騒音や振動が激しい解体工事。実際に工事をするとき、何時から何時までという決まりはあるのでしょうか?解体工事を検討されている方は、工事ができる時間帯について内容を把握しておく必要があります。
この記事では、解体工事に関する時間帯について紹介。合わせて、解体工事と深く関わる騒音規制法や振動規正法についても解説していきます。
解体工事では、残念ながら”悪徳業者”も数多く存在します。「壊せば終わり」と考えている業者には要注意です!こちらのページでは解体工事でよく起こるトラブルや、悪徳業者の手口、対処法、優良業者の選び方をわかりやすくまとめています。ぜひご覧ください。
目次
解体工事ができる時間帯は決まっている
解体工事ができる時間帯は法律によって決められています。時間帯だけでなく、1日に作業できる時間や日数なども、騒音規制法によって定められています。それでは具体的な時間帯を見ていきましょう。
解体工事できる時間帯
解体工事ができる時間帯や作業時間などは、以下の通りとなっています。
第1号区域 | 第2号区域 | |
時間帯 | 7:00~19:00 | 6:00~22:00 |
1日に作業できる時間 | 10時間以内 | 14時間以内 |
日数 | 連続6日間が限度 | |
騒音の制限 | 85db以下 |
- 第1号区域・・・住宅や商業地
- 第2号区域・・・工業地帯
物件の場所によって、解体工事の時間帯や作業時間も変わってきます。1日に作業できる時間帯に着目してみてください。第1号区域だと10時間以内となっています。
解体工事に関わる通行止めも時間帯は同じ
解体工事によっては、道路の通行止めが必要になることもあります。その場合も、上記の時間帯にのっとって通行止めをしなければいけません。
第1号区域 | 第2号区域 | |
時間帯 | 7:00~19:00 | 6:00~22:00 |
通行止めの時間帯 | 6:30~19:30 | 5:30~22:30 |
しかし、道路の通行止めには作業時間の前後30分が余分に設けられています。この前後30分は、トラックや重機の搬出入のためです。また、道路を通行止めにするには、管轄の警察への申請が必要となります。
解体工事に大きく関わる騒音規制と振動規制
解体工事には、騒音規制法と振動規正法が大きく関わってきます。どちらの法令も、作業現場周辺で生活する人々の環境や健康を守ることを目的としています。
多くの解体業者は、この法令に則り作業を行いますが、中には違反する業者がいるのも事実です。解体業者と契約する前に、施主側もそれぞれの法令について知っておいてください。
騒音規制とは
騒音規制とは、建設や解体作業、工場などから発生する騒音を規制する法令です。とくに住宅や商業地の解体作業の指定区域は、以下のような区域となっています。
『良好な生活環境を守るために、静かな環境を保たなければならない』
解体作業ではどうしても騒音が出てしまいます。少しでもこのような環境を改善するために作られたのが、騒音規制法です。万が一、騒音に対してクレームを受けた場合は、自治体は騒音規制法を基準として判断します。
振動規制とは
振動に関する規制を設けているのが、振動規正法という法令です。騒音規制と同じように、解体現場では振動も付き物。周辺の住民が過ごしやすい環境を保てるよう、振動に関しても細かく制限がかけられています。
また振動に関しては各自治体が規制地域をしており、さらに細かい基準を定めています。
時間外の解体工事をした場合の対処法3ステップ
解体工事は先ほど説明したように、区域によって時間帯が決められています。万が一、時間外に解体工事をしているのがわかったら、早めに対処しなければいけません。その対処方法を3つのステップにわけて紹介します。
まずは施主に相談
もしあなたが工事の依頼主でなければ、まず施主に相談してみてください。施主の方に法的な規制はありませんが、解体業者にお願いをしてくれるはずです。お互いが気持ちよく過ごすためにも、施主を通して相談する方がいいでしょう。
解体業者に直接クレーム
施主に相談しても改善されないときは、直接解体業者にクレームを伝えるのも一つの方法です。騒音規制法では細かく工事の時間帯が決められているので、その内容を伝えて直ちに改善してもらうようにしましょう。
それでも改善が見られなければ行政機関へ相談
中には直接、解体業者に伝えても改善してくれない業者もいます。その場合は、最終手段として行政機関へ相談しましょう。法令は国が定めているものと各自治体が定めているものがあり、独自の条例を設けているところもあります。それらも加味して相談してみてください。
まとめ
解体工事は、作業できる時間帯は決まっています。ほとんどの業者は騒音規制法にのっとって作業しているので問題ありません。しかし、中には時間外で作業する業者もいるため、施主側も作業時間について把握しておく必要があります。
もし時間外の作業を見つけたら、すぐに解体業者に伝えて改善してもらいましょう。
信頼できる解体業者の選び方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。