2022/12/24
【ズバリ解説!】空き家の解体工事は自分でDIYできる?解体工事業者がわかりやすく解説します
「解体を自分ですることが可能?」
「可能な場合、必要な資格や費用、届け出はなにが必要なんだろう?」
空き家の解体を考えた際、上記のような疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか?解体費用を抑えるため、DIY等の趣味が高じて、などの理由で、自分で空き家を解体したいと考える方は多いと思います。解体工事業者がわかりやすく解説します!
解体工事では、残念ながら”悪徳業者”も数多く存在します。「壊せば終わり」と考えている業者には要注意です!こちらのページでは解体工事でよく起こるトラブルや、悪徳業者の手口、対処法、優良業者の選び方を体形的にまとめています。ぜひこちらもご覧ください。
目次
空き家解体の現地調査の様子をYouTube動画でも解説しています!
私達ウラシコでは、解体撤去工事の見積もりの前に必ず現場を確認して、建物の位置や造作の形状、残置物の有無を確認し、お客様のニーズをきちんと確かめて、適切な見積もりをしています。実際の現地調査の様子を動画でもお確かめください。
空き家の解体は自分でできる?
結論から申し上げると、空き家を自分で行うことは違法ではありませんが、極めて難しいです。
後述する理由より、私共としては、解体をご自身で行うことは推奨できません。解体工事は危険を伴う作業のため、専門知識のある業者に依頼することを強くおすすめします。
なお、空き家の解体を事業として行う場合には「建設業許可」などを取得する必要がありますが、自分で所有している住宅を自分で解体を行う場合は許可を取る必要がありません。
ただしアスベストを含まれた建材を使用している住宅を解体する場合には、専門家でなければできないケースもあります。
自分で空き家の解体をするのにかかる費用5選
自分で住宅を解体する場合いくらくらい必要なのでしょうか。住宅の材質や規模や構造によって変わっていきますし、解体に伴う各種届出の費用、重機のレンタルにかかる費用など、さまざまな費用がかかります。自分で空き家の解体をするときにかかる費用をそれぞれ解説していきます。
1.廃棄物処理費用
建物を解体すると大量の廃棄物が発生し、それに伴い廃棄物の処分費が必要となります。廃棄物は「一般廃棄物」と「産業廃棄物」があり、空き家の解体の際に出る廃棄物は産業廃棄物となる場合が多いです。産業廃棄物は種類によって処分費用が異なります。
2. 建物滅失登記などの役所への届け出にかかる費用
業者に空き家の解体を依頼する場合、役所への届け出は業者に代行してもらうことが可能ですが、自分で解体を行う場合には自分で届け出を行う必要があります。解体工事が完了した後の一か月以内に「建物滅失登記」の届け出を行う必要があり、登記簿謄本を取得する費用がかかります。
3.足場の仮設等の準備費用
解体工事を行う際に粉塵や防音などの防止のためのシートや、傷つけたくない壁や床などを守るための養生シート、テープなどの準備が必要です。足場を組む場合には資材を準備する必要があります。どのくらいの規模の準備を行うのかによって費用の目安は変わりますが、数万ほどはかかると思っておきましょう。
4.解体用の重機の講習や免許取得費用
解体用の重機の免許を取得するには「整地・運搬・積み込み用及び掘削用」の車両系の免許取得が必要です。建設機械運転技能講習を受ける必要があります。
5.解体時に使う重機や車両のレンタル費用
大きさや種類によって費用は異なりますが、1日数万円〜数十万円の費用がかかるでしょう。
自分で空き家を解体するのに必要な資格
自分で空き家を解体する場合は、事業として解体するわけではないため、「建設業許可」や「解体工事業登録」などの特別な資格や許可を取る必要がありません。
しかし解体に必要な重機を運転する場合やトラックで廃棄物などを運ぶ場合は必要に応じて免許や資格を取得する必要があります。
どのような重機を使うのかによって必要となる免許も異なりますが、前述の「車両系建設機械運転技能講習」「小型移動式クレーン運転技能講習」などを受講する必要があるでしょう。
また、廃棄物の運搬などでトラックを使用する場合は運転可能な免許を取得している必要があります。
自分で空き家を解体するときに行う11の作業
必要な資格や費用を準備しておけば自分で空き家を解体することは可能ですが、解体工事に伴って必要な届け出などが必要です。
1.【解体前】必要となる届け出の確認
どのような届け出が必要なのかの確認をしてから解体工事に着手しましょう。解体工事の際に行う届け出は、自治体によって異なるため、事前に必要な届け出についての確認をしておきます。
また、「建設リサイクル法」等の他にも届け出や許可が必要な可能性があるため、自治体などに事前に確認するようにしましょう。
2.【解体前】ライフラインの停止
電気やガス、インターネットなどの提供を受けている会社に解体する旨の連絡を行い、ライフラインを止めてもらう必要があります。
なお、水道は清掃と粉塵の飛沫を防ぐのに使用することがあるため、停止してもらうかは考えて判断しましょう。
3.【解体前】建設リサイクル法の届け出を工事の7日前までに行う
建設リサイクル法の対象となる建物の場合は届出が必要です。都道府県知事宛の所定の様式で作成された届出書、廃材の分別解体等の計画などを記載したもの、工事現場の場所がわかる案内図、設計図、写真、配置図、工程表などが必要です。
4.【解体前】道路の使用許可の届け出
工事中に一般道に工事車両を停車させる場合には、所轄の警察署に出向いて道路使用許可をもらう必要があります。道路使用許可を取っていないと解体工事ができません。
5.【解体前】近くの住宅の人々に挨拶や説明をする
解体工事の際には騒音や振動の発生によるトラブルが考えられます。そのため、工事前に工事場所近くの住民の方々に挨拶と説明を済ませておくなどの配慮が必要です。
6.【解体前】必要な道具、重機を用意しておく
事前に必要となる道具、重機の確認をしておきましょう。自分で所有していなくてもレンタルできる道具、車両があるため調べておきましょう。
7.【解体前】廃材の置く場所の確保、車両の駐車スペースの確保
解体工事では多くの廃材が発生するため、事前に車両の駐車スペースの確保と廃材の置き場所の確保をしておきましょう。道路使用許可を取っていても交通を妨げるような狭い道路の場合は別の作業スペースが必要になることがあります。
8.【解体前】古い家屋の場合はアスベストの調査をする
古い住宅には、アスベストが含まれた建材を使用している場合があります。そのため事前に検査をしましょう。アスベストが含まれている場合、専門家でなければ解体工事ができません。
9.【解体前】廃棄物の処理方法の確認
自治体によって廃棄物の処理方法が異なる場合があります。廃棄物の種類によって処分方法や費用が異なるため確認しましょう。
10.【解体中】散水をする
解体工事では粉塵が発生するため、作業前に散水する必要があります。散水をすると粉塵の軽減ができます。
11.【解体後】工事完了後一か月以内に建物滅失登記の申請をする
空き家を解体した後は、一か月以内に建物滅失登記の申請をする必要があります。法務局で登記申請書や申請書の写し、現場周辺がわかる住宅地図などの書類を用意して申請します。自分で申請するのが難しい場合は土地家屋調査士に依頼する方法もあります。
自分で空き家を解体するときに気を付けること2選
自分で空き家を解体する際は、どのような注意点があるのでしょうか。
1.自分で行う自宅の解体は自己責任
自分で空き家を解体する際は、すべてが自己責任です。思わぬ事故につながtたり、近隣の住宅に被害が及んだりする可能性もあります。その場合、保険に加入していなければ、損害賠償は自己負担となります。
これらのことを考慮すると、解体をご自身で行われることは推奨できません。解体工事は危険を伴う作業のため、専門知識のある業者に依頼することを強くおすすめします。
2.解体を始めた後に諦めて業者に依頼すると余計に費用がかかる場合がある
自分で重機や道具を用意する際は、少なからず費用がかかります。その上で、途中から業者に依頼するとなると、結果的にかかった費用は高くなってしまいます。
とはいえ、安全に解体できるに越したことはありませんので、難しいと判断した場合は無理をせず解体業者に依頼しましょう。
解体業者に空き家解体を依頼した時に安くするコツ
安全に解体するために業者に依頼する場合、自分で行っておくと解体費用を安くできるポイントがあります。
1.事前に不要な家具などを処分しておく
事前に要らない家財に関しては処分をしておくと良いでしょう。解体時に一緒に処分してもらうと、処分費用が掛かってしまうためです。また、家財を自分で処分する際、まだ使えるものはリサイクルストアやフリマアプリを活用するとお金に変えられることもあります。
2.解体業者には直接依頼する
建て替えの場合などで、ハウスメーカー経由で解体を依頼することができますが、ハウスメーカーが儲けを得るために金額を1~3割程度上乗せするため、割高になります。解体する際は解体業者に直接依頼することで、余計な費用をかけずに済みます。
3.建物滅失登記を自分で申請する
建物滅失登記の申請を解体業者に依頼をすると、約4~5万円の手数料がかかります。自分で申請することでその分の費用を節約できます。ただし、すでにお話しした通り建物滅失登記は工事完了後一か月以内に提出する必要がありますのでご注意下さい。
まとめ
今回は自分で空き家の解体ができるか、どのような手順が必要かという内容を解説いたしました。先述したように、自分で解体する際はすべての責任を自分で負うことになります。安心安全に解体するために、無理をせずプロの解体業者に依頼をしましょう。
私達にご依頼いただいた場合のお問い合わせから工事完了までの一連の流れについてはこちらのページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。
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