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【3分でわかる】テナント・オフィスの解体費用の勘定科目は何が適切?撤去解体の専門業者がシンプルに解説します。

テナント・オフィスの解体費用の勘定科目

テナントやオフィスの解体工事費用について、どの勘定科目を選ぶべきか分からない人も多いのではないでしょうか。今回は解体工事の仕訳方法を中心に経理処理についてシンプルにわかりやすく解説していきます。

なお、お時間がある方は、ぜひこちらの記事も合わせてご参照ください。こちらの記事は簡易的に解説していますが、下記記事ではより専門的に節税対策なども含めて解説しています。

解体費用の仕訳の流れ

解体費用の仕訳の流れ

まず最初に、解体費用の仕分けの流れを解説します。解説費用も基本的な仕分けと同じ要領で進みます。仕訳の流れをまとめると以下のとおりです。ただし、後述いたしますが、解体費用の勘定科目はその目的によって異なります。

①取引が発生する

②資産・資産・負債・費用・収益のどのグループに属するかを決める

③属するグループのどの勘定科目を使うのか決める

④金額を計算する

解体費用の勘定科目は解体の目的によって違う

解体費用の勘定科目は目的によって違う

結論から申し上げると、テナントやオフィスの解体表の勘定科目は、解体の目的によって異なります。勘定科目を選ぶ際は、工事を行う目的をはっきりさせましょう。目的によって、解体費用は「費用」「資産」のどちらかで計上されます。

1.建物の解体撤去のみが目的の場合

建物の撤去解体のみが目的の場合

解体工事を行った後、そこの場所に何も新しく建物を建てない場合、つまり「撤去」が目的の場合は「固定資産除却損」として仕分けします。固定資産除却損とは、不要となって廃棄処分した建物などの有形固定資産を除却することによって発生した損失のことです。固定資産除却は「費用」に属する勘定科目です。

固定資産除却損として処理するときの具体例

事務所を解体し、工事費用が300万円を支払った。解体後の土地は手放すため、今後何かを建設する予定は無い。

借方 金額 貸方 金額
固定資産除却損 300万円 預金 300万円

シンプルに解体費用のみを計算すると上記の処理になります。しかし、実際は建物の帳簿価格も減少させる処理をすることがほとんどです。事務所の建築価格(購入価格)が600万円だとすると以下のようになります。

借方 金額 貸方 金額
固定資産除却損 900万円 預金 300万円
建物 600万円

2.解体後新しい建物を立て直す場合

解体後新しい建物を立て直す場合

建物の解体後に新しい建物を建てることが目的の場合は、解体が新しい建物を建てるための工事になるため、新築工事費の一部として考えます。そのため「資産」として計上します。つまり、勘定科目は将来建物を建てるための費用として考えられるので「前払金」になります。

前払金として処理するときの具体例

事務所を解体し、工事費用が300万円を支払った。解体後に新しい事務所を同じ土地に700万円で建築した。

借方 金額 貸方 金額
前払金 300万円 預金 300万円

解体にかかる費用は「前払い金」として処理します。さらにここから、新しい建物の建築費用の一部として下記のように計上します。

借方 金額 貸方 金額
建物 1000万円 預金 700万円
前払金 300万円

解体工事費用の一般的な仕訳方法は以上になります。非常にシンプルな処理であることがご理解いただけたのでは、と思います。

3.建物の修繕が目的の場合

建物の修繕が目的の場合

建物の損傷している部分を修繕したい場合には「修繕費」になります。修繕して建物を現状を復旧させる場合、修繕した箇所が既存の建物と同一の仕様、同価値にする必要があります。

修繕するついでにグレードアップ工事に使用という場合には、資産の新規取得とされる可能性があるため、グレードアップ工事を行う場合は費用ではなく資産に計上しましょう。

修繕費として処理するときの具体例

原状回復目的のため事務所の一部を解体し、工事費用100万円を支払った。

借方 金額 貸方 金額
修繕費 100万円 預金 100万円

原状回復工事は解体工事の中でも特に多い工事となります。様々な工事が原状回復工事にカテゴライズされますので、ぜひこちらも合わせてご参照ください。修繕目的の工事とみなす場合、節税につながる場合があります。

解体費用の仕訳けで節税するコツ(確定申告の方法)

解体費用の仕訳けで節税するコツ(確定申告の方法)

解体工事費用は非常に大きな支出であるため、解体工事を行った期の税金も安く済むとお考えの方も多いかと思います。だたし、安く済ませるためには、適切に会計処理と確定申告を行う必要があります。

所得税の計算方法は(所得額-経費-所得控除)×税率 で求めます。つまり所得額と経費の差額が小さいほど払わなければいけない所得税が少なくなるということです。

そのため、費用がかかる解体工事をもし経費で解体費用を行っていたら、その年の所得税が安くなるのではと思いますよね。そこで、先程の「費用として勘定する」のか「資産として勘定する」かが大切なポイントになります。

解体費用を「費用」として計上する場合

解体費用を「費用」として計上する場合

解体費用を費用(固定資産除却損)として計上する場合、解体費用は「支出」になります。先程述べたとおり税金は利益(売上-支出)によって税率が決まります。

そのため、解体工事で多額の支出を行った期の利益が下がるため、税金を抑えることができます。つまり、大きな利益が出ている期に解体工事を行なった場合、その工事費用を「費用」として計上した方が節税になります。

解体費用を「資産」として計上する場合

一方で資産として計上したほうがお得なケースもあります。それは資産を分割して経費にしていく「減価償却」を用いる場合です。減価償却とは、固定資産を使用していくに渡って、使用する期間に合わせて、少しづつ経費を落していくという方法です。

分割して計上するので、費用として計上するより税率は高くなってしまいますが、その分長い期間に渡って所得から解体費用を減らすことが出来ます。

つまり、解体工事をおこなった期に利益があまり出ておらず、建て直した資産などにより、将来的に利益が見込まれるような場合は、一度資産に入れておくことで節税につながります。

ややこしい会計処理は解体工時業者に相談しながら進めましょう

ややこしい会計処理は解体工時業者に相談しながら進めましょう

いかがでしたでしょうか。解体工事は頻繁に行うことではありませんが、高い費用がかかります。「何を目的に解体工事を行うのか」を明確にして、適切な勘定科目を選びましょう。勘定科目を正しく仕訳することで、節税にも繋がります。

ややこしい会計処理は解体工時業者に相談しながら進めましょう。もちろん私たち株式会社ウラシコにもお気軽にご相談ください!

原状回復や内装解体工事の仕分けに関するトピックは、こちらのカテゴリページでまとめております。節税術も多数掲載しておりますので、ぜひこちらも合わせてご参照ください。

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