建物を取り壊すときは解体業者にお願いします。実は解体業者の中には悪徳な業者がいるのをご存じですか?素人は解体について詳しくない方がほとんどです。そこに付け込んで、悪徳な解体業者はさまざまな問題を起こしているのも事実。
悪徳な業者は一昔前に比べると減ったといわれていますが、現在でも巧妙な手口でトラブルに発展した方もいらっしゃいます。
実際に悪徳業者はどんな手口を使っているのか、例に出して紹介します。万が一トラブルに発展したときのための対処法や業者選びのポイントも説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。
解体工事では、残念ながら”悪徳業者”も数多く存在します。「壊せば終わり」と考えている業者には要注意です!こちらのページでは解体工事でよく起こるトラブルや、悪徳業者の手口、対処法、優良業者の選び方をより詳しく体形的にまとめています。ぜひこちらも合わせてご覧ください。
目次
悪徳業者の見分け方はYouTube動画でも解説しています!
悪徳業者の見分け方と対策はウラシコのYouTubeチャネル【ウラシコチャンネル】でも解説しています。解体業者の目線でリアルな事例をわかりやすく説明していますので、ぜひこちらもご参照ください!
悪徳な解体業者はこんな手口を使っている!
「解体業者は専門職だから安心」と思っていたら危険です。過去にはこれから紹介する事例でトラブルが起こったこともあるほど。悪徳な解体業者は、あらゆる手法で違法なことをします。これから解体業者にお願いしたいと考えている方は、巧妙な手口も知っておきましょう。
見積もりは安いのに実際には追加請求してくる
解体業者にお願いするとき、多くの方は見積もり依頼します。見積金額が安いと得をした気分になりますが、これは騙される原因に。
悪徳な業者はわざと安い見積もりを提示し、追加請求してくることもあります。追加請求の内容はさまざまですが、実際に工事を着工しないとわからないことがあるのも事実です。良心的な解体業者は、追加請求についても事前に説明をします。
無許可で工事を進める
解体工事は、許可や登録がないと作業してはいけないようになっています。この部分は素人にはわかりにくく、依頼した業者が実は無許可だったということも。
- 建築工事業
- 土木工事業
- とび・土木工事業
- 建設業許可内装仕上工事業
等、これらの許可があれば、解体工事は可能です。見積もりを依頼するタイミングや工事契約を結ぶ際、許可や登録まで確認する方が少ないことから、このようなトラブルが発生しています。
不法投棄や現場に産業廃棄物を埋める
建物の解体で必ず出てくるのが、コンクリートや木くずなどの廃棄物です。これらは単なるゴミとして処分するのではなく、廃棄物処理場に運んで適切な処理をしなければいけません。この作業を怠る業者もおり、問題が起こったこともあります。
さらにひどいのは、廃棄物を工事現場内の地中に埋めてしまう業者がいること。地中に埋めたことはその場ではわかりません。この事実が発見されるのは、新築で建物を建てるときの基礎工事です。
基礎工事を行う業者は廃棄物をすべて取り除きますが、この費用は依頼者に請求されることもあります。最終的には大きなトラブルに発展しかねない危険な事例です。
近隣への配慮が欠けトラブルになる
解体工事は、近隣への配慮も欠かせません。工事が始まると騒音や粉塵など、少なからず周辺に迷惑をかけてしまいます。
多くの解体業者は工事が始まる前、近隣へあいさつ回りをし建物は防音シートで覆う措置をとっています。しかし、悪徳な業者はあいさつはおろそか、防音シートではなくブルーシートで簡易的に覆うところも。
他にも、タバコのポイ捨てや大声での会話など、周囲の環境を考えずに作業する業者もいます。これらの行為は近隣からクレームに発展し、依頼主に責任追及する場合もあります。
解体工事は屋外での作業のため、必ずしも工期通りに作業が進むとは限りません。悪天候や地中の埋設物の発見により、工期がずれ込むことも。これらの事情であれば仕方ありませんが、中には業者の身勝手な都合で工期が遅れてしまうこともあります。
例えば
- 人員不足
- 作業ミス
など。本来であれば損害賠償の対象になりますが、それに応じないというトラブルが起こっています。
また、産業廃棄物とマニフェストの関係は、こちらの記事でより詳しく解説しています。解体工事を依頼される際は、必ず理解しておきましょう。
悪徳な解体業者に当たったときの対処法
悪徳業者の手口がわかっていても、場合によってはそのような解体業者にあたる可能性もあります。いざ自分がその立場になったとき、どのように対処したらいいのでしょう。忘れてはいけないのは「自分で解決しない」こと。これから対処法を紹介しますが、どちらも実行するようにしてください。
解体業者とのやり取りは直接しない
悪徳な解体業者は、依頼主をだますことに慣れています。そのため素人が解決に向けて苦情をいっても意味がありません。業者はどのように依頼主に説明したらいいのか、マニュアル化されています。直接苦情をいったところで、解決するのはとても厳しいです。
ではどうしたらいいのか…次の項目で説明している内容を利用してみてください。
さまざまな相談機関を利用する
悪徳な解体業者との解決は、専門的な相談機関を利用するのがベストです。
相談機関としては
- 消費者センター
- 弁護士
がありますが、まずは消費者センターに問い合わせてみましょう。消費者センターは、基本的に相談料は無料。相談員からもらうアドバイスで解決に結びつくこともあります。消費者センターでも解決しなかったときは弁護士を使ってみるのも手です。弁護士というと費用が心配ですよね。
そんなときは「法テラス」を利用してみましょう。「法テラス」とは国が設立した団体で、無料で法律相談が受けられます。実際に相談してみて依頼したいと思えば、そのとき初めて契約を結ぶため、弁護士に苦手意識がある方も気楽に使えると思います。
弁護士のいいところは、法的な観点から問題解決してくれること。素人ではわかりにくい点も問題点を洗い出してくれるため、早期なトラブル解決が見込めます。
また、もし万が一悪徳業者によって、工事へのクレームが発生してしまった際の対処法はこちらに詳しく解説されております。ぜひ合わせてご参照ください。
未然に防げる!信頼できる解体業者を選ぶポイント
悪徳な解体業者にだまされないためには、信頼できる解体業者を選ばなければいけません。工事が始まってからでは遅いです。どんな点に気をつけて選ぶのかポイントをまとめました。最低でも以下の点は押さえておきましょう。
資格や許可を持っているか
悪徳業者の手口でも紹介しましたが、解体業者は許可や登録が必要です。業種に関しては手口の項目を参考にしてもらえば大丈夫です。
許可については
- 建設業許可
- 解体工事業登録
これらを保持しているか確認してみましょう。忘れてはいけないのが産業廃棄物処理業の許可証です。廃棄物を処理するためには、この許可が下りていないと作業を請け負えません。
見積書や契約書など書面発行が可能か
解体業者は口頭で見積もりを出すところも少なくありません。口頭の場合、何かあったとき「言った」「言わない」でトラブルに発展しがちです。口約束はあてになりませんので、必ず書面にて提示してもらうようにしましょう。工事を依頼するときも契約書は必須です。
追加費用に関する説明があるか
手口の部分でも説明していますが、解体工事では追加請求が発生することも多々あります。そのため、信頼できる業者は事前に説明があります。
- どのようなときに追加請求されるのか
- その場合の費用
これらの説明がない業者は、あらかじめ避けておきましょう。
近隣への対策は万全か
近隣への配慮も行える業者なのか、ここも見極めなければいけません
- 工事前の近隣へのあいさつ
- 作業員の言葉遣いやマナー
これらも工事を見積もりするときにしっかり説明を受けておきましょう。作業員の言葉遣いやマナーは、見積もり依頼や接客態度で判断できると思います。
まとめ
「専門業者だから安心」とついつい思ってしまいますが、巧妙な手口を使った悪徳業者はまだまだ存在します。このような手口にはまらないよう、解体業者選びから注意したいですよね。業者選びはこちら側が面接するようなイメージでチェックするといいと思います。
万が一悪徳な解体業者にあたったときは、自分で解決せず相談機関を利用してみてください。また、今までの中で信頼できる業者の特徴をあげてきましたが、信頼できる解体業者の見分け方のみをこちらの記事でも詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。