2025/07/14
孤独死(事故物件)の原状回復費用は誰が払うの?費用相場と負担の実態を解説します
孤独死(事故物件)の原状回復費用は、一体誰が払うべきなのでしょうか。高齢化や核家族化が進んだ今、孤独死は身近な問題となっていますよね。とはいえ、事前に予防するのが難しいこともあり、万が一の際に必要なことを理解しておくことも必要でしょう。
そこで今回は、孤独死の原状回復費用は誰が払うべきか、費用相場はどれぐらいかなどについて詳しく解説します。親族に高齢者・一人暮らしの方がいる皆さんや、賃貸物件を所有している皆さんは必見です。
目次
孤独死の原状回復費用の相場は?
原状回復とは、賃貸物件を退去する際に借り始めたときの状態に戻す作業のことです。孤独死の原状回復費用の相場は、10万~50万円程度です。ただし、現場の状況に大きく左右されます。たとえば、孤独死してまもなく、ほとんど部屋が汚れてない場合と、孤独死して日にちが経過して汚れがひどい場合では、費用が大きく異なるといった感じです。
そのほかにも、残置物の物量、作業する部屋数(広さ)、作業内容などにも影響されます。そのため、10万~50万円はあくまでも目安として考えておくとよいでしょう。
孤独死の原状回復費用は誰が支払うべき?
孤独死の原状回復費用は、誰が支払うべきなのでしょうか。実際に、支払い義務のある人について、順番に詳しく見ていきます。
法定相続人
孤独死の原状回復費用は、最初に法定相続人に支払い義務が発生します。そのため、借り主の配偶者・親子・兄弟・親族などの法定相続人は、速やかに原状回復費用を支払わなければなりません。法定相続人は、個人の資産だけでなく、マイナスの資産も相続することになるからです。
ただし、法定相続人であっても、相続を放棄した場合は、原状回復費用の支払いも拒否できることがあります。なお、法定相続人がすでに死亡している、行方不明などで連絡が付かないケースもあるため、注意が必要です。
連帯保証人・保証会社
法定相続人がいない、もしくは、連絡が付かない場合は、次に連帯保証人が原状回復費用の支払い義務を負います。連帯保証人は、借り主に万が一のことがあった場合に、家賃の未払い分や物件の原状回復費用の支払い義務を負うことになっているからです。
なお、現在は、連帯保証人を立てず、保証会社を利用して賃貸契約を行うケースが急増中です。したがって、連帯保証人の代わりに保証会社が原状回復費用を支払うこともあります。ただし、保証会社が支払う場合は、賃貸保証契約時に原状回復費保証を付帯している場合に限られます。
保険会社
賃貸契約時に孤独死保険に加入している場合、原状回復費用を保険金にて工面できることがあります。孤独死保険に加入していれば、万が一借り主が孤独死した場合に、原状回復費用をカバーすることが可能です。
また、孤独死保険の契約内容によっては、家賃保証も同時に受けられることがあります。ただし、孤独死保険に加入しているケースがまだ少なく、実際に保険金でカバーできるケースは少ないといえます。
貸し主
孤独死の原状回復費用は、最終的には貸し主の負担になります。法定相続人や連帯保証人・保証会社も支払ってもらえず、保険会社からも保険金が下りない場合、自己負担で原状回復せざるを得ないからです。
賃貸物件を所有する以上、孤独死による原状回復費用の負担リスクが常にあると考え、入居人の審査および保険の加入などについて、万全にしておく必要があります。
孤独死で原状回復費用が多くかかる理由
孤独死が発生すると、原状回復に多くの費用がかかります。具体的な理由は、以下のとおりです。
部屋中に独特の臭いがこびり付いている
孤独死の現場は、独特の臭いが充満しており、部屋中にこびり付いています。いったんこびり付いた臭いは、通常の換気程度ではなかなか解消できないため、念入りな消臭作業が必要です。
場合によっては、消臭作業に1日以上かかることもあるでしょう。また、孤独死の臭いを消すためにプロ用の消臭剤を使用することも、原状回復費用が高くなる理由になります。
体液が床などに浸み込んでいるケースが多い
孤独死で多額の原状回復費用がかかる理由として、体液が床などに浸み込んでいるケースが多いことが挙げられます。孤独死でもすぐに発見されれば問題ありませんが、数日以上経過していると、体液が床などに浸み込んでしまっていることが多いのです。
一般的な原状回復工事では、清掃をすれば汚れを除去できるため、床材の交換まで不要なことが多いものです。しかし、孤独死の場合は、清掃だけでは汚れを完全に除去できず、床材の交換が必要なことが多いため、原状回復費用が高くなるのです。
害虫の繁殖などで不衛生
孤独死の現場は、日にちが経過するほど、害虫の繁殖などでとても不衛生な状態になります。害虫が大量に発生すると、駆除するだけでも相当な手間がかかるものです。さらに、作業の際には、近隣への配慮も必要なため、慎重に進める必要があります。
また、不衛生な状態での作業は、作業スタッフが感染症にかかるリスクが高くなります。したがって、作業の際には、専用の防御服を着用するなどの特別な準備が必要になるため、原状回復費用の上乗せにつながるのです。
残置物の処分費用もかかる
孤独死は、ある日突然発生するパターンがほとんどです。そのため、孤独死の現場では、大量の残置物を処分する必要があります。残置物の量が多いほど、また、残置物の種類が多岐にわたるほど、処分費用が多くかかるのが一般的です。
残置物には、中古品としての価値があるものも含まれていますが、孤独死の場合、強い臭いがするなどを理由に買取不可になることがあります。なお、残置物は遺品として扱われるため、法定相続人の許可なく処分することは、貸し主であっても困難です。
自分で作業するのはほぼ不可能
孤独死の原状回復費用を安く済ませたくても、自分で作業するのはリスクが高過ぎます。主な理由は、以下のとおりです。
- 現場の状況や臭いなどにより体調不良につながりやすい
- 作業内容が不十分で結局やり直しが必要なことがある
- 膨大な手間と時間がかかる
- 臭いや害虫対策が行き届かないなどの理由で、近隣からクレームがくることがある
孤独死による原状回復費用を安く済ませるには、専門業者に依頼するのが一番です。
特殊清掃で評判のよい業者に依頼することがおすすめ
特殊清掃で評判のよい業者は、総じてリーズナブルな料金を実現しています。豊富な実績があり、効率よく作業するノウハウがあるからです。また、分かりやすい料金システムがあるため、作業が終わってから法外な料金を請求される心配もありません。
一方、相場を度外視した激安価格を業者は避けたほうがよいでしょう。激安価格でできるのは一部の作業だけで、結局何かと理由を付けて高額請求となるケースがよくあるからです。
まとめ
孤独死の原状回復費用は、借り主、相続人もしくは連帯保証人、保険会社、貸し主の順に支払い義務が発生します。孤独死は、もはやどなたも他人事とはいえない問題です。もしも、孤独死が発生したら、速やかに専門業者に特殊清掃を依頼しましょう。
日にちが空いてしまうほど、現場の状況が悪化するため、原状回復費用がより多くかかります。また、未入居期間が長くなれば、賃料が入らなくなり、大きな損害につながるのもデメリットです。なお、私たちウラシコでも、孤独死(事故物件)の原状回復をお受けしています。お気軽にご相談ください。
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