賃貸退去時の壁紙クロスの張替え費用はどこまで負担？よくあるパターンを退去立会い代行業者が解説します

賃貸の退去時には原状回復義務が生じます。言葉の解説も併せて実際にどうすればいいのか、どちらが支払うべき状況なのか、それぞれの状況に応じて原状回復専門業者が解説します。

ウラシコでは、賃貸物件管理・退去立会いも承っております！ぜひウラシコにお任せください！退去立会いの詳細は以下ページでより詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。

原状回復義務とは

原状回復義務とは借りた部屋から退去する際に、借りた側が部屋に設置したものを取り除いてから部屋を返すべき義務のことを指します。入居者が、契約当時の綺麗な状態に戻して返すべき義務ではなく、通常の使用の範囲内の損耗ならこちらが負担しなくても良いです。

壁紙の張替え費用を払うべきケース

原状回復義務があっても借りた側が借りた当時の新しい状態に戻さないといけないわけではありません。普通の使い方をしていればこちらの過失を除き、経年劣化や自然現象によるもの、その他通常の範囲内の使い方による消耗などは大家の負担となります。

大家が負担となるケース

・経年劣化や自然現象での消耗や変色

・通常の使い方の範囲内での電気ヤケ

・画鋲やエアコンの設置による穴

・物件のアップグレードや入居者を確保するためのリフォーム

借りた側が負担するケース

・たばこによる変色

・落書き

・台所の油汚れ

・結露を放っておいたことで発生したカビやシミ

・下地ボードの張替えが必要になった場合

・ペットのつけた傷や入居者が壊した場合

通常の使用の範囲外となるケースについて

・タバコによる汚れは通常の範囲を超えるとみなされ、借りた側の負担となります。

・台所の油汚れや結露によるカビやシミは、こちらが適切な清掃ができていないとみなされ、借りた側の負担となります。もし、結露が激しく発生する場合は建物の構造に問題がある可能性がありますので、大家や管理会社に連絡をしてください。

壁紙の張替えにかかる費用

張替えにかかる費用の相場は1平方メートル当たり800円～1000円くらいです。仮に6畳の部屋全体の壁紙の張替えを行う場合、4万円～5万円くらいが相場となります。

壁紙のカビやシミ、穴などの修繕をする場合の費用は、20cm以下場合5000円～、20cm以上だと8000円～程度の費用がかかります。

経年劣化のお話

壁紙はこちらがどれだけキレイに使っていても年が経つごとに劣化していきます。入居者が変わる度に借りた側が負担をすると大家側が得をしてしまいます。

このような不利益をさけるため「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にて壁紙は6年経つと1円になると定められています。つまり、6年以上経ってから退去する場合、大家が負担する部分が多くなります。ただし、こちらの過失がない場合の話です。

6年以上住んでいても張替え費用を借りた側が負担するケースがある

6年以上住んでいて壁紙の費用が1円になっていても、入居者が適切な部屋の扱いをしなかったとされる場合は「善管注意義務違反」となり、借りた側が費用を負担しなければなりません。

また、喫煙やペットが許可されている賃貸は、それらが生じた汚れや臭いがあれば借りた側が張替えの費用を負う前提の賃貸契約をしている場合があります。

善管注意義務とは

善管注意義務とは簡単に言うと借りた人が正しく使い管理する義務のことです。正しく使わずに、価値を損ねることをすると善管注意義務違反となります。

例えば借りた建物の窓が割れたとき、修繕を誰が負担するか記載がないとします。天災などの場合、借りた側の不注意ではないため善管注意義務は発生しません。しかし、ぶつけてしまった等の場合は借りた側の不注意によるものは修繕し、その旨を報告しなければなりません。

まとめ

退去時は高額な修繕費用が請求されたり、綺麗に扱っていたはずなのに敷金が戻ってこなかったなどのトラブルが起きやすいです。

詳しいことを知らずに高額な請求に困らないよう、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を確認して正当な請求なのか確認をしておくことをおすすめします。

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