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【原状回復】店舗退去の基本の流れと進め方|絶対に抑えておきたい注意点とポイントをまとめました

店舗退去の基本の流れと進め方

店舗やオフィスなどのテナント物件を退去をする際には「原状回復」を始めとした工事や様々な行政手続きが求められます。基本的に店舗の退去は、この原状回復という考え方を中心に手続きや工事を進めます。そこで今回は、店舗退去時の基本の流れと抑えておきたい注意点をご説明致します。

なお、原状回復の範囲や流れはその物件の契約内容、事業内容、立地になどにより大きく異なります。基本的には、物件契約時の物件賃貸契約書に記載してありますので、お手元に賃貸契約書をご用意いただいて、この記事をご参照いただけますと幸いです。

私達にご依頼いただいた場合のお問い合わせから工事完了までの一連の流れについてはこちらのページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。

テナント退去の流れはYouTube動画でも解説しています!

テナント退去の流れとスケジュール感はウラシコのYouTubeチャネル【ウラシコチャンネル】でも解説しています。賃貸テナントの退去の流れは、契約の解除から原状回復工事、引き渡しまで複雑な行程があります。基本の流れとスケジュール感を押さえて、スムーズな退去を実現しましょう!

店舗退去の進め方

店舗退去の進め方

まずは、店舗退去の基本的な進め方をご説明します。流れをしっかり把握しておくことで、未然に店舗退去時のトラブルを防ぐことにも繋がります。

なお、実際に退去を進める際は、テナントのオーナーや管理会社、そしてその管理者が手配した原状回復の指定業者と連携を取りながら退去を進める運びとなります。不明点が多いと不要な費用を請求されたりされかねないので、基本的な流れをよく覚えておきましょう。

オーナー指定業者の見積もりや工事内容に納得が行かないときは、私たち株式会社ウラシコにお気軽にご相談ください。年間1,500件以上、原状回復の専門会社スタッフがご質問にお答えいたします。もちろん、ご相談や指定業者との相見積もりは無料で対応させていただきます

①店舗退去予定日を確認

店舗退去予定日を確認

借主、貸主双方の賃貸契約書に記載されている退去予定日を確認し、さらに解約予告期間をご確認ください。例えば、解約予告期間が3か月の場合、解約予定日より3か月前に申請をしなければならないということです。

退去予定日、解約予告期間を確認したあとは、期限を逆算しながら各作業のスケジュールを決めていきます。この時点で、原状回復業者にスケジュールを相談すると良いでしょう。早い段階から相談を始めることで、スムーズな退去が可能となります。

②店舗退去・解約の申し出

店舗退去・解約の申し出

次に所定の解約申請書に記載すべき内容をご確認の上、解約申請書面を作成します。解約申請書面のテンプレートはインターネット上に沢山あるので、ダウンロードして作成するとスムーズです。また、書面作成の前に、事前に電話にて不動産業者や貸主に連絡をしておくと、円滑に手続きを進められるでしょう。

作成した解約申請書をオーナーまたは管理会社に提出し、受理されれば解約手続きは一旦完了となります。その後は、管理会社の指示に従いながら各自治体への手続きを進めて行きます。主な手続きは店舗によってことなりますが、保健所に提出する「廃業届」や税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」があります。

一見ややこしく思えますが、基本的にオーナーまたは管理会社の指示に従って手続きを進めれば問題ありません。ご自身がオーナー(貸主)である場合は、不動産管理会社や原状回復業者に指示を仰いで、着実に進めて行きましょう。

③店舗退去日・立ち会い日を決定する

撤去前の残置物

解約申請書面の受理を以て、店舗退去完了の日程が決まったら、不動産業者やオーナーに室内の状況を確認してもらう内見の日程を調整しましょう。その際、どの程度の原状回復が必要なのか、予め概算の日程を算出し、それを踏まえた上で日程を提示すると円滑に進めることができるでしょう。

また、立ち会いまでにできるだけ店舗の状態をきれいにしておくことも大切です。店舗の不用品を無くし、掃除ができるところは掃除しておきましょう。そうすることで、不要なクリーニング代や残置物の撤去費用を抑えることができます。立つ鳥跡を濁さず、ですね。

④店舗の明け渡し

いよいよ店舗の明け渡し本番です。不動産業者やオーナーの立ち合いのもと、室内の状況を確認し、どこまで店舗の原状回復工事を行うのかを決定します。その上で鍵などの備品を返却し、部屋の明け渡しを行います。

この明け渡しの際、借主、オーナーともに原状回復工事前の破損箇所や修繕が必要な箇所をよく確認しておきましょう。必要であれば写真に残しておきましょう。万が一、原状回復工事中に傷が増えてしまった場合、このような証拠が重要になります。

⑤店舗の原状回復工事

店舗の原状回復工事

明け渡し完了後は、原状回復工事業者による、原状回復工事が行われます。原状回復の工事期間は、その内容によって様々です。居抜き退去の場合は3日以内程度、スケルトン仕上げの場合は1ヶ月程度かかる場合もあります。基本的に期間が伸びれば伸びるほど費用は上がります。

また、意外と忘れがちなのが、店舗以外の構造体の撤去です。例えば、道路沿いの店舗によくある野立て看板や、駐車場、塀などです。契約内容によってはこれらも撤去しなければなりません。

繰り返しになりますが、どこまで店舗の原状回復工事を行う必要があるかは、最初期の段階で不動産業者及び貸主に確認をし、工事業者に適切な依頼を行いましょう。

⑥店舗退去後の敷金の返還

店舗退去後の敷金の返還

最後に、店舗の原状回復工事が行われた後、その費用を精算したうえで貸主に敷金が返済されます。敷金の返済方法は業者や契約ごとに様々ですが、後日借主の指定口座に費用が振り込まれる例が多いです。

そのため、退去後すぐに支払われると思っていても、時間がたってからしか支払われない場合があるので注意が必要となります。敷金の返済タイミングに関しては、賃貸契約書に記載してあるので、返還のタイミングを必ず参照しておきましょう。

ややこしく、トラブルも起きやすい敷金の返却タイミングに関しては、こちらの記事でより深く解説しています。ぜひこちらの記事も合わせてご参照ください。

原状回復とは

原状回復(げんじょうかいふく)とは

工事を流れを理解したところで、それぞれの行程の理解を深めましょう。賃貸物件を退去する際に必ず必要となる「原状回復」について理解を深めておきましょう。店舗の退去は、基本的のこの「原状回復」という考え方を中心に手続きや工事を進めます。

原状回復とは、賃貸物件を契約前の状態に戻すことです。原状回復を目的とした原状回復工事は主に「居抜き工事」と「スケルトン工事」の2種類の工事があります。そして、賃貸の目的が、住居としてかオフィスや店舗など事業として使用するかで、その工事にかかる費用や工事内容は異なってきます。

店舗の原状回復はどこまで必要?(借主側負担範囲)

店舗の原状回復はどこまで必要?(借主側負担範囲)

結論から申し上げると、店舗の原状回復の範囲は、物件ごとによって様々です。先程述べたとおりその物件の契約内容、事業内容、立地になどにより大きく異なります。特にオーナーとの契約状況によってもその範囲と内容は異なってくるので、物件賃貸契約書の退去時の特約を確認しましょう。

ただし、ほとんどの場合、事業用の賃貸物件の退去時には、経年変化・通常損耗も含めほぼ全ての原状回復を行う義務が課せられている場合が多いです。

賃貸契約書の特約欄にこのような義務の記載がしてあった場合、壁のクロスや床のタイルカーペット、照明の管球などが経年劣化や通常消耗で傷ついている場合も基本的には全て借主の負担で原状回復工事を行わなければなりません。

店舗の原状回復費用の負担割合

店舗の原状回復義務の範囲

基本的に、店舗やオフィスなど事業目的で物件を借りた場合の原状回復費用は借主がほぼ100%負担することになります。なぜほとんど借主が負担するのかというと、事業目的の場合、さほど汚れない事業や特に汚れる事業があるなど幅が広いため、統一して100%負担になっています。

負担範囲の話でよく引き合いに出されることが多い国交省の「原状回復ガイドライン」というものがありますが、原状回復ガイドラインはあくまで住居を対象としており、事業目的の物件契約は対象外です。

住居の場合は経年劣化による破損は考慮されますが、先程述べたとおり、店舗では考慮されることはありません。借りた側が、賃貸契約書の原状回復特約の記載に則ってしっかりと修理、修復する必要があります。

店舗退去にかかる費用

店舗退去にかかる費用

店舗退去を行う際には、様々な場面で費用がかかります。その費用の大小は物件や不動産業者によって様々です。退去にかかる費用は一概にも目安を出すことすら難しいため、ここでは基本的に費用がかかる場面をご紹介いたします。

ご自身の店舗にどれくらいの費用がかかるかは、原状回復工事業者に見積もりをしてもらうことが、着実かつ一番の近道です。もちろんお見積りは、私たち株式会社ウラシコにお任せください。細かい費用項目までしっかり記載した明朗な見積書を提出させていただきます。

店舗退去時の原状回復工事費用

店舗退去時の原状回復工事費用

原状回復工事とは、前述の通り、店舗を借りたときの状態に戻すことをいいます。こちらに関しては、賃貸契約書に記載されている金額を支払う形になりますが、契約書特約に記載されている限度を超えるような使用による過失などの場合、追加で負担することになります。

ただし、災害や経年劣化の場合、貸主が負担します。貸主との契約の際に、どの程度の原状回復工事を行うか、範囲はどこまでかを詳細に話し合いを行わなかったために、退去時にトラブルとなる場合があるので注意が必要です。

店舗退去時の解約予告通知提出~退去までの貸料

店舗退去時の解約予告通知提出~退去までの貸料

店舗退去を予告する申請を提出したのちにすぐ賃料の支払いを終えるわけではなく、退去までの期間である3~6か月の間は賃料を支払う必要があります。そのため、退去にかかる費用は、申請してから退去を行うまでの賃料も加味して算出しましょう。

店舗退去時の空家賃

店舗退去時の空家賃

賃貸契約書に記載されてい定借年数がまだある程度の期間残っている状態で、退去ができない場合、店舗を続けて生じる赤字額よりも閉店して賃料の実を支払いをする空家賃のほうが、損出が少ない場合があります。

その場合は、空家賃を支払い続ける必要性がありますが、有名な「退去navi」等を利用して次のテナントを探すなどの対策をとることも可能です。次の入居者が決まっている状態であれば、定借年数が残っている場合でも、十分な交渉材料となるでしょう。

店舗退去時の違約金

店舗退去時の違約金

契約期間満了よりも前に店舗を退去し、解約を進めたい場合、違約金を支払う必要性が生じます。またこの場合、契約時に支払いをしていた敷金も没収されていしまう場合がございます。そのため、契約期間満了よりも前に店舗退去を行う場合は注意が必要です。

店舗退去後の敷金償却

店舗退去後の敷金償却

店舗の契約時に支払う敷金(保証金)はその契約内容や期間によって償却されてしまいます。そのため、払い戻し額がどの程度であるかどうかは、事前に賃貸契約書の記載箇所をご確認いただくか、不動産業者及び貸主までお問い合わせください。

店舗退去の前に抑えておきたい注意点・ポイント

店舗退去の前に抑えておきたい注意点・ポイント

先程までの流れ、費用を踏まえて、店舗退去前にこれだけは必ず確認しておくべき注意点とポイントをまとめます。なお、これからご紹介するポイントはすべて、賃貸契約書に記載されています。店舗退去をお考えの際は、お手元に賃貸契約書をご用意の上、必ず以下の項目を確認しましょう。

①店舗退去の予告期間

店舗退去の予告期間

まずは解約予告期間から確認しましょう。店舗退去の予告期間は大抵3~6か月です。店舗退去を不動産業者や貸主に告知してから、すぐに退去することはできないので注意が必要です。

店舗退去の告知方法

店舗退去の告知方法

店舗退去の告知を書類にて行うのか、口頭にて行うのかについてです。結論から言うと、両方行いましょう。不動産業者や貸主と円滑に店舗退去の手続きを進めていくためにも、書類の作成、提出後は不動産業者や貸主に事前に電話で伝えることを推奨します。

店舗退去時の原状回復の有無・範囲

店舗退去時に発生する原状回復については入居時にご確認すると思いますが、費用面を考えると一番重要な確認事項です。原状回復工事の範囲についてはその表記が曖昧であったり、あまり記載されていない場合もあるので注意が必要となります。

店舗退去後の敷金の返済額及び返済期日

店舗退去後に返済される敷金ついてです。敷金は、原状回復工事の有無によってその費用が償却される可能性があります。先ほども述べましたが、返済期間については後日となり、すぐ返済されない場合もありますのでよくご確認ください。

また、賃貸契約書に記載されていない場合や不明点があれば、必ず不動産業者や貸主にご確認ください。入居時に詳しく確認を行っておくと、大きな問題はないでしょう。

店舗退去の費用を抑える工夫

店舗退去の費用を抑える工夫

最後に店舗退去の費用を抑えるポイントをいくつかご紹介します。基本的に賃貸契約書に記載してある費用を覆すことは難しいため、皆様が実践できる簡単な工夫をお伝えさせていただきます。交渉段階、原状回復工事前、敷金返金前、それぞれでご活用ください

店舗退去後の後継店舗を見つける

店舗退去後の後継店舗を見つける

店舗退去をする際に、その後の入居者をみつけることで、内装をそのままの状態で引き渡すことや貸主が店舗退去費用を減額してくれることもあります。賃貸契約満了よりも前に解約し、違約金を支払わなければならない場合にも、後継店舗を見つけることでその費用を削減できる可能性があります。

店舗退去時に造作を譲渡する

店舗退去時に造作を譲渡する

次の入居者が決まっていることが前提になりますが、店舗で使用していた厨房やカウンターテーブル等の造作を、次期入居者に譲渡することで、原状回復工事や撤去工事に必要な費用を抑えることができます。

造作譲渡につきましては、オーナーや不動産管理会社と相談のもと、積極的に進めて行きましょう。場合によっては大きな費用削減につながる可能性があります。

指定業者以外に見積もりを依頼する

指定業者以外の工事業者に見積もりを依頼する

退去をする際の原状回復工事は、オーナーや不動産管理会社の指定された工事業者が行うことがほとんどです。しかし、このような契約内容でも、他の原状回復業者に見積もりを依頼してみましょう。

そうすると、必要のない工事を要求されていることが判明することがあります。その場合、オーナーや不動産管理会社によっては、交渉に応じてくれて、不要な工事を減らすことができる可能性があります。指定業者との相見積もりはぜひウラシコにお任せください。

退去前に掃除を徹底的にしておく

退去前に自分で綺麗にできる部分は徹底的に掃除しておきましょう。クリーニング費用や残置物撤去費用を抑えることに繋がります。入居中にできてしまった傷や汚れも軽いものであれば自分で直せることがあります。DIYも考慮して、治せるところは直しておきましょう。

その他、退去費用を抑えるポイントに関しましてはこちらの記事で詳しくまとめています。これから原状回復を依頼される方は、費用削減のため、ぜひこちらも合わせてご一読ください。

退去は期間に余裕を持って前々から計画しましょう

本記事では、店舗退去の流れと進め方、及び抑えておきたい注意点・ポイントについてご説明致しました。店舗退去を行う際には、期間が思ったよりかかってしまうことや高額な負担を強いられてしまうことも少なくありません。

そのため、正しい手順を抑えるとともに、その費用を抑える工夫をとり、最低限の損出で店舗退去を行えるように、期間に余裕を持って前々からご計画ください。本記事が店舗退去をお考えの皆様にとって、少しでも役立つ内容であれば幸いです。

また、原状回復の費用についてはこちらのページで詳しく解説しています。これから原状回復を業者に依頼される方は、相場を把握するために、もぜひこちらも合わせてご参照ください。

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