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2024/10/01

解体工事後の滅失登記とは?申請手続きと委託方法を徹底解説!

今回は、解体工事後の「滅失登記」について、わかりやすくご説明します。建物の解体に伴い、忘れてはならない重要な手続きの一つがこの「滅失登記」です。

一見すると難しそうに感じるかもしれませんが、「名前は聞いたことがあるけど、手続き方法がわからない」「手続きが多くて不安」といったお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

そこで、初めての方でも安心して取り組めるよう、滅失登記の手続き内容や流れ、自分でできるかどうかについて詳しく解説していきます。

滅失登記とは

滅失登記とは、土地の建物を解体したり、災害や火事などで失った場合に行わなければならない手続きです。滅失登記は不動産登記の一つで、どの土地にどのような建物が建っているかを記載している登記簿に対し、その建物がなくなったことを証明するために行います。

滅失登記をすると、その建物の登記簿は閉鎖されます。この手続きは、不動産登記法第57条で定められている大切なもので、建物の解体がおこなわれてから1ヶ月以内にしなければなりません。1ヶ月以内に滅失登記の申請をおこなわず、そのまま放置していると10万円以下の罰則(罰金)に処されてしまう可能性があります。

また、滅失登記は「土地家屋調査士」に委託が可能です。委託についても後ほど詳しく解説します。滅失登記は土地家屋調査士に依頼して申請することが多いですが、申請は難しくないため自分自身でも行うこともできます。

滅失登記手続きのポイント

滅失登記を行う際に大切なポイントを3つ挙げてみます。以下のポイントを押さえて、滅失登記についてさらに詳しく知りましょう。

①解体後1ヶ月以内に申請

滅失登記の手続きは、不動産登記法第57条に記載されているため法的に義務付けられています。建物を解体してから1ヶ月以内に申請することが義務となっており、申請を怠ると10万円以下の罰則金が発生します。そのため、滅失登記について、わからないことがあれば、解体業者に相談して進めましょう。

②滅失登記は自分申請、委託どちらも可能!

減失登記は、解体業者を経由して、土地家屋調査士に依頼するのが一般的ですが、自分で申請することも可能です。費用面から見ると、自己申請は費用が1,000円前後と安いですが、手間がかかります。一方、土地家屋調査士に依頼すると約4万円〜5万円がかかりますが、手続きがスムーズです。

自分で行うのが難しい場合や忙しい方は、専門家に依頼するのが安心です。手間と費用を考慮し、自分に合った方法を選びましょう。もし自分で行う場合は、必要書類に漏れがないかを確認し、余裕をもって申請することが大切です。書類の不備で申請が受理されないこともあるため、早めに準備を進めましょう。

③相続人が複数いる場合は?

建物の所有者が亡くなり、相続人が複数いる場合でも、全員が手続きする必要はありません。代表者1名が手続きを行うことで申請は完了します。相続人が多い場合は、土地家屋調査士に依頼することをおすすめします。費用を折半できるため、金銭的な負担も少なくなります。

建物滅失登記の申請方法

それでは、次に建物滅失登記の申請方法を解説して参ります。建物滅失登記は法務局でおこなうことができます。必要書類に必要事項を記入した上で法務局の窓口に持参します。

建物滅失登記の申請は以下のステップで進めます。

1.解体業者から必要書類を貰う
2.法務局へ行き必要書類をもらってくる
3.必要書類を集めて法務局へ提出
4.登記完了証を受け取る

なお、令和2年1月14日からオンライン申請が開始していますが、申請用総合ソフトが必要になるなど、手続きが非常に複雑なため、あまり普及していないようです。今回の説明ではオフラインでの申請のみ解説させていただきます。

1.解体業者から必要書類を貰う

解体が完了した時点で、建物を解体してもらった業者に、以下の書類を貰いましょう。

・建物滅失証明書
・解体業者の代表者事項証明書または履歴事項証明書
・解体業者の証明書と会社の印鑑証明書

請求しなくても必要書類を発行してくれる場合もありますが、念のため発行して欲しい書類を打ち合わせ時などに相談しておきましょう。請求が必要な場合は、各業者の手順に従って請求を進めてください。発行には時間がかかることもあるので、早めに請求することが肝心です。

2.法務局へ行き必要書類をもらってくる

「建物滅失登記」は、建物がある地域を管轄している法務局で申請します。管轄については法務局のホームページで確認できます。都道府県の管轄一覧から法務局を探し、解体した建物の地域を管轄する法務局を見つけましょう。

管轄している法務局を見つけたら、相談窓口が設けられていますので、営業時間や手続き方法を電話で確認しておくことをおすすめします。確認が取れたら、提出する書類を準備し、法務局へ行きます。

▶法務局管轄のご案内
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html

自分で準備する書類は、以下の4点です。

・建物滅失登記申請書
・住宅地図
・滅失した建物の登記簿謄本や各種図面
・委任状(申請を第三者に委任する場合のみ)

建物滅失登記申請書

建物滅失登記をするための、必要事項を記入する申請書です。法務局の窓口で取得しましょう。申請書と記載例については、法務局の「不動産登記の申請書様式について」からダウンロードができます。

▶建物滅失登記申請書
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html#23

住宅地図

地図に関しては、Googleマップで周辺地図をコピーするかで対応できます。Googleマップを使用する際は、住宅図面と縮尺を合わせるため、縮尺が1/1500か1/3000となるように設定してください。

滅失した建物の登記簿謄本や各種図面

申請書に記入する建物の詳細を確認するために使用します。建物図面や各階平面図、公図などの各種図面は、一括取得が可能で、添付書類として提出します。登記簿謄本と各種図面どちらも法務局の窓口で取得できます。

委任状

申請を第三者に委任する場合のみ必要となります。こちらは自分で作成する必要があります。書類はインターネット上にあるテンプレートを使用し、代理人の指名と住所や登記の目的と原因などを記載します。実印を使用してハンを押して建物所有者の印鑑証明書を添付して提出します。

3.必要書類を法務局へ提出する

必要書類がすべて揃い、記入ミスや記載漏れがないことを確認したら、法務局へ提出します。

・建物滅失登記申請書
・建物滅失証明書
・解体業者の代表者事項証明書または履歴事項証明書
・解体業者の証明書と会社の印鑑証明書
・住宅地図
・委任状(申請を第三者に委任する場合のみ)

書類に不備があった場合、その場で訂正できるので、訂正用の「認印」を必ず持参しましょう。

4.登記完了証を受け取る

申請が受理されると、およそ1〜2週間で登録完了証が発行され、登記の手続きは終了となります。受け取り方法も選択できますが、郵送を選ぶと法務局に足を運ぶ手間が省けて便利です。問題がなければ、登記完了証を受け取り手続き完了です。

まとめ

今回は解体工事後の滅失登記の申請の流れと委託についてについて、解説しました。正直に申し上げると、これらの申請作業は手間がかかるので、手間と費用を考慮し、自分で申請するか、委託するか、自分に合った方法を選びましょう。

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