2021/03/19
オフィス・テナントの原状回復をめぐるトラブルを避けるポイントをご紹介します。適正な価格でしっかりやってもらいましょう!
みなさんは「原状回復」といった言葉を聞いたことはありますか?今回の記事では、原状回復について説明したあとにトラブルを防ぐために気を付けるべきポイントをいくつかご紹介します。引っ越しやオフィスの退去などの際、是非参考にしてみてください。
2023年2月、引っ越しシーズンに伴い、原状回復に関するトラブルのご相談を多くいただいています。これらのご相談は年々増えており、原状回復トラブルについて、国民生活センターが注意を呼び掛けるほどになっています。
参考:引っ越しシーズンに増加「原状回復」トラブルに注意 (2023年2月5日)
https://www.youtube.com/watch?v=iJ4cj2TahIw
目次
原状回復とは?
原状回復は国土交通省のホームページによるとこのように定義づけされています。
原状回復とは、賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による消耗・毀損を復旧すること |
つまり、入居した時の状態に戻すという作業になります。ここで注意してほしいのが、日焼けによる壁の変色など、賃借人が故意によってしたわけではない通常損耗による傷みは、貸主が復旧を行うということが原則とされています。
入居者自身によって、汚してしまった場合は、次の入居者に向けて家を綺麗な状態にして戻す必要があるのです。
原状回復でのトラブル事例
実際に起きたトラブルについて紹介いたします。
①高額な原状回復費用を請求される
原状回復は業者に依頼して、実施してもらいますがその請求価格が異常に高く、聞いていた話と違うといったトラブル事例が発生しています。
②契約書に記載されている原状回復の範囲よりも広い範囲を原状回復しなければならない
する際に記載する契約書では、内装や壁、設備等に異常や故障が無ければ退去に問題はないと書いていたにも関わらず、エアコンのビス穴やコンセントの穴など、細かいところを完全に原状回復するように言ってくる貸主もいるのです。
③通常の減耗消費も原状回復を要求される
先ほど述べたように、自然現象による壁などの傷みは貸主が負担する必要があります。その損耗分までを、借主に要求して、うまく改修費用を巻き取ろうとする貸主がいるといったトラブルも発生しています。
またトラブルを起こさないために、悪徳業者の特徴と手口をよく理解しておきましょう。こちらの記事も合わせてご参照ください。
原状回復の相場
それでは原状回復の相場は実際いくらくらいかかるのでしょうか?
例としてオフィスの原状回復費用の事例を見ていきましょう。
ビルの規模 | 原状回復費用(1坪あたりの単価) |
中小規模のビル | 2~5万円 |
大規模のビル | 5~10万円 |
首都圏のビル | 10~50万円 |
他にも飲食店などの店舗における原状回復工事費用の相場などは、坪単価で20~50万円ほどになります。店舗には多くのお客さんが毎日出入りするため、傷むスピードも早くなります。
飲食店のキッチンは、特に水回りや排気口なども使用する機会が多く原状回復にかかる費用は、オフィスに比べるとかなり高くなります。
原状回復に気を付けるべきポイント2選
①原状回復しなければならない範囲を確認する
原状回復をする際に、契約書にどこまで原状回復する必要があるのか記されています。その範囲を確認することで、自分が負担すべき金額の目途が立ちます。
記事内で何度か記しているように、通常損耗による部分は費用お負担する必要はありません。またオフィスの場合、エレベーターや階段の床など共同スペースの原状回復の工事費用見積もりで出してくる場合があります。
しっかりと予めオフィスやアパートなどを契約する際には、自分が負担すべき範囲を確認しておきましょう。
②入居前の現状を記録しておく
入居者が払わなければならない範囲は、入居時の故意による過失の補修費用のみでり、自然消耗による建物価値の減少分の回復においては、払う必要はないとされています。
具体的には、日焼けや、家具による床のへこみ、ワックスのはがれなどは、入居者の負担外ですが、トイレや洗面の水垢、たばこなどによる壁紙の変色、換気扇の油汚れなどは、汚れの放置による損傷であるため、入居者の負担内になります。
つまり、自分が入居する前にどこまで汚れていたのかを、写真を取り書面化し、オーナーにも同じ資料を渡しておくのがよいでしょう。
まとめ:原状回復は費用の幅もピンキリ
これまで原状回復に関する様々な注意点を述べてきましたが、いかがだったでしょうか。店舗やオフィスの退去の際には、必ず元の状態に戻しておかなければなりません。こういった原状回復は費用の幅もピンキリとなっていて、会社によっては見積もりに大きく差が出るかもしれません。
しっかりといくつかの会社で合い見積もりを出して、損をしない原状回復工事をしましょう。まずは、簡単な見積もりからで大丈夫です。いつでも私たちの窓口もご相談ください。
また、損をしないための原状回復に関する節約術は、こちらのカテゴリページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください
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