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土蔵の解体費用はどれくらい?工事の流れと安くお得に工事を依頼するポイントを解説します!

土蔵の解体

皆さんは「土蔵(どぞう)」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。土蔵とは、日本の伝統的な建築様式の一つで、単に「蔵(くら)」と呼ばれることもあります。

日本庭園があるようなお屋敷にあるイメージですが、今回は土蔵の解体について説明していきます。

私達にご依頼いただいた場合のお問い合わせから工事完了までの一連の流れについてはこちらのページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。

空き家解体の現地調査の様子をYouTube動画でも解説しています!

私達ウラシコでは、解体撤去工事の見積もりの前に必ず現場を確認して、建物の位置や造作の形状、残置物の有無を確認し、お客様のニーズをきちんと確かめて、適切な見積もりをしています。実際の現地調査の様子を動画でもお確かめください。

土蔵(土蔵造り)とは?

土蔵の解体費用

特徴

土蔵造りとは、日本の伝統的な建築様式の一つで、詳しい時期は不明ですが江戸時代ころから盛んに作られるようになったといわれています。漆喰を塗って外壁を仕上げていることが多いため、真っ白な壁が特徴的です。

土蔵は、土壁を採用しているため、耐火性能が高く、通気性が良いため土蔵内部の湿度を低く保つことができますので、倉庫や貯蔵庫、酒蔵などに利用されてきました。

土壁は厚さが30センチ以上になっていることが多く、火事の多かった江戸の町で多く採用されたと考えられます。現在でも酒蔵などでは土蔵を使用しており、酒蔵が多く集まる場所などではその景観を楽しむことができます。

ちなみに、店舗と住居を兼ねた土蔵は「見世蔵(店蔵)」と呼ばれており、岡山県倉敷市や鳥取県の若桜宿で見ることができます。

構造

土蔵は、壁と屋根の部分に分かれます。まず1メートルほどの間隔で柱を立て、その外側を竹小舞(土壁の土台にするために、竹を縄などで格子状に組み上げたもの)で覆います。その上に藁を混ぜて作った壁土や砂の入った白土を塗り、十分に乾燥させた後で仕上げの漆喰などをその上から塗っていくことで壁が完成します。

屋根の部分は2通りの造りがあります。蔵の上に直接瓦を載せているものと、蔵本体の天井の上に壁土をのせ、その上に瓦が葺かれている屋根のせているもの(置き屋根)です。後者(置き屋根)のほうが、断熱性や防音性が高く、通気性も良いため夏でも涼しいです。

また、屋根の面積が大きくなることで壁に雨が当たりづらくなり、湿気やカビ対策に有効であるというメリットもあります。しかし、屋根の重量が重くなり、風の影響を受けやすくなるというデメリットもあります。

土蔵と一般家屋との違い

耐火性が高く、防音・防湿に優れている土蔵ですが、一般家屋の解体と造りが違うことで解体時にどのような違いが出てくるのでしょうか。

土蔵は壁が厚く、耐火性に優れているということは前述しましたが、壊すときにはこれが問題となることもあります。壁が何層にもなっているため解体の時には、壁が外側に倒れる危険が高くなりますので、通常の解体工事よりも慎重に作業を進める必要があります。

また、置き屋根を採用している場合には、蔵本体部分と連結されているわけではなく、バランスをとって蔵に載せているだけですので、安定性が低く解体の時にはバランスを崩さないようにかなりの注意が必要になります。

万一バランスが崩れ、置き屋根部分が落下すれば、周辺にいる人がケガするだけでなく、屋根の解体を行っていた作業員が落下することにもなりますので、十分注意が必要です。

土蔵の解体費用相場

土蔵の解体費用相場

では実際に土蔵の解体を行う際にはどれくらいの費用が掛かるのでしょうか。

土蔵の解体費用の坪単価は、状態にもよりますがおおよそ3.5万円~となっています。場合によっては坪単価が10万円となってしまうようなケースもあります。

一般的な木造建築の建物の解体費用は坪単価3万円~ですので、若干割高なようですが、実はきちんとした理由があります。

土蔵の壁には、竹などの木材で作った骨組みの上から、藁を混ぜて作った壁土や砂の入った白土を塗って作っていますので、壊した後からこれらを分別しなければなりません。基本的には人力での分別になりますので、人件費などが高くなります。

特に近年の土壁には化学薬品などが使用されていることも多いため、そのまま畑などに撒いて使用することはできず、きちんとした分別が必要になります。

また、土壁を解体する際には、かなりのホコリなどの粉塵が発生しますので、作業員が吸い込まないようマスクやゴーグルを使用したり、散水しながらの作業になるため、人件費が上がる要因にもなります。

さらに、近年では土蔵の解体のノウハウを持っている解体業者が減少していることもあり、需要と供給のバランスが取れなくなり、工事費用が上昇しています。

土蔵の解体方法・流れ

土蔵の解体を行う場合の流れとその方法を説明していきます。

①土蔵内にある残置物の確認

土蔵内にある残置物の確認

長年使用していなかった土蔵の場合には、中に何が入っているのか、どのようなつくりになっているのかもわからないような場合があると思います。

場合によっては鍵が見つからず、中を確認できないといったようなことも考えられますが、解体工事を依頼する場合には、中の残置物(不用品)を自分で処分するかどうかで費用が変わってきますので、事前に中を確認して、蔵の中に入っているものを自分で売却・処分するのか、解体とともに処分を依頼するのかを決めておく必要があります。

また、解体工事業者の方が、工事の見積もりを作成する際には、内部構造を確認したうえでの見積金額の算出になりますので、中を確認できる状態にしておくことも必要になります。

②見積もり依頼・業者選定

解体工事を行うことが決まったら、工事業者に見積もりを依頼してください。ここで、出そろった見積もりを確認することで、ある程度相場を確認することができますので、適切な価格で信用できる業者に工事を依頼するようにしてください。

信頼できる業者を選定する目安として、「見積もりの明細を提示してくれるかどうか」、「マニフェストを作成してくれるかどうか」、「工事実績が豊富か」、「担当者の対応が誠実かどうか」を挙げることができます。

見積もりの明細には、どの工事にいくらくらいかかるのかが記されていますので、工事後の金額トラブルを避けることができます。

また、廃棄物を処分する際には、マニフェストの発行が必要になります。不法投棄を行っていたり、適切な処分を行っていない場合には、この書類発行することができませんので、きちんとした業者かどうか見極めるポイントになります。

また、工事の実績が豊富かどうか、担当者の対応が誠実かどうかは、本当に工事を安心して任せることができるのかどうかを見極める際のポイントになります。実際に工事を依頼するときには、以上のポイントを参考にしてみてください。

③足場の組み立て・養生の設置

工事を始める前に作業員が高所で作業を行うための足場を設置し、防塵・防音のための養生を設置します。この養生は、近隣トラブルを避けるためにも、作業員の安全を確保するためにも重要な役割を果たします。

④土蔵内部の残置物の撤去

残置物を自分で処分している場合には、ほとんど行うことがありません。作業をスムーズに進めるためにもできる限り工事前までに撤去しておくことをおすすめします。

⑤屋根部分の解体

土壁の解体・分別

解体工事の際には、まず屋根から解体していきます。置き屋根を採用している場合には土蔵本体に固定されているわけではありませんので、工事の最中に落下してしまう恐れがあり危険です。

また、蔵本体に瓦が載せられている場合でも、瓦がしっかりと固定されていない場合や風化や劣化で危険な状態になっていることも考えられますので、まずは屋根部分を慎重に解体していきます。

⑥土壁の解体・分別

屋根の解体が終われば、土蔵本体の工事を開始します。重機を使用できる場合には重機で、使用できない場合にはハンマーなどを使用し手作業で解体を行っていきます。

どちらの場合でも、かなりの粉塵が舞う可能性が高いですので、散水を行いながらの作業になります。

土壁は解体しても巣のまま処分することができませんので、手作業で分別していきます。

⑦廃棄物の分別・処分

土蔵には、土壁で使用されている土やわらのほかに、屋根に使われていた瓦や土壁の骨格になっていた木材や竹が廃棄物として残りますので、これらも分別して処分することになります。

⑧整地・引き渡し

解体工事が終了し廃棄物の運び出しが終われば、足場や養生の撤去を行うとともに、整地を行っていきます。整地のやり方は事前に工事業者と相談してどのような仕上がりにするか確認しておいてください。

整地まで終われば、工事業者から引き渡しされることになります。引き渡しの際には、きちんと仕上がりを確認し、注文通りになっていなければ、再工事などを依頼することになりますので、きちんと確認しないまま引き渡しを受けないようにしてください。

土蔵の解体費用を抑えるには?

土蔵の解体費用を抑えるには

不用品の売却・処分

工事費用を抑える方法として、土蔵内部に貯蔵してある品を買取に出すという方法があります。滅多にないことですが、土蔵内に年代物の骨董費などが貯蔵されており、高値で買い取ってもらえる場合もありますので、一度鑑定を行ってもらうのも検討してみてください。

処分するものは、自治体の粗大ごみとして処分したり、一般ごみで処分できるものは処分したりするなどできる限り自分で処分することで、解体工事の際に不用品の処分費用がかからないため、費用を抑えることができます。

おわりに

今回は、土蔵の解体について説明してきました。土蔵を解体されるときにはぜひ参考にしてみてください。もちろん、東海エリアの土蔵解体はウラシコにお任せください!経験豊富な現場マンがすぐに見積もりにお伺いいたします!

解体工事では、残念ながら”悪徳業者”も数多く存在します。「壊せば終わり」と考えている業者には要注意です!こちらのページでは解体工事でよく起こるトラブルや、悪徳業者の手口、対処法、優良業者の選び方を体形的にまとめています。ぜひこちらもご覧ください。

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