2021/05/11
原状回復の指定業者は変更できる?まずはオーナーとの契約状況を確認しましょう!
オフィスや店舗の退去時に必要になってくる原状回復。知り合いの業者がいれば、そちらに工事を依頼したいと思う方は多いと思います。
しかし、原状回復ではオーナーが指定した業者に工事を依頼するのが通常の流れです。なぜ指定業者が決まっているのか、変更は可能なのかこの記事で深掘りしていきます。これから退去するという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
原状回復工事とは
まずは原状回復工事がどんなものなのか、簡単に説明します。原状回復工事とはオフィスや店舗を借りた場合、退去時には入居前の状態に戻すことを指します。テナント都合で設備を取り付けたものや借主の不注意によって損傷した箇所は、すべて元の状態まで復旧させます。
原状回復の費用は、借主が負担するのが一般的です。また工事は退去日までに完了させなければいけませんので、どんなに遅くとも退去日の1ヵ月前には取り掛かった方がいいでしょう。
物件を退去した時などに聞く「原状回復」とは一体何か?こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
原状回復する工事範囲をチェック
原状回復の工事範囲は、あらかじめ知っておいてください。工事範囲を把握しておけば、見積もりの時点で範囲外の工事を見抜けます。「見積もりが高かったけど言われるまま支払った」というケースも多いため、トラブルを事前に防ぐためにも必要です。
基本的には、原状回復工事に含まない工事を知っておくと覚えやすいです。
- 日常使う上で発生する経年劣化や損耗などの修繕費
- テナントが入っているビルや商業施設の共有部分の修繕費
- 全面修繕
- グレードアップ工事
これらはすべて原状回復工事の範囲外です。
壁紙の汚れや日焼けは、テナントを使っていればどうしても生じることですよね。また共有部分の修繕が含まれているケースが多発していますが、共有部分はオーナー側の負担になるものです。
借主は間借りした部分だけを原状回復すれば大丈夫です。原状回復でも気をつけたいのが、全面修繕とグレードアップ工事です。
本来なら床や壁の修繕は一部で済むところ、あえて全面張替えてしまうケースが全面修繕。グレードアップ工事は、入居前の状態よりも高品質な設備に交換する工事です。どちらも借主側には支払う義務はありませんので、見積もりをよく確認しておきましょう。
原状回復はオーナーから指定された業者が行うのが基本
では原状回復する場合の業者ですが、基本的にはオーナーから指定された業者が行います。自分で業者を決められた方がいいという声も挙がっていますが、なぜ業者が指定されているのか、その疑問はこれから紹介する内容を読むと理解できると思います。
なぜ指定業者が決まっている?
いちばんわかりやすいのがオーナー側の気持ちに立ってみることです。オーナーが貸し出す物件は大切な商品。退去後も他の方に長く使ってもらうためには、オーナーが信頼する業者に原状回復を依頼したいと思いますよね。
原状回復工事は、業者によっては手抜き工事をするところもあり、専門知識も必要です。安心で腕に自信のある業者を指定したいという理由から、多くのオーナーは指定業者と提携しています。
オーナーとの話し合いで業者変更できる場合も
指定業者が決まっていても、場合によっては借主の希望する業者へ変更が可能です。借主側からすれば、原状回復費用は少しでも安く抑えたいところですよね。ただし業者変更する場合、オーナーとの交渉が不可欠です。また契約書を交わした後での業者変更は難しいため、契約する前にオーナーと話し合ってみてください。
物件を契約する前に契約内容を確認しておくことが大切
物件の契約を結ぶ前には、契約内容をしっかりチェックしておきましょう。契約内容には指定業者はもちろん、どこまで借主側が原状回復するのか詳しい詳細がかかれています。
先ほど紹介した原状回復の工事範囲ですが、この内容も賃貸借契約書に記載してあります。注意したいのが、契約書によっては「通常損耗や経年劣化の修繕費も借主側が負担」と記載するケースがあること。
万が一このような内容が契約書に盛り込まれていた場合は、原状回復の工事範囲内となってしまいます。契約後にオーナーに意見しても、借主側が納得して契約したと判断されてしまいますので注意してください。
原状回復の抑える方法につきましてはこちらの記事で詳しくまとめています。是非こちらも合わせてご参照ください。
まとめ:原状回復では指定された業者に依頼するのが通常の流れ
原状回復は原則、オーナーが指定する業者が工事します。オーナー側の意向を組めばその理由も納得ですよね。
ただし、付き合いのある業者がいる方もいらっしゃるでしょう。その場合は、契約前にオーナーとしっかり交渉してみてください。また契約内容の確認も大切なので、内容を理解した上で、契約に進むとトラブルも少なく済みます。
また、優良な解体業者に見分け方に関しましては、こちらの記事一覧ページにてまとめております。こちらも合わせてご参照ください。
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