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【8選】解体業者が有すべき主な資格・許認可一覧|無許可の悪徳業者にはご注意ください!

解体業者の主な資格

解体工事を行う際には、資格と許認可が必要です。要件を満たさず許可なしで行うと、罰則が適用される可能性もあります。

さらにこの罰則は依頼主に課せられる場合もあります。故意でなくても、知らなかったでは済まされないので、あらかじめ解体工事に必要な資格や許可・申請を把握しておきましょう。

解体工事では、残念ながら”悪徳業者”も数多く存在します。こちらのページでは解体工事でよく起こるトラブルや、悪徳業者の手口、対処法、優良業者の選び方をわかりやすくまとめています。ぜひご覧ください。

解体工事業とは

解体工事業とは

そもそも「解体工事業」とはどういった業務で、必要な許認可としてどのようなものがあるのでしょうか。解体工事業とは建物本体や建物に付随する構築物を取り壊す業務です。

「建設工事」の一種であり、その中でも「解体工事業」という専門工事にカテゴライズされます。解体工事業に必要な許認可は、「解体工事のみ行う」のか、「建築、修繕、改築などの工事一式」まで行うのか、また「請負金額」によって変わってきます。

解体業に必要な申請許認可3選

解体業に必要な申請許認可

1.解体工事登録

解体工事登録は国土交通省による省令です。申請は解体工事を行う建築物の管轄の役所等に向けて行います。複数の都道府県にまたがって解体工事を行う場合、それぞれの管轄の自治体に登録しなければいけません。

技術管理者がいることが必須ですが、次に紹介する「建設業許可」を保有しない場合でも、解体工事ができる登録制度です。ただし、建設リサイクル法に基づく規定のため、請負金額は500万円未満に限定されます。

また、施行する工事現場ごとに必要な標識、帳簿の記載や保存も定められています。

2.建設業許可

建設業許可とは、建設工事を請け負って営業するための許可です。この許可を受ければ、工事金額の上限がなくなります。

都道府県知事へ許可申請しますが、解体工事登録同様、複数の都道府県にまたがって営業所を設置する場合、国土交通大臣へ許可申請しなければなりません。さらに、解体業を営むためには、解体工事業以外に土木一式工事業、建築一式工事業、とび・コンクリート工事業のいずれかの建設業許可が必要です。

申請には許可手数料と登録免許税も必要で、有効期限は5年間です。さらに、営業所には一人以上の営業所専任技術者も必要であることから、解体工事登録よりも条件が厳しいと言えます。

3.産業廃棄物収集運搬業許可

産業廃棄物収集運搬業許可とは、建設現場や工場などから出る産業廃棄物の収集・運搬(委託)を事業として行う場合に必要となる許可です。解体作業では廃棄物として多くの建築資材が出ますので、しかるべき場所に処分費用を支払って、処分してもらいます。

各自治体に申請し、3ヶ月程度の審査の後許可が下ります。こちらの許可の有効期限も5年間です。

解体作業に必要な資格5つ

解体作業には様々な専門資格、許認可が存在します。工事内容によって必要な資格が異なりますので、特に多くの場面で使用される資格、許認可を5つご紹介します。

1.足場の組立て等作業主任者

足場の組立て等作業主任者

大きな建物の解体を行うためには足場を組み立てます。この組み立てには、「足場の組立て等作業主任者」という資格を持っている人が携わらなければいけません。

資格取得には、高校や大学、専門学校などにおいて土木、建築などに関する学科を専攻しており、その後一定期間足場作業に従事した経験があるなどの条件を満たし、加えて足場の組立て等作業責任者になるための講習を受けなければなりません。

2.ガス溶接作業主任者

建物の解体の際に金属を溶断、加工しなければならないこともあります。その場合はこの資格の所有者が必要です。この資格を取得する受験に条件はありませんが、高校、専門学校などで溶接の技術を学んだ経験があること、もしくは実務経験を証明しなければなりません。

3.建設機械施工技士

建設機械施工技士は国土交通省管轄の国家資格であり、建設や解体に関連する機械を扱える技術や実務経験のある人に与えられる資格です。資格所有者は現場の監督だけではなく、大きな現場の専任技術者、主任技術者、監理技術者としても活躍することができます。

一級と二級があり、一級の方が扱う機械の制限もなく、対応できる仕事の範囲が広くなります。その分試験の内容や受験の条件は厳しくなります。

4.石綿作業主任者

解体作業に必要な資格5つ

石綿(アスベスト)は断熱性などを高める優れた素材として建築物に大量に使用されていました。しかし近年、石綿の繊維が人体に悪影響を与えることが判明し、2006年には使用が禁止になりました。

建物解体時にも石綿の影響があるため、解体が決まった建物は事前に石綿使用の有無を調査しなければいけません。

事前調査で使用が確認された場合、石綿作業主任者は、作業者がばく露(石綿に汚染されること)されないように管理を行います。労働者が粉じんを吸入しないように作業の方法の決定・指揮、排気装置・換気装置などの装置の定期的な点検、保護具の使用状況の監視などを行います。

5.クレーン運転士

建物の解体にはクレーンなどの重機が必要なケースが多く、その際必要になるのがクレーン運転士の資格です。クレーンの教習所に通えば10日程度で卒業できるだけでなく、実技試験免除で合格できるというメリットがあります。

クレーンの資格にはクレーン・デリック運転士(限定なしの免許、クレーン限定免許、床上運転式クレーン限定免許)と移動式クレーン運転士の4種類あります。全てのクレーンが運転できる移動式クレーン運転士免許が、解体業において最も活躍できるでしょう。

無許可で工事を行った場合に適用されうる罰則

無許可で工事を行った場合に適用されうる罰則

許可や申請をせずに解体工事業を行うことは違法であり、罰則が適用されます。罰金以上の刑罰に処せられると、その後2年間は解体工事業の登録ができなくなってしまいます。十分注意しましょう。

解体工事業の登録をしなかった場合

解体工事業の登録をしなかった場合、「1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑」が適用されます。不正な手段で解体工事業の登録や更新をした場合にも、上記の罰則が適用されます。

建設業許可なしで大規模な解体工事業や建築工事を受注した場合

建設業許可なしで大規模な解体工事業や建築工事を受注した場合、「3年以下の懲役または300万円以下の罰金刑」が適用されます。

産業廃棄物収集運搬業許可を持たない業者が運搬収集作業を行った場合

産業廃棄物収集運搬業許可を申請せずに作業をしたり、許可を受けた業者が違法な方法で廃棄物処理を行ったりした場合、その業者に罰金や刑事罰が与えられます。さらに依頼主にも責任が及ぶこともあります。

まとめ

解体工事に必要な資格や許認可

ここまで、解体工事に必要な資格や許認可について解説いたしました。

資格や許認可をしっかり得ている業者がほとんどですが、中には無許可の業者もいます。また、今までの工事は解体工事登録を必要としなかったけど事業が軌道に乗り、いつの間にか違法工事を請け負ってしまっていた、という話も少なくありません。

さまざまな資格や許認可があり、それぞれの取得条件や申請先がややこしいと感じるでしょう。だからこそ、業者側も依頼主側も正しい知識が必要です。

信頼できる解体業者の選び方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。

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