2023/03/02
建設業許可と解体工事業登録の違い!無許可の業者には注意しましょう!原状回復業者が解説します
解体工事に必要な「建設業許可」と「解体工事業登録」の違いはご存じですか?無許可の業者には注意してください!皆さんが万が一、違いを知らずに怪しい業者に依頼することがないように詳しく解説して参ります。
解体工事では、残念ながら”悪徳業者”も数多く存在します。「壊せば終わり」と考えている業者には要注意です!こちらのページでは解体工事でよく起こるトラブルや、悪徳業者の手口、対処法、優良業者の選び方を体形的にまとめています。ぜひこちらもご覧ください。
目次
建設業許可とは
建設業許可とは、建設工事を請け負うための許可です。500万以上の工事を行う際に必要となります。工事品目によって29種類の業種が定められています。
解体工事を請け負うには「とび・土工工事業」「土木工事業」「建築工事業」のいずれかの業種の許可を得なければならず、営業所が1つの都道府県のみにある場合は都道府県知事の許可、2つ以上の都道府県にある場合国土交通大臣の許可が必要となります。
また、建設業許可には「一般建設業許可」と「特定建設業許可」の2つの種類が存在します。一般建設業許可には契約できる下請発注代金の額に制限が発生しますが、特定建設業許可には制限がありません。
建設業許可の有効期限は5年間のため、5年ごとに更新を受けなければ許可は失効します。更新の申請は許可の有効期間が満了する30日前までに更新の申請を行う必要があります。許可には登録免許税や手数料がかかり、それぞれ大臣許可の場合は15万円、知事許可の場合は9万円がかかります。
建設業許可を取得している業者は、中規模以上の企業制度が整った会社や解体だけでなく他の工事も行っている会社が多いです。
解体工事業登録とは
建築工事に係る資源の再資源化に関する法律によって定められた解体工事を行うために必要な登録制度です。建設業許可を持っていなくても、500万円未満の解体工事であればこちらの登録を持っていれば工事は行えます。
こちらは都道府県知事が認可する登録となります。建設業許可と比べて容易に登録ができ、登録に必要な手数料も3万3千円で建設業許可にかかる手数料よりも安くなっています。小規模で解体専門の会社が取得していることが多いです。
建設業許可と解体工事業登録の違い
①根拠となる法律が違う
建設業許可は建設業法で定められており、こちらは手抜き工事や中抜き工事をさせないための法律です。対して解体工事業登録は建設リサイクル法で、建設資材の分解、リサイクル及び、適切な廃棄処理を図るための法律です。このように根拠となる法律が違います。
②それぞれのできることが違う
建設業許可と解体工事業登録は請け負える工事の額が異なります。解体工事額が500万円以上の場合、「建設業許可」の取得が必要です。解体工事額が500万円未満の場合には「解体工事業登録」が必要です。
③取得のための要件の違い
建設業許可
・建設業経営経験が5年以上の事業主、または役員
・自己資金が500万円以上
・専任技術者が各事業所に常勤すること
・不正行為がない事業所であること
・失格要件(自己破産や、反社会的組織の認定を受けたことがある、過去に刑法での罰則・罰金を科せられた経験がある等)に該当する事業主、役員がいないこと。
申請には許可申請書、役員一覧表、営業所一覧表など様々な書類が必要です。
解体工事業登録
1.資格を取得した、または8年以上の実務経験がある技術管理者がいること。
2.技術管理者が不適格要件に該当しないこと
不適格要件について
・不正手段により、登録を受けた者
・解体工事業の登録を取り消された日から2年以上経過していない者
・暴力団員でなくなった日から5年以上経過していない者
・暴力団員等が、その事業活動を支配している場合
・事業の停止を命じられ、その停止期間が経過しない者
等が不適格要件に該当します。建設業許可に比べて容易に登録できます。
④取得後の違い
建設業許可
・5年間の有効期限があり、満了を迎えると失効となるため、満了の30日前までに更新の手続きをおこなう
・毎年事業年度決算届を提出しなければならない
・事業所には必ず標識を提示する
解体工事業登録
・事業年度決算届の提出は不要(帳簿を付ける義務はある)
※有効期限と更新手続きの時期は建設業許可と同じで、事業所には必ず標識を提示することも同じ
⑤申請先の違い
建設業許可は事務所がある都道府県に対し、解体工事業登録はそれぞれの解体工事を行う区域を管轄する都道府県に申請します。
⑥作られた経緯の違い
建設業許可は建設業を営むものの向上と請負契約の適正化、建設工事の適正な施工を確保することを目的として定められました。解体工事業登録は問題視されていた不法投棄やミンチ解体等の問題を是正するために施行されました。
⑦業者の傾向の違い
建設業許可を取得している業者は、中規模以上の企業制度の整った会社であったり、解体とは他の工事も行っていたりする会社が多い傾向にあります。解体工事業登録は小規模で解体専門の会社が取得していることが多い傾向にあります。
良い解体業者を選ぶポイント
では、悪徳業者に依頼しないためにはどういったポイントを押さえたら良いのでしょうか。
悪徳業者には以下のような特徴があります。
・見積もり額が極端に高い、または低い
・現場の仕事に不備がある(例:養生をしない、防音シートに隙間がある)
・解体後に更地にする際にがれきが残っている、廃棄物を地中に埋めている
・見積書の書き方が大雑把(解体工事一式としか書かれていないなど)
また、安心して依頼できる業者かどうかは以下のようなポイントを確認しましょう。
・業者が損害保険に入っている
・近隣にきちんとあいさつ回りをしている
・騒音、ホコリ等の対策がしっかりしている
・がれきを適切に廃棄できている
まとめ
今回は建設業許可と解体工事業登録の違いについて解説しました。相手の業者の方をよく調べ、よい工事をしてくれる相手を見つけていきましょう。
悪徳業者の見分け方はYouTube動画でも解説しています!
悪徳業者の見分け方と対策はウラシコのYouTubeチャネル【ウラシコチャンネル】でも解説しています。解体業者の目線でリアルな事例をわかりやすく説明していますので、ぜひこちらもご参照ください!
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