2022/01/28
春日井市のテナント退去作業の流れ|物件解約手続きから原状回復、敷金返還までの基本的な流れを解説します
テナントの退去は人生において何度も経験することではないでしょう。そのため突然店舗を閉業することになった時、何からやればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、春日井市でテナントを退去する時に必要な作業の流れをお伝えしたいと思います。原状回復工事でトラブルになったりするなんてことのないよう、しっかり準備していきましょう!
また、愛知県の原状回復費用相場についてはこちらのページで詳しく解説しています。ぜひこちらも合わせてご参照ください。
目次
店舗・テナントにおける原状回復工事とは?
「原状回復」とは、借りていた物件を「入居時の状態に戻すこと」をいいます。店舗などを退去する際には、原状回復工事を行い、貸主に返却することが賃貸借契約書に記載されている場合がほとんどです。
テナントの原状回復の範囲はどこまで?
店舗やテナントにおける原状回復の費用は、基本的に、経年劣化や通常損耗などの修繕費用も含めて100%借主が費用を負担しなければなりません。
どこまで原状回復工事が必要なのかは、物件によって様々ですが、一般的には、入居時の状態に戻すことになるので、スケルトン状態(構造躯体のみのコンクリート打ちっぱなしの状態)で入居した場合はスケルトンに戻して返却することになります。
賃貸借契約書にはそのあたりのことも明記されていますので、今一度該当箇所をよく確認して、貸主と工事の範囲について認識を一致させておくことが必要です。原状回復全体の流れやスケジュール感に関しましては、こちらの記事で詳しく解説しています。こちらの記事も合わせてご参照ください。
テナント退去の流れ(春日井市の場合)
その①:賃貸借契約書の確認
テナント退去が決まったら、賃貸借契約書の該当部分(契約の終了、原状回復義務の有無、原状回復の範囲、敷金の返還など)についてしっかり確認しておきましょう。
物件の明け渡し日が決まったら、その日から逆算して余裕のあるスケジュールを立てて進めていきましょう。
その②:解約予告をする
テナントを退去する場合、決められた期間までに「解約予告」をしなければなりません。
その期間(解約予告期間)は個々の物件によって違いますが、店舗やオフィスの場合では3ヵ月~6ヵ月前ぐらいのケースが多いようです。今一度、賃貸借契約書でしっかり確認しておきましょう。
その③:各行政機関への届出(春日井市)
店舗を閉店、退去する場合は様々な行政機関へ届出を行わなければなりません。必ず届出が必要な税務署、保健所、県税事務所の3カ所については、後で説明します。
下記に示すのが、テナント退去の際に届出が必要とされる主な行政機関です。
その④:原状回復工事
原状回復工事を行って行きます。原状回復工事を依頼する際に気をつけたいことは、見積もりや請求に関するトラブルです。
特に、見積もりにおけるトラブルは起きやすいため、事前によくあるトラブル事例を参考にして、対策を講じておくことをおすすめいたします。
その⑤:敷金などの返還
敷金とは、賃料の滞納や入居者の過失による修繕費などの債務を担保する目的で、テナント借主が貸主に預ける預かり金のことをいいます。オフィスや店舗などの敷金は賃料の6~12ヵ月ぐらいが相場です。
返還される時期は、契約にもよりますが、おおむね物件明け渡し完了後1か月後くらいが一般的です。「償却額」と呼ばれる無条件に引き落とされる費用や、原状回復費用を差し引いた金額が返還されますので、返金額が正しいかどうか確認しておきましょう。
各行政機関への書類提出(春日井市)
ここからは、テナント退去が決まったら、必ず届出をしなければならない3つの機関について解説していきます。
春日井市保健所
飲食店を閉業する場合は営業停止日から10日以内に「廃業届」と開店時に受け取った「食品営業許可証」を保健所に届け出ることが義務付けられています。
春日井市保健所 https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kasugai-hc/
春日井市税務署(管轄:小牧税務署)
税務署に提出するべき書類は以下の4つがあります。
① 給与支払い事務所等の開設・移転・廃止の届出
従業員がいた場合に提出義務があります。テナント退去後、1か月以内に提出することになっています。
② 所得税の青色申告の取りやめ届出書
対象となるのは、青色申告を取りやめたい方です。青色申告を取りやめたい年の翌年3月15日までが提出期限となります。期限の日が土・日・祝日に当たる場合は、それらの日の翌日が期限となります。
③ 廃業届
個人事業主が廃業する場合に提出義務があります。提出期限は廃業した日から1ヵ月以内となります。期限の日が土・日・祝日に当たる場合はそれらの日の翌日の開庁日が期限となります。
④ 事業廃止届出書
消費税の課税事業者である個人事業主が、事業をやめる時に提出することになっている書類です。提出期限については廃業後速やかに提出することになっています。
小牧税務署 https://www.nta.go.jp/about/organization/nagoya/location/aichi/komaki/index.htm
東尾張県税事務所(管轄区域:瀬戸市、春日井市、犬山市など)
テナントを退去する際には店舗が立地する区域にある都道府県税事務所に届出をする必要があります。書類の様式や提出期限が都道府県によって異なりますので、春日井市の場合については東尾張県税事務所に連絡して確認しておきましょう。
東尾張県税事務所 https://www.pref.aichi.jp/soshiki/zeimu/0000026492.html
まとめ
春日井市のテナント退去時における流れや行政機関での手続き方法をまとめました。テナント退去は思い立ってすぐ出来るものではなく、原状回復工事や解約予告、書類の届出などやることが多いのでスケジュールには余裕を持って進めていきましょう。
信頼できる解体業者の選び方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。こちらも合わせてご参照ください。
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