】原状回復はどこまで元に戻せばいいの?
賃貸住宅の原状回復範囲
基本的に、借主側に原状回復の義務が適用されるのは、賃借人が意図的に、あるいは不注意で損傷してしまったもの(特別損耗)にのみです。年月がたつにつれて自然と劣化してしまう「経年劣化」や、賃借人が普通の生活を送る際に生じてしまう「通常損耗」については義務が発生しません。
事業を目的とした物件の原状回復義務範囲
事業を目的としたオフィス、店舗、倉庫などは賃貸住宅とは異なり、借主側にほぼすべての原状回復義務が課せられます。ただし、賃貸オフィスでも住居兼事務所を目的としたような物件であれば、賃貸住宅の適応範囲と同じ場合もあるので、賃貸借契約書を必ず確認しましょう。
原状回復のスケジュール
ここからは、事業を目的とした物件での原状回復プロセスを説明していきたいと思います。事業を目的とした物件は、契約期間内に引っ越しを済ませ、原状回復まで終わらせなければなりません。もし、解約日までに原状回復工事が間に合わない場合は、日割りで家賃が発生するケースもあるので、余裕を持ったスケジューリングが必要です。
原状回復のスケジュール(目安)
6ヶ月前:賃貸契約書の確認、解約通知、必要書類の提出
現在使っている物件の貸主に解約する旨を伝え、必要書類の提出をしましょう。ここで、退去の具体的な日付が決定します。この時期に、敷金、原状回復、補償金など、契約書をもう一度確認することが大切です。
5か月前:内装解体業者に見積もり依頼、原状回復の内容策定、不用品処分
原状回復業者に見積もりしてもらいます。また同時進行で、備品の整理、不用品の処分を着々と進めていきましょう。不用品の処分を早めに終わらせることで、スムーズに引っ越し作業が行えるようになります。
3ヶ月前:原状回復業者の発注、移転先への引っ越し(必要な場合)
原状回復業者の選定発注を行いましょう。また、新しい場所へ移転する場合は、移転日の確定次第、郵便局へ転居届も提出しましょう。現賃貸物件の退去準備がどんどん進んでいきますね!
1ヶ月前:原状回復工事開始
現オフィスの原状回復工事に着手します。また、新オフィスへ移転する場合は、住所変更が必要なものの確認も忘れずに。原状回復工事は、規模や撤去する内装によって必要日数は変わりますが、目安として、100坪程度のオフィスのスケルトン解体に1ヵ月程度かかると言われています。
退去日まで:原状回復工事の完了を確認、賃貸人へ返却
退去日までに現状回復工事を終了し、借り主へ明け渡しをしましょう。
原状回復にはゆとりをもったスケジュールを!
以上、原状回復の説明と、原状回復の際に必要な準備、スケジュールの立て方について記させていただきました。事業を目的とした物件の場合は賃貸住宅とは異なり、早めの引っ越しが必要となるため、しっかりとスケジュールを立てて気持ちよく新しい生活をスタートさせましょう!
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