「原状回復費用が想像よりも高くて払えない…」
「原状回復の料金が作業を進める中で高くなった」
上記のようなご相談を連日多くいただいております。残念ながら、原状回復工事は、料金や対応範囲などでトラブルになりやすく、国土交通省サイトや各自治体が毎年のように注意喚起しています。
名古屋市の皆様の中にも、原状回復に関するトラブルで困っている人はたくさんいるのではないでしょうか。実際にトラブルに遭遇すると、誰に頼って良いのかもわからず途方にくれるかもしれません。
しかし、頼れる相談先を知っておくことで自分で悩む時間を極力減らすことができます。今回は、名古屋市で原状回復トラブルが起こった時に、どこに相談しどのように対処すべきかをご紹介いたします。
また、損をしないために名古屋市の原状回復費用の相場を知っておきましょう。原状回復費用についてはこちらのページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。
目次
原状回復の基礎知識はYouTube動画でも解説しています!
原状回復工事の基礎知識に関しましてはウラシコのYouTubeチャネル【ウラシコチャンネル】でも解説しています。この動画では10分でわかりやすく要点をまとめておりますので、ぜひご参照ください。
名古屋市の原状回復トラブル相談先
原状回復工事は、賃貸契約との兼ね合いもあり、数ある解体工事の中でも特に工事内容が複雑です。そのため、一人で悩んでいてもなかなか解決方法は見つからないと思います。
「値段が高いと思うけど、自分が相場を知らないだけで適当な値段なのかもしれない」「トラブルに発展するのが怖くて質問できない」などいろんな考えがよぎり、疲れ果ててしまっている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時は以下の場所に相談してみましょう。いずれの相談機関も親身になって回答してくれますので、困ったらすぐに問い合わせてみることをおすすめします!
名古屋市内の原状回復の専門業者(株式会社ウラシコ)
まずは最寄りの原状回復の工事業者に相談しましょう。もちろん、私たち株式会社ウラシコにお気軽にご相談ください!原状回復に関するご相談は無料で対応しています。
解体業者は無愛想なイメージがありますが私たちは違います!明るく元気なスタッフが親身に対応させていただきます!お電話(052-655-4146)またはお問い合せフォームよりお気軽にご相談ください。
※ただし、私共では法律に基づいた正確な回答が出来かねます。解決に法的手段が必要なレベルのトラブルに関しましては、まずは法律事務所等にご相談いただくことが最善かと思います。 |
愛知県県民生活部県民生活課
愛知県が設けている相談窓口で、各市町村の役所に相談窓口が設けられています。愛知県の消費生活に関わることを相談することができます。行政組織のため、直接的な解決方法に提示よりも、今後のアドバイスや指標の提示がメインです。
名古屋市消費者センター
消費者庁が設けている全国にある消費者の向けの相談窓口です。消費活動全般の相談に対応していただけます。ただし、対象は消費者(一般個人)となるため、企業や個人事業主等、法人の相談は対象外とされることもあります。
法テラス
国が設立した法的トラブルの相談窓口です。弁護士を立て、裁判など法的訴訟を起こすことを最終目的とした窓口です。収入の審査等がありますが、基本的に相談は無料で対応していただけます。最終的な解決を目指す場合は、法テラスを活用してみても良いでしょう。
そもそも原状回復とは?
物件退去に際して初めて「原状回復」という言葉を聞いた、という人は多いのではないでしょうか?トラブルの元になりかねませんので、改めて「原状回復」について理解を深めておきましょう。
原状回復とは、賃貸物件を退去する際に、借りたときの状態に戻すことを指します。一般的な賃貸契約では、退去時に、物件を利用していた期間にできた傷や汚れを修繕し、次の入居者が問題なく入居できるようにしなければならない、という義務が課せられます。
この義務を「原状回復義務」といい、この原状回復義務を果たすための工事を「原状回復工事」と言います。原状回復工事の費用や負担割合については、後ほど詳しく解説いたします。
なお、似たような意味で「現状回復」というものがありますが、こちらは「今の」状態に戻すという意味です。そのため、基本的に誤字と認識しておきましょう。退去する際に必要なのは「原状回復」です。
原状回復費用はどこまで払う?
では、上記のような原状回復工事の費用や負担割合はどのようになるのでしょうか。
結論から申し上げると、原状回復の範囲、費用の負担割合いは、賃貸契約ごとに異なります。ほとんどの賃貸契約では、オーナー(貸主)と借主での間で「特約」という契約を結ぶ場合が多く、この特約で原状回復の範囲を定めています。
そのため、原状回復の範囲を定める明確な基準はなく、賃貸契約ごとに異なるという状態が近年までの状態でした。しかし、近年の原状回復トラブルの増加に伴い、2020年4月に、国交省が原状回復の基準となるガイドラインを策定しました。
このガイドラインによると、住居として賃貸契約している場合、基本的に通常損耗や経年劣化と呼ばれる損耗(傷や破損)はオーナー負担と定められました。
例えば
・机を設置した脚の重さで床に凹みが付いた場合:オーナーが負担する(通常損耗)
・タバコのヤニで壁が汚れた場合:借主が負担する(意図的に汚しているので通常損耗では無い)
上記のように詳細な事例が設定されています。詳しくは、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」がありますので、原状回復を依頼する前に確認しておきましょう。
上記のため、原状回復工事を依頼する前に、必ず賃貸契約書の「特約」欄の内容を確認しましょう。万が一、特約欄がない場合や、原状回復の範囲や費用の負担割合が不鮮明な場合、工事前にオーナーと相談し、工事内容を明確にすることが重要です。
よくある原状回復トラブル -退去費用-
ここからは、原状回復でよくあるトラブルの事例をご紹介します。まず最初に退去費用に関するトラブルです。原状回復工事では、賃貸契約内容ごとに工事の範囲、費用の負担割合が異なるため、頻繁にトラブルが発生しています。
退去費用に関するトラブルの例
物件退去に際してオーナーに原状回復の見積もりを出してもらうと、費用が一般的な相場よりもかなり高くなっていた。違和感を感じ見積もりをよく見てみると、内訳に不要な工事代金が含まれていた。
対処法
オーナーの指定業者以外の会社に見積もりを依頼し、可能であれば指定業者以外の業者に工事を依頼しましょう。指定業者以外の見積もりがあると交渉の材料になるので、金額に違和感があるのなら、まずは相見積もりを取ることをおすすめします。
ただし、見積もりを取る会社には、相場を見極めるための見積もりであることを必ず伝えましょう。見積もりを受ける側は、コストと時間をかけて見積もりに望んでいます。事前に指定業者との相見積もりとなる状況の相談をすることは、必要最低限のマナーです。
また、見積書のわからない箇所を質問してみるのも効果的です。全て相手に任せるのではなく、自分でも不必要か判断をし交渉しましょう。
よくある原状回復トラブル -破損-
見に覚えのない破損の修繕費を請求されるケースです。破損のタイミングが不鮮明な場合、借り主の責任としてみなされ、不要な費用を負担しなければならなくなるかもしれません。
破損に関するトラブルの例
原状回復工事中に、身に覚えのない傷が出てきて、その傷の修復費用も負担するように言われた。オーナーは元からあった傷だと主張したので、結局はその傷の修復費用も支払った。
対処法
入居時、退去時に、隅々まで写真をとって証拠を残すことが有効です。後から傷が発覚した場合、「前から傷があった」「退去時には無かった」という証拠がなければ、借主が負担する羽目になります。
また、可能であれば、退去直前または退去直後に、賃貸人、賃借人が顔を揃えて物件の状況を確認するとより安心です。
原状回復トラブル -立ち退き日数-
立ち退き日数は、特にオフィスや店舗など原状回復に時間を要する場合に起きやすいトラブルです。
立ち退き日数に関するトラブルの例
退去後に原状回復をすれば良いと思っていたが、契約書を確認すると契約期間中に原状回復工事を済ませておかないといけないことが判明した。そこで、即日対応してくれる原状回復業者に依頼したが、夜間工事を併用した突貫工事となり、普通に原状回復するよりも多く支払う羽目になった。
対処法
オフィスや店舗の原状回復は、スケジュールから逆算して動くことが大切です。特にオフィスや店舗などの原状回復は、住宅用賃貸と規約が異なりますので、退去のタイミングにも注意が必要になります。
また最悪の場合は、違約金や翌月の家賃が発生してしまうというようなトラブルもありますので、余裕を持った前倒しのスケジュールで動いていくようにしましょう。
原状回復トラブルにあったらまず相談
今回ご紹介したトラブルは、事前に対処法を知っていれば避けられるトラブルです。丁寧に悩みを聞いてくれて、解決してくれる機関がいくつもあります。原状回復で困った際は、一人で悩まず、まずは専門機関に相談しましょう。
また、原状回復を依頼する際は、最大限に信頼できる業者を選びましょう。解体工事では、残念ながら”悪徳業者”も数多く存在します。「壊せば終わり」と考えている業者には要注意です!こちらのページでは解体工事でよく起こるトラブルや、悪徳業者の手口、対処法、優良業者の選び方をわかりやすくまとめています。ぜひご覧ください。