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建設廃棄物処理委託契約書の作成方法|排出事業者、収集運搬業者、処分業者の3者間の連携をわかりやすく解説!

今回は、産業廃棄物処理委託契約書の書き方をわかりやすく解説!ということで、契約書の書き方を、実際に使用している書類をもとに解説したいと思います。事業者、収集運搬業者、処分業者の3者間の連携についてと、それぞれの視点での作成のポイントも解説します。

記載項目が多くややこしい契約書作成もこれを見れば完璧!現場目線でよく間違えるポイントについても解説していきますので、ぜひ最後まで御覧ください。

産業廃棄物を処分する際に必要な書類3点セット

産業廃棄物を処分する際に必要な書類3点セット

まず最初に、産業廃棄物を処分する際に、作成が必要な書類が3つあります。その3点がこちらです。

①産業廃棄物処理委託契約書

②委託契約書に添付する産業廃棄物収集運搬の許可証の写し

③産業廃棄物マニフェスト

この3つです。

ここでポイントです!

これらの書類は基本的に事業者、収集運搬業者、処分業者の3者間のうち、事業者が作成することが多いです。事業者は、解体業者など工事の元請け業者のことです。

ただし、事業者に作成の義務がありますが、自ら契約書を作成する必要はありません。事業者さんでもあまりよくわからない人が多かったり、現場開始日が近かったりすると、委託して収集運搬業者や処分会社が作成することも多いです。

その場合、事業者は委託業者側から提示された契約書の内容に不備がないかを確認することが求められます。

産業廃棄物処理委託契約書の基本情報

産業廃棄物処理委託契約書の基本情報

それでは、まずは産業廃棄物処理委託契約書とは、何か簡単に説明して参ります。実際にこちらに委託契約書の写しを用意しました。産業廃棄物処理委託契約書とは、事業者、収集運搬業者、処理業者との間で締結される、産業廃棄物の収集運搬および処分に関する契約書を指します。

契約書を作成しない場合、「産業廃棄物処理にかかわる廃掃法」において、3年以下の懲役や300万円以下の罰金といった罰則も設けられていますので必ず用意しなければなりません。

この契約においては、「5原則」と呼ばれる以下の基本的な決まりが存在します。

1.事業者と委託先業者の2者間で契約を締結すること

契約は必ず、事業者と委託先業者の2者間で行われる必要があります。

2.書面で契約を締結すること

契約内容は必ず書面で作成することが求められます。

3.必要事項を定めて記載すること

必要事項が正確に記載されている必要があります。

4.契約書に許可証などの写しを添付すること

委託業者の許可証などの写しを契約書に添付し、業者の資格を証明する必要があります。必要な許可書は後ほど解説します

5.契約終了後も契約書を5年間保存すること

契約書は、契約終了の日から少なくとも5年間は適切に保存しなければなりません。

以上の5つです。

ここで注意点です!

実際に現場に行って現場調査をしない企業は注意です。やはり、実際に現場を確認しないとわからない事が沢山あります。現場に行かないで、見積もりをする様な企業は、その後にトラブルになりやすいです。
実際に、この内容でトラブルになった件を以前に聞いた事があります。

もう1つ注意点です!

トラブル防止のための写真記録が大切!入居時と退去時の状態を記録した写真を残しておくと、原状回復のトラブル防止に役立ちます。オーナーや管理会社と共に状態を確認し、退去後の紛争を未然に防ぎます。

原状回復工事は、契約内容の理解と双方の合意に基づいて進めることが大切です。適切な準備とコミュニケーションを図り、スムーズな退去手続きを行うことが、トラブルを避ける鍵となります。

産業廃棄物の処理を委託するまでの流れ

産業廃棄物の処理を委託するまでの流れ

次に産業廃棄物の処理を委託するまでの一般的な流れを解説します

①事業者は、まず委託候補となる業者から見積書の提示を受け、収集運搬業者を選定します。

②次に、収集運搬業者から委託契約書、ならびに関連する許可証などを提示していただきます。

③契約内容の確認が完了した後は、「産業廃棄物処理委託契約書」を締結します。

④契約書の締結が完了しましたら、産業廃棄物の引き渡しを行い、正式に処理の委託が完了します。

産業廃棄物処理委託契約書の書き方

産業廃棄物処理委託契約書の書き方

産業廃棄物処理委託契約書は、排出事業者用(自分用)と委託業者用(相手用)を1つのセットとして、それぞれの業者に渡すため、2枚ともコピーする必要があります。収集運搬業者と処分業者が異なる場合は計4枚必要です。

捺印をもらうのは排出事業者からです。ただし、現場が急に決まった時には順番がイレギュラーになるので、処分業者に説明、謝罪をした上で先に処分会社からもらう、その後全て捺印済みの控えをコピーして渡すこともあります。

収集運搬業が処理業者同じ場合

収集運搬業が処理業者同じ場合は1枚だけで結構です。事業者は、収集運搬処分用の箇所にハンコを押します。委託先の収集運搬業処理業者は、2箇所に署名と捺印を押す形になります。

契約書の書き方

それではいよいよ、入力項目の詳細を説明して参ります。まずは事業者名の箇所にご自身の情報を入力していきます。そして捺印します。

契約書の書き方

次に収集運搬業者、処分業者それぞれに情報の記載と捺印をしていただきます。最上部の契約区分の箇所を丸で囲み、それぞれの情報を記載していただきます。

業者の情報記載

次に所定の箇所に「収入印紙」を貼ります。収入印紙の金額はゴミの量により異なりますので、裏面の記載を確認して正しい金額のものを貼りましょう。

収入印紙の位置

なお、記載に誤りがあった場合は、二重線を引き、訂正印を押すことで訂正できます。

訂正の書き方

裏面の入力方法

裏面の【委託業務の内容】も入力しましょう。まずは委託業務の内容を記載しましょう。詳細がわからない場合は、収集運搬業者に確認しましょう。委託期間は半年程度長めに記載しましょう。マニフェストの返却などで、思ったよりも時間がかかることが多いためです。

裏面の入力方法

次に廃棄物の予定数量を記載します。

廃棄物の予定数量

左側は収集運搬業者が記載するところになりますので、空欄でOKです。廃棄物契約単価、予定数料、処分方法、処分能力、施設の名称・所在地、合計予定数量、合計予定金額、性状、腐敗、揮発性上変化に関する事項が記載されます。

その他の箇所

その他の箇所として、表面の左側の部分があります。こちららには、契約の基本約款が記載されています。また、収集運搬業者が積み替えなどで途中で変わる場合には、記載する箇所があります。

契約の基本約款

裏面の記載が完了したら、右上の作成日を記載し、印紙を貼り付けます。印紙は基本的に事業者が貼り付けます。印紙の値段は左下に表記があります。印紙を貼り付けたら、割印をおします。なお、この割印は、委託先の業者も押します。

ここまでできたら、各業者に書類を渡して署名や捺印をもらいます。

捺印の箇所

最後に、それぞれの業者の捺印が完了したら、コピーを2部ずつとって、2枚セットにして業者に渡して完了です。なお、収集運搬業が処理業者同じ場合は、これまで説明した入力項目を1枚にまとめればOKです。

まとめ

産業廃棄物処理委託契約書の書き方

今回は、産業廃棄物処理委託契約書の書き方を解説して参りました!ぜひブックマークなどして、作成の際の参考にしていただけますと幸いです。また、産業廃棄物委託契約書の作成は排出事業者の大切な義務です、ルールを守って正しく処分するようにしましょう!

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