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テナント退去で多いトラブル5選|これだけは知っておいて欲しいトラブルと対処法

テナント退去の手続き

飲食店等を閉店し、テナント退去を行う際には原状回復や保険金の提出が求められます。しかし、契約時などに確認を怠ったために高額な請求をされることや貸主との認識の違いによって裁判沙汰になるなどの様々なトラブルが発生してしまいます。

そのようなトラブルを未然に防ぎ、起こってしまった場合にも最善の策を施すためにも、どのようなトラブルがありどのように対処していくべきなのかを理解しておきましょう。テナント退去で多いトラブル5選をご紹介致します。

テナント退去の手続き・流れ

まずはテナント退去の手続きについてご説明いたします。この流れの通り進めることで、テナント退去時の未然にトラブルを防ぐことにも繋がります。

①テナント退去予定日を確認

①テナント退去予定日を確認

借主、貸主双方の賃貸契約書に記載されている退去予定日をご確認し、さらに解約予告期間をご確認ください。例えば、解約予告期間が3か月の場合、解約予定日より3か月前に申請をしなければならないということです。

テナント退去・解約の申し出

テナント退去・解約の申し出

次に所定の解約申請書に記載すべき内容をご確認の上、解約申請書面を作成します。また、書面作成の前に、事前に電話にて不動産業者や貸主に連絡をしておくと円滑に手続きを進められることが可能です。

テナント退去日・立ち会い日を決定する

テナント退去日・立ち会い日を決定する

テナント退去完了の日程が決まったら、不動産業者や貸主に室内の状況を確認していただく日程を調整しましょう。その際、原状回復が必要なのかどうかなどによって概算の日程を算出し、それらを踏まえた上で日程を提示すると円滑に進めることが可能です。

テナントの明け渡し

テナントの明け渡し

不動産業者や貸主の立ち合いのもと室内の状況を確認し、どこまでテナントの現状回復工事を行うのかを決定します。その上で鍵などの備品を返却し、部屋の明け渡しを行います。

テナントの原状回復工事

テナントの原状回復工事

テナント退去時に内装をそのままにする居抜きでの明け渡しではない場合、(テナントを構造躯体スケルトンの状態)にして明け渡しを行う契約をされている場合は、借主がテナントの原状回復工事を行う必要があります。

その場合、どこまでテナントの原状回復工事を行う必要があるかなど不動産業者及び貸主に確認をし、工事業者にテナントの現状回復工事の依頼を行いましょう。

テナント退去後の敷金の返還

テナント退去後の敷金の返還

テナントの原状回復工事が行われた後、その費用を生産したうえで貸主に敷金が返済されます。敷金の返済方法は業者や契約ごとに様々ですが、後日借主の指定口座に費用が振り込まれる例が多いです。

そのため、退去後にすぐ支払われると思って計画を行っていても、時間がたってからしか支払われない場合もあるので注意が必要となります。詳しくは賃貸契約書をご覧ください。

テナント退去の際に確認しておくこと

テナント退去に関する契約は全て賃貸契約書に記載されています。テナント退去をお考えの際は、賃貸契約書を参照し、必ず以下の項目を確認しましょう。

テナント退去の予告期間

テナント退去のやり方

テナント退去の予告期間は大抵3~6か月です。テナント退去を不動産業者や貸主に告知してから、すぐに退去することはできないので注意が必要です。

テナント退去の告知方法

テナント退去の告知方法

告知方法とはテナント退去の告知を書類にて行うのか、口頭にて行うのかということです。不動産業者や貸主と円滑にテナント退去の手続きを進めていくためにも、書類の場合でもテナント退去を行う旨を、不動産仲介業者や貸主に事前に電話で伝えることを推奨します。

テナント退去時の原状回復の有無・範囲

テナント退去時に発生する原状回復については入居時にご確認するとは思いますが、費用面を考えると一番重要な確認事項です。原状回復工事の範囲については表記があいまいとなっていたり、そもそもあまり記載されていない場合もあるので注意が必要となります。

テナント退去後の敷金の返済額及び返済期日

テナント退去後の敷金の返済額及び返済期日

テナント退去後に返済される敷金ついてです。原状回復工事の有無によってその費用が償却される可能性があります。先ほども述べましたが、返済期間については後日となり、すぐ返済されない場合もありますのでよくご確認ください。

賃貸契約書に記載されていない場合や不明点があれば、必ず不動産業者や貸主にご確認ください。入居時に詳しく確認を行っておくと、大きな問題はないでしょう原状回復における行政手続きを詳しく解説している記事をまとめてあります。こちらも合わせてご参照ください。

テナント退去のトラブル5選

2023年2月、引っ越しシーズンに伴い、原状回復に関するトラブルのご相談を多くいただいています。これらのご相談は年々増えており、原状回復トラブルについて、国民生活センターが注意を呼び掛けるほどになっています。

参考:引っ越しシーズンに増加「原状回復」トラブルに注意 (2023年2月5日)

https://www.youtube.com/watch?v=iJ4cj2TahIw

これから退去時について頻繁に起こるトラブル5選をご紹介いたします。テナント退去時に発生するトラブルは原状回復工事に関することが多く、不動産業者や貸主との認識のずれや確認不足によって発生してしまいます。これらの事例を把握しテナント退去時のトラブルを未然に防げるようにしましょう。

テナント退去予告通知をせずに、退去を進めてしまった

テナント退去予告通知を行わない

テナントの退去予告期間を確認せず、今月で退去するとの旨をいきなり伝えても、テナント退去予告期間を踏まえ3~6か月後のテナント退去日まで賃料を支払わなければなりません。

そのため、テナント退去予告通知をせずに、テナント退去のための手続きを進めてしまった場合は、後継テナントを「退去navi」を用いて募集することや、不動産業者や貸主に退去を早めることができないかどうかのご相談を行うことを推奨します。

テナント退去の契約書類が存在せず、造作前状態が分からない

テナント退去の契約書類が存在せず、造作前状態が分からない

前借主から名義人変更をしてテナントの貸与契約を行った場合、造作前の状況が分からず契約書にもその旨がないことにより、どこまで原状回復工事を行えばいいのかわからなくなってしまうトラブルがあります。

この場合は、前借主と不動産業者や貸主でどのような合意があったのかによって対処方法が異なってきます。前の借主が不動産業者や貸主との原状回復工事をしなければならないとの契約を結んでいる場合には、引き継いで原状回復工事を行わなければなりません。

これに関しては、当事者同士の話し合いによって決めることしか方法はありません。ですので、前に契約していた前借主と不動産業者や貸主とで一度話し合いを行いましょう。

テナント退去に関する口頭契約の認識がずれてしまった

テナント退去時に本来払い戻しされる敷金や原状回復工事の範囲などを口頭契約でしてしまったため、後日言った言わなかったのもめ事が発生してしまうトラブルです。この場合の対処法としては話し合いですが、解決しかければ民事裁判を行わなければなりません。

このトラブルを未然に防ぐためにも、口頭での手続き及び契約に関しては必ず書面にメモをするなどして、不安であればその旨を相手にご確認することを推奨します。

テナント退去時の原状回復費用が高額になってしまった

テナント退去時の原状回復費用

テナント退去時には、躯体のみのスケルトン状態に戻す原状回復工事が必要な場合があります。原状回復としてお店の内装をきれいな状態にしたつもりでも、スケルトン状態にする契約を行っている場合は、スケルトン状態にするという原状回復工事が必要です。

こういったことから、想定よりはるかに高額な請求をされていしまうというトラブルが発生してしまいます。そのため、契約書を必ず確認することやクリーニングを行う際は、必ず事前に不動産業者や貸主に原状回復範囲をご確認ください。

テナント退去後の敷金がほとんど返済されなかった

テナント退去後の敷金がほとんど返済されなかった

テナントの契約時に払い戻しのある敷金はテナント退去時に原状回復工事費用や見習い賃料を差し引いた額が返済されます。しかし、契約期間等によって償却されていたり原状回復工事の費用がかかったために、テナント退去時に敷金が返済されないとのトラブルが発生してしまいます。

そのため、どの程度の敷金が返済されるかを事前に賃貸契約書をご確認すると共に、不動産業者や貸主に電話でお問い合わせを行うことを推奨します。万が一原状回復のトラブルに巻き込まれてしまった際は、こちらの記事で相談先をまとめています。こちらも合わせてご参照ください。

おわりに

専門業者や役所にご相談する

本記事ではテナント退去時に多いトラブルと対処法5選についてご紹介いたしました。テナント退去時には、法律や工事の専門知識などの様々なことが絡んでおり、事業者の方にとっては手に負えない問題が生じやすいです。

そのため、わからないことがあれば、専門業者や役所に相談することを推奨します。テナント退去時の原状回復工事に関しては、ぜひ弊社にお任せください。こちらのブログがテナント退去をお考えの皆様にとって、少しでも役立つ内容であれば幸いです。

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