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テナント退去の流れとスケジュールを年間2,000件以上の現場を管理する原状回復業者社長がポイントを交えて解説

こちらの記事では、ウラシコのYouTubeチャネル【ウラシコチャンネル】で解説した、テナント退去の流れとスケジュール感の解説動画をまとめております。解体業者の目線で現場がどのように変わるのかわかりやすく説明していますので、ぜひも動画もご参照ください!

今回は、店舗退去時の基本の流れと抑えておきたい注意点をご説明致します。 また、原状回復の範囲や流れはその物件の契約内容、事業内容、立地になどにより大きく異なります。

基本的には、物件契約時の賃貸借契約書に記載してありますので、お手元に契約書をご用意いただいて、この動画をご参照いただけますと幸いです。

店舗退去の進め方

基本的な「店舗退去の進め方」を説明します。基本的に以下の流れで進んでいきます。

①店舗退去予定日を確認

②店舗退去・解約の申し出

③原状回復の範囲の確認

④工事業者との打ち合わせ

⑤原状回復工事

⑥完工後の確認

⑦店舗の明け渡し

⑧店舗退去後の敷金の返還

それぞれの要点を簡単に説明して参ります!

①店舗退去予定日の確認

店舗退去予定日の確認

借主、貸主双方の賃貸契約書に記載されている退去予定日と解約予告期間をご確認ください。退去予定日、解約予告期間を確認したあとは、期限を逆算しながら、原状回復業者に各作業のスケジュールを相談すると良いでしょう。早い段階から相談を始めることで、スムーズな退去が可能となります。

②店舗退去・解約の申し出

次に解約申請書面を作成します。また、書面作成の前に、事前に電話にて不動産業者や貸主に連絡をしておくと、円滑に手続きを進められるでしょう。作成した解約申請書をオーナーまたは管理会社に提出し、受理されれば解約手続きは一旦完了となります。

その後は、管理会社の指示に従いながら各自治体への手続きを進めて行きます。主な手続きは店舗によってことなりますが、保健所に提出する「廃業届」や税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」があります。

③原状回復の範囲の確認

原状回復の範囲の確認

まずは、不動産業者やオーナーに室内の状況を確認してもらい、原状回復の範囲についてすり合わせをします。賃貸借契約書の内容に沿って、借主、オーナーともに原状回復工事前の破損箇所や修繕が必要な箇所をよく確認しておきましょう。

お互いの認識に相違があったり、確認漏れがあったりすると、後からトラブルになる可能性があるため不明点は一切なくしておく必要があります。

また、このときの現場の状況を写真に残しておくといいですね。万が一、原状回復工事中に傷が増えてしまった場合などの、後から現場の状況を再度確認する必要が出てきた際にこのような証拠が重要になります。

工事打ち合わせの際に「壊れてるところを直しといて」等言われることがあります!事前に範囲をしっかり確認しておくことが重要です。

④工事業者との打ち合わせ

工事業者との打ち合わせ

次は工事業者と打ち合わせをします③で確認した範囲を原状回復するにはどれくらいの費用や期間が掛かるのか見積もりを出してもらいましょう。このときに打ち合わせをした範囲を正しく工事業者に伝えることが重要です。

工事範囲が変わると見積もりが大きく変わるため、結果的に想定していた費用を上回ってしまったり、追加工事が発生して解約日に間に合わなくなることがあります。同じ工事内容でも工事業者によって費用が異なるため、相見積もりをとっておくといいと思います。

また、立ち会いまでにできるだけ店舗の状態をきれいにしておくことも大切です。そうすることで、不要なクリーニング代や残置物の撤去費用をなくすことができます。立つ鳥跡を濁さず、ですね。

⑤原状回復工事

原状回復工事

業者による、原状回復工事が行われます。原状回復の工事期間は、その内容によって様々です。居抜き退去の場合は1週間以内程度、スケルトン仕上げの場合は1ヶ月程度かかる場合もあります。基本的に期間が伸びれば伸びるほど費用は上がります。

また、基本的に、店舗やオフィスなど事業目的で物件を借りた場合の原状回復費用は借主がほぼ100%負担することになります!なぜほとんど借主が負担するのかというと、事業目的の場合、事業によって建物の汚れ方や損傷の幅が広いため、統一して100%負担になっています。

「原状回復ガイドライン」は基本的に対象外となるので、注意しましょう。

⑥完工後の確認

完工後の確認

工事の完了後、原状回復が正しく行われているか不動産会社やオーナーと確認をします。場合によっては追加工事が必要になることもあります。

解約日に間に合わない!!なんてことにならないよう、全体的に余裕を持ったスケジュールを組んでおくことが大切です。

⑦店舗の明け渡し

不動産業者やオーナーの立ち合いのもと、室内の状況を最終確認し、その上で鍵などの備品を返却し、部屋の明け渡しを行います。これ以降は物件に立ち入ることができなくなります。

⑧店舗退去後の敷金の返還

店舗退去後の敷金の返還

最後に、店舗の原状回復工事が行われた後、その費用を精算したうえで借主に敷金が返済されます。敷金の返済方法は業者や契約ごとに様々ですが、後日借主の指定口座に費用が振り込まれる例が多いです。

そのため、退去後すぐに支払われると思っていても、時間がたってからしか支払われない場合があるので注意が必要となります。敷金の返済タイミングに関しては、賃貸借契約書に記載してあるので、返還のタイミングを必ず確認しておきましょう。

まとめ

店舗退去の流れ

以上、店舗退去の流れと進め方、ポイントについてご説明致しました。店舗退去を行う際には、期間が思ったよりかかってしまうことや高額な負担を強いられてしまうことも少なくありません。

そのため、正しい手順を抑えるとともに、その費用を抑える工夫をとり、最低限の損出で店舗退去を行えるように、期間に余裕を持って前々からご計画ください。

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